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介護事務の就職・転職の傾向

介護施設の数は増加傾向

介護事務は、介護施設の事務全般を担う仕事です。社会の高齢化に伴い、介護サービスの需要は拡大しており、介護事務の職場である介護サービスを提供する施設の数は増加傾向にあります。2018年度に303,562カ所だった施設数は、2022年度には313,202カ所になりました。比較すると、4年間で9,640カ所増えていることが分かります(厚生労働省「介護サービス施設・事業所調査(平成30年・令和4年度)」より)。

介護報酬請求事務

介護事務の仕事内容は多岐に渡りますが、「介護報酬請求事務」を担うという点が大きな特徴です。介護報酬請求のルールは3年に一度の見直しが行われていますが、改正のたびに複雑になっているため、介護報酬請求に詳しい介護事務は需要が高い職種です。ジョブメドレーの求人では、正社員だけでなく、パートやアルバイトも多い傾向にあります。介護施設には夜勤の仕事もありますが、介護事務の仕事は一般的に日勤であることが多いです。生活スタイルに合わせた就職先・転職先を探しやすいと言えるでしょう。

介護レセプトの活用例

介護事務が介護報酬請求事務を行う際に作成する「介護給付費明細書(介護レセプト)」の情報は、さまざまな場面で活用されています。厚生労働省が2013年から運用する「介護保険総合データベース」には、2022年5月時点で、約16.6億件の介護レセプト情報が収集されています(厚生労働省「匿名介護情報等の提供に関する専門委員会(第9回) 資料2」より)。集められた情報はインターネット上の『地域包括ケア「見える化」システム』を使うことで、グラフやマッピングなどのわかりやすいかたちで閲覧することができます。登録すれば誰もが利用することができるため、多くの人と介護に関する情報や課題を共有することが可能になりました。また、介護保険総合データベースは、2020年より匿名医療保険等関連情報データベース(NDB)と、2022年からは匿名診療等関連情報データベース(DPCDB)との連結解析が開始されています。今後ほかのデータベースとの連結も検討されており、さらに広範囲でのデータ分析に活用される可能性があります。このように、介護事務が取り扱う情報は、介護保険制度の発展や地域ケアの改善において欠かせません。日々の業務を通じて積み重ねられるデータが、多くの人々の生活を支える基盤となっています。

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