社会生活に欠かせないサービスを展開
1968年創業の株式会社ニチイ学館は、医療事務の受託から事業を開始しました。1971年には通学形式の医療事務教育講座も始めるなど、医療業界を支える事業を幅広く展開しています。
「社業の発展を通して豊かな人間生活の向上に貢献する」という経営理念のもと、医療分野だけでなく介護、保育など社会生活に欠かせない事業も展開しており、医療関連事業では全国約8,000件の医療機関にサービスを提供してきました。
2022年にはこれまでの医療事務分野における圧倒的な実績・ノウハウを活かし、遠隔医療事務サービス「NichiiConnect