STEP1|転職の軸を定める
求人を探す前に、まずは転職の軸を定めます。ここで言う転職の軸とは「仕事や転職先を選ぶときに重視するポイント」です。
・【手順1】退職理由を振り返る
なぜ今の仕事を辞めたいと思ったのか、そう思ったきっかけは何なのか、自分の退職理由を具体的に振り返ってみましょう。例えば「今の職場では〇〇のスキルを習得できないから」「残業が多すぎて体力的にきつい」「人間関係が良くない」などです。今までの経験から正直な退職理由を振り返ります。
・【手順2】転職の目的を明確にする
【手順1】の退職理由を解消するために、「転職先で実現したいことは何か」「転職してどんな自分になりたいのか」を考えます。このとき、ポジティブな面に目を向けることが大切です。例えば「〇〇のスキルを身につけて、新たに△△の領域に挑戦したい」など前向きな内容にまとめましょう。
ここで定めた「転職の目的」があなたの「転職の軸」となり、求人検索で重視するポイントとなります。転職の軸は求人検索だけでなく「なぜこの求人に応募したのか」という志望動機にも繋がります。
退職を決めたきっかけ(退職理由)と、それを解消するために転職を通して実現したいこと(転職の目的)をまとめると「転職理由」となります。
転職理由の例
「今の職場では◯◯のスキルを学べない環境のため、新しい職場で〇〇のスキルを身につけ、新たに△△の領域に挑戦したいと思い転職を決意しました。」
STEP2|自己分析をする
転職の軸が決まったら、自己分析をしましょう。あなたにぴったりな求人を探すには、あなたがどんな強みやスキルを持っているのかを見つめ直すことが大切です。
・【手順1】今までの経験やキャリアを書き出す
あなたの強みを見つけるために、今までの職歴から「経験したこと」「身につけたスキル」「残した実績」をすべて書き出してみましょう。未経験の職種へ挑戦する場合も同様に、今までの仕事を振り返って経験やキャリアを書き出してみます。次のように「職歴・スキル・経験・実績」に分けて整理しましょう。
職歴 | スキル |
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経験 | 実績 |
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書き出してみて「今までの職歴を活かせるか不安」「経験が浅くて自信がない」と感じる方は、学生時代やプライベートなどの「仕事以外の経験」も書き出してみましょう。
例えば……
周りの人がしたことがないような経験は?
- ・好きな作家の本をすべて読破した
- ・ほとんどの日本有数の山に登った
- ・こつこつ勉強をしてTOEICの点数を上げた
- ・毎日3km走ってダイエットに成功した
- ・美容部員並にコスメの知識がある
- ・自作PCを組み立てるほどの機械好き
目標を持って成し遂げたことは?
周りの人より詳しいと思える分野は?
・【手順2】自分の強みを見つける
【手順1】で書き出した内容と自身の性格から、あなたの強みを見つけます。例えば「リーダーを任された経験」からは「責任感がある性格」が強みであることがわかります。また、職場で表彰された実績はそれだけでも強みになりますし、表彰されるまでの努力に着目して「向上心がある」という強みにもできます。
仕事以外に、パーソナルな部分からも強みを見つけることができます。例えば初対面の人とすぐに仲良くなれることは「コミュニケーション力がある」という強みになり、人からよく相談を受けることは「聞き上手(傾聴力がある)」という強みになります。
自分で思う長所はもちろん、家族や友人から見たあなたの長所を参考にしても良いでしょう。強みを見つけたら【手順3】へと進みます。
・【手順3】具体的なエピソードを交えて、強みを言語化する
【手順1】で書き出した経験やキャリアをもとに、具体的なエピソードを交えてあなたの強みを言語化しましょう。言語化することで「なんとなくの強み」ではなく「実体験を根拠にした説得力のある強み」にすることができます。以下のポイントを押さえながら整理しましょう。
強みを言語化するポイント
- ・自分の強みを一言で表すと?
- ・その強みがわかる経験やエピソードは?
- ・その経験から得た学びや成果、周りからの評価は?
看護師の例
- ・自分の強みを一言で表すと?
