パーキンソン病に特化した施設とは?


株式会社サンウェルズが全国に展開するPDハウスは、パーキンソン病に特化した住宅型有料老人ホームです。パーキンソン病とは脳の異常によって身体の震え、筋肉・関節の硬化、歩行障害などの症状が起きる神経難病。PDハウスでは難病に向き合う利用者をサポートするため、主に次のサービスを提供しています。



今回は、PDハウス船橋の立ち上げを経験し、介護職の主任から施設長へキャリアアップした浅野さんにPDハウスに転職した理由や職場環境、パーキンソン病に特化した有料老人ホームならではの業務内容や研修について聞きました。

話を聞いた人
浅野 明彦さん(施設長)
建設業界から介護業界に飛び込み、サービス付き高齢者向け住宅の施設管理者、特別養護老人ホームの介護主任などを経て2022年4月に「PDハウス船橋」の介護主任として入職。入居者やスタッフを想う気持ちや働きぶりが高く評価され、同年12月から施設長に就任。現在は新人施設長として、入居対応やスタッフ育成など多岐にわたる業務を担当している。
鳶職から介護職へ。サンウェルズを選んだ理由

──浅野さんは異業界から福祉業界への転職だったんですね。
浅野さん:社会人デビューは鳶職でした。大学では社会福祉士を目指して勉強していたのですが、家庭の事情により退学せざるを得なくなり、とにかくお金を稼ぐ必要がありました。
2〜3年で家庭環境が落ち着いたので、あらためて福祉の仕事に就きたくてサービス付き高齢者向け住宅で働き始めました。それから特別養護老人ホームで介護主任として3年ほど経験を積み、2022年4月にサンウェルズに入職しました。
──前職を辞めた理由は何だったのでしょう?
前職ではスキルアップが難しく感じたことが理由です。個別ケアのスキルや知識も身につきましたし、やりがいをもって働いていたので、不満があったわけではないんです。ただ特別養護老人ホームの性質上、組織として利益や数字を追求する意識があまりないので、サービスの質の向上やキャリアアップするには限界を感じていました。
──サンウェルズを選んだ理由は?
これまでもパーキンソン病の方の介護を経験していましたが、ほかのご入居者さまとまったく同じように対応してきました。疾患や症状に合わせたケアが難しいことは理解していたのですが、「もっと何かできることがあるのではないか」と感じていました。
そこで、パーキンソン病を専門にしているサンウェルズなら難病についても学べて、ご入居者さまにもっと適切なケアを提供できると思い、応募しました。
また、「自らが輝き、人を元気にする」という理念にもすごく共感しましたね。やはりスタッフの働き方が充実しているからこそより良いサービスを提供でき、それがご入居者さまの笑顔につながると考えています。
「叶えたいことの実現」に全員で取り組む
──PDハウスの特徴を教えてください。
理学療法士、作業療法士、言語聴覚士を配置し、リハビリを強化しているところが特徴ですね。パーキンソン病は身体能力が低下していく進行性の難病ですので、機能訓練を継続的に実施することで日常生活動作(Activities of Daily Living:ADL)の低下を防いでいます。

もうひとつ、看護体制が充実しているところも特徴です。夜勤時にも看護師が3〜4人常駐していますし、神経内科の先生とも密に連携をとり適切な処置をおこなっています。
──多職種連携がとれているところも、入居者さんにとって安心材料ですね。専門施設ならではの強みはありますか?
教育体制が整っているので、必要な知識やスキルが身につきます。それがケアの質の向上につながっているところが強みですね。
順天堂大学と連携をとっているので、教授からパーキンソン病についての講習も毎年開かれます。そこで専門領域に関する知識をアップデートできるのはありがたいです。一般的な施設もパーキンソン病の入居者さんを受け入れることはありますが、専門的なアプローチができていないのが現状だと思います。
──教育・研修はどのようにおこなわれますか?
パーキンソン病の理解に始まり、服薬管理や緊急対応などを身につける研修があります。新規開設の施設ではオープニング研修、既存施設への中途入社の場合は入社オリエンテーションやOJTがあり、安心して入職できる環境が整っていると思います。
施設内の訪問介護なので、緊急時にはすぐに相談できる仲間も周りにいて心強いです。

──実際働いてみてどのように感じましたか?
オープニングから半年間はがむしゃらに働きましたが、毎日新しいことの連続で楽しかったですね。日々自身の成長につながっているなぁと、今も変わらず実感しています。
「ご入居者さまの叶えたいことを実現するにはどうしたらいいか」「より良いサービスの提供には何ができるか」職員全員が真剣に考えているので、職場全体のモチベーションも高いです。
──浅野さんは短期間で施設長になっています。どのようにキャリアアップしたのでしょうか?
もともと主任として採用されましたが、面接の段階で「いずれ施設長を目指したい」と伝えていたんです。自分の場合はこれまでの経験と入職後半年の働きぶりを評価していただき施設長に昇格しました。
PDハウスはこの先も新規開設が続くため、多くのポストチャンスがあると聞いています。ほかの施設でもリーダーが続々と誕生しているので、年齢や社歴に関係なくキャリアアップにチャレンジできる環境だと感じています。

介護職の業務は3パターン
──今回募集している介護職の働き方について教えてください。
PDハウスでは訪問介護、看護補助、施設業務の3つが主な業務です。訪問介護では、ご入居者さまの居室へ訪問する施設内訪問介護で個別ケアをおこないます。1件あたり10〜30分で一日20〜30件程度訪問します。一日のうち3~5時間程度が訪問介護の業務ですね。
看護補助では看護師に同行し、居室訪問時のおむつ、ガーゼなどの準備や医療処置のサポート、着替えやおむつ交換、車いすへの移乗サポート、居室の環境整備などが主な業務です。
施設業務では、ナースコールがあったときの訪問対応や、配膳、食後の服薬、リハビリ職員と協力して集団レクリエーションの準備やご入居者さまの誘導などを担当します。基本的にはナースコールの対応に時間を割くことがほとんどです。
──ナースコールの対応というのは?
パーキンソン病を抱える方々は、日内変動といって一日のなかでも症状の出方に差があり、「動ける時間帯」と「動けない時間帯」があるんです。動けないときは、ナースコールを鳴らしてもらいケアを実施します。

働き方も業務にも働く人の声を反映

──ここからは事前にお答えいただいたアンケートをもとに話を聞いていきます。「若手が多い:当てはまる」と回答しています。
そうですね。若手も多く活躍していますが、20〜50代までバランスよく在籍していると思います。平均年齢でいうと30代半ばといった感じでしょうか。
──「革新を意識:当てはまる」と回答しています。具体的にどのようなときに感じますか?
事業展開や意思決定において、進化と変化を大事にしていると感じます。会社全体としても常に良いほうへ改善しようという、ポジティブな考え方を持っていますね。介護の現場でも昨日より今日のやり方のほうが良ければそちらを選択しています。
──勤務スタイルについてはどうですか?
働きやすい時間帯はそれぞれ違うと思います。とくにお子さんがいらっしゃると「保育園の送り迎えがある」「お弁当を作らないといけない」などさまざまな事情がありますよね。
勤務体系として早番・日勤・遅番・夜勤があり、PDハウス船橋では職員の家庭環境や事情によって柔軟にシフトを組めるようにしています。
──ボトムアップ・トップダウンの環境についてはどうでしょうか?
施設長が決めたことを展開するのではなく、現場の職員一人ひとりが考えて、実行できる環境なので働きがいがあると思います。また、PDハウス船橋では職員みんなが意見を出せる目安箱みたいなものも用意されています。しっかりと現場の意見を吸い上げて還元していくシステムができていますね。
──ありがとうございます。浅野さんが今後「叶えたいこと」はありますか?
当初は「自分のスキルを伸ばしたい」「パーキンソン病の勉強をして、難病を抱える方々に適切なサービスを提供したい」と思い入職しました。いまは施設長になって「人を大事にする環境作り」をしたいと考えています。
職員が落ち着いて働ける環境を整えないと、ご入居者さまへ良いサービスを提供できないと思っているので、職員のことも大事にしたいです。
──最後に、サンウェルズに興味のある求職者に向けてメッセージをお願いします。
「パーキンソン病専門施設」ですので、パーキンソン病の知識や対応経験がない方は不安に感じるかもしれませんが、大丈夫です。職員のなかには、パーキンソン病の方のケアが未経験の人や、介護施設での勤務が初めての人もたくさんいます。研修や日々の関わりを通して、いまでは「パーキンソン病のプロ」に成長しています。
自分たちが「より良くしたい」と思っているサービスは、必ずご入居者さまの豊かな生活、満足度の向上につながり、それが自分自身をも幸せにしてくれます。ぜひ安心して、そして期待を胸に、サンウェルズへ飛び込んできてください!