社会福祉法人どろんこ会は、1998年に株式会社ゴーエストとして埼玉県朝霞市でスタート。その後2007年に社会福祉法人どろんこ会を設立し、グループ初となる認可保育所「朝霞どろんこ保育園」を開所。現在全国に約150施設以上を展開しています(2022年5月時点)。
話を聞いた人
保育士 古橋茜さん
千葉県出身、2020年東京未来大学卒業、保育士歴3年。新卒で社会福祉法人どろんこ会に入職し、現在は「北千住どろんこ園」の2歳児クラスの担任。休日は友人とお酒を飲んだり、1日中のんびりと過ごしたり、音楽が好きでロックバンドのライブを見に行ったりしている。保育士資格のほかに幼稚園教諭の資格も保有。
子どもたちが自分で考え、行動する思考を育む
──今の職場を選んだ理由は?
「裸足保育」に興味を持ったのがきっかけです。
どろんこ会では園児・スタッフともに室内・園庭で裸足や草履で過ごすんです。実習や見学へ行った園では見たことがない取り組みだったので「え? 裸足? どういうこと?」と、気になってホームページを調べました。
ほかにも、インクルーシブ保育*1や年間計画プロポーザル制度*2などの存在も知り、調べていくうちにどろんこ会の魅力に惹かれていきました。
*2…スタッフそれぞれが子どもたちに必要な体験を提案し、活動計画を組み立てる制度


──どろんこ保育園の特徴とは?
異年齢保育・インクルーシブ保育の実践が大きな特徴です。年齢差のある子はもちろんのこと、とくにこの北千住どろんこ保育園は児童発達支援施設が併設されているので、障がいのある子どもたちとも関わる場面が自然と多くなり、子どもたちが相互に良い影響を与え合っていると感じます。

──印象的なエピソードは?
複数の園と合同で新潟県へ1泊2日の田植え体験に行ったときのことです。私は普段とは違う環境に気負ってしまい、思うような保育ができず、1日目の終わりに無力感から涙を流してしまいました。
一方で、子どもたちはたった1日で大きな成長を見せてくれました。普段は関わりのない他園の子ども同士でもしっかりコミュニケーションをとり合ったり、年下の子の面倒を見てあげられるようになったり。そんな子どもたちの姿に、私自身もすごく成長させてもらいました。
──仕事をするうえで苦労する点は?
異年齢保育・インクルーシブ保育だからこそ、環境の設定が難しいと感じます。年齢によって目線が違うので、それぞれ気づきも違う。だから、「どの年齢も楽しめる・気づける環境づくりをするにはどうしたらいいだろう」ってスタッフみんなと相談しながら、毎日試行錯誤しています。

──働き方の特徴は?
有給休暇をすごく取りやすい環境なのはありがたいですね。事前に園長と相談をしますが、基本的には希望した日にお休みできます。また、年に一度自分の好きなタイミングで休暇が取れるアニバーサリー休暇があるのも嬉しいです。
──今後の目標は?
自分の保育の軸を定めたいです。理想の保育士像がない状態で入職してしまったので、3年経った今、「自分の強みや、やりたい保育って何だろう」と模索している段階です。これからの1年間で「私の強みはこれです!」「私の保育の軸はこうです!」って言えるようになることが密かな目標です。

園長インタビュー! 職場・働き方の特徴を詳しく教えて!
話を聞いた人
園長 宮澤叙栄(のぶえ)さん
幼稚園教諭や小学校の特別支援教育支援員を経て、2012年に社会福祉法人どろんこ会に入職。2019年に北千住どろんこ保育園の施設長に着任。
──保育理念は?
「にんげん力。育てます。」です。「大人の言うことをよく聞く子に育てる」といった目先のことではなく、子どもたちの10年後、20年後を見据えています。
子どもたちが柔軟かつ主体的な考え方を身につけ、社会へ出たときに、人と人との関係性をしっかり築くことができる、そんな総合的な「にんげん力」を育てていくことが私たちの保育の特徴です。
──働く環境は?
スタッフそれぞれのやりたいことを尊重し、積極的にチャレンジできる環境にしたいので、「それはやめたほうがいいよ」などの口出しはあまりしません。失敗したって良いんです。失敗も成功の糧として、楽しみながら成長してもらいたいですね。
──スキルアップに関する取り組みは?
入職前は、実際に園で保育を体験する研修があります。入職後はフォローアップ研修や、全スタッフが企画・参加可能な子育てスキル講座を年間100回以上開催しているほか、デンマークへのインターンシップ研修(公募)も実施しています。
──どんなキャリアパスが可能?
リーダー、統括リーダー、主任、施設長という流れでステップアップしていきます。
また、リーダー昇格後、本人の資質と希望によっては本部の人事部などに転属し、現場での経験をグループの運営に活かすことも可能です。
社会福祉法人どろんこ会
- 設立年:2007年3月
- 法人所在地:東京都渋谷区
- 職員数:2,157名(うち施設スタッフ2,029名)
- 運営園:全国150施設以上(東京、神奈川、千葉、埼玉、茨城、群馬、宮城、福島、新潟、兵庫、福岡、沖縄)※グループ運営施設含む
- 事業内容:認可保育園・認証保育所の運営、児童発達支援施設・就労継続支援施設の運営、学童保育室・病後児保育室・地域子育て支援センターの運営