より良い労働環境を整えるために
病院や介護施設の人事担当者は、人事に関するあらゆる業務を担っています。人事の仕事を大まかに分けると、新卒や中途での人材採用、採用した人材の教育研修、人材を活用するための配置決定や昇進昇格の決定、人事制度の策定などがあります。また、人材のモチベーションを高め、職員の働く環境をより良いものへと整えるのも人事担当者の務めです。人材は病院や介護施設の運営を支えるとても重要なものであるため、人材採用に関わる人事担当者となる人は、事業所の責任者から信頼を得ている人が務めることが多いようです。
多種多様なバックグラウンドを持つ人事担当者
人事担当者になるためには特に資格は必要なく、経歴も人によってさまざまです。人事担当者は給与や福利厚生、人員管理など、職員から寄せられるさまざまな問い合わせの窓口としての役割もあります。そのため、人事担当者には人事業で渡り歩いてる「労働環境についてのプロ」もいます。
業務を円滑に行うためには、それぞれの職種に対する理解が欠かせません。また、多くの職員とやりとりするため、コミュニケーション能力も必要となります。こうした理由から、病院では現場経験のある看護師などが人事担当者として活躍しているケースもあります。ただ、クリニックのような小規模な施設では人事担当者を設けず、院長自らが直接面接などの人事を担当することもあるようです。
入職までの道のりを一緒に歩む人事担当者
人事担当者は、その事業所に入職を考えている医療・介護従事者が最初のやりとりを行う、いわば事業所の窓口です。入職希望者から問い合わせがあったときに対応したり、病院・施設見学で事業所の魅力を求職者にアピールしたりします。病院や施設の傾向、業務形態を把握しているので、人事担当者に聞けば職場の魅力を教えてくれるでしょう。人事担当者は、採用試験や入職手続き、辞令公布と入職までの道のりを一緒にサポートしてくれる事業所の顔ともいえます。