- ・その強みがわかる経験やエピソードは?
- ・その経験から得た成果、周りからの評価は?
人の気持ちに寄り添える
祖父が認知症と診断されたことをきっかけに、認知症の方の気持ちに寄り添いたいと考え、認知症の民間資格を取得。祖父のサポートだけでなく、勤務時には認知症の患者さんの話に耳を傾けて気持ちに寄り添うことができた。また資格を取得したことで、ご家族からの疑問や相談にも答えることができた。
祖父をサポートできただけでなく、仕事では患者さんのご家族の不安を取り除くことができ、感謝の言葉をいただくことができた。ほかのスタッフからもアドバイスを求められる機会が増えた。
これで、あなたが転職先で活かせる強みとその根拠が明確になりました。ここでわかった強みは、求人検索時に「強みを活かせる仕事内容か」を判断する基準となります。
STEP3|求人検索の条件を決める
・【手順1】重視する条件・絶対避けたい条件を決める
強みと転職の軸が決まったら、あなたにぴったりな検索条件を決めていきます。まずは重視する条件と、絶対避けたい条件を書き出しましょう。
重視する条件のうち、仕事内容に関する条件は「STEP1の転職の軸と合っているか」「STEP2の自分の強みを活かせるか」を必ず確認しながら決めます。
重視する条件 | 絶対避けたい条件 |
---|---|
※強みを活かせるか 転職の軸と合っているかを確認 |
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・【手順2】重視する条件の優先順位を決める
【手順1】で決めた「重視する条件」に優先順位をつけましょう。優先順位をつけることで、複数の求人と迷ったときに「自分が希望する条件により近い求人はどれか」を判断できます。
このとき、転職の軸や強みをふまえた「仕事内容に関する条件」を重視すると良いでしょう。労働条件が良くても転職する理由が解消されていなかったり、あなたの強みを活かせる仕事でなかったりすると、入職後に「こんなはずじゃなかった……」といったミスマッチが生じる可能性が高くなるためです。
重視する条件(優先順位) | 絶対避けたい条件 |
---|---|
1.認知症看護に携わる仕事 | |
2.正職員 | ・パート |
3.前職より高い月給 | ・前職より低い月給 |
4.通勤時間が30分以内 | ・通勤に1時間半以上かかる |
5.年間休日120日以上 |
・【手順3】重視する条件の妥協できる範囲を決める
【手順1】で決めた「重視する条件」の中で「妥協できる範囲」を決めます。例えば「通勤時間は30分以内が理想だけど、1時間以内までならOK」などです。
なかなか理想の求人が見つからない場合でも、妥協できる範囲を決めておくことで、検索条件を広げることができます。
重視する条件(優先順位) | 妥協できる範囲 | 絶対避けたい条件 |
---|---|---|
1.認知症看護に携わる仕事 | ||
2.正職員 | ・パート | |
3.年間休日120日以上 | ||
4.前職より高い月給 | →前職と同じくらいでもOK | ・前職より低い月給 |
5.通勤時間が30分以内 | →1時間以内ならOK | ・通勤に1時間半以上かかる |
これであなたにぴったりな検索条件が決まりました。決めた条件をもとに、求人サイトなどで実際に求人を検索してみましょう。検索結果の求人件数に応じて、検索条件を増やしたり減らしたりすると見つけやすくなります。
なお、ジョブメドレーに会員登録すると、お好みの検索条件を保存することができます。ジョブメドレーを使って求人に応募する方法はこちらの記事をご覧ください。
>ジョブメドレーを使って求人を探し、応募するには? 操作方法を解説!
まとめ
求人検索の条件を決めるまでには時間と手間がかかりますが、転職活動を成功させるうえで重要な作業です。「強み」「転職理由」「転職の軸」が整理されていることで、応募後の面接対策や書類作成もスムーズになります。
ジョブメドレーなら、掲載されているたくさんの求人の中から、細かい検索条件を指定して希望の求人を探すことができます。自己分析を通して検索条件を決めたら、あなたにぴったりな仕事を探してみましょう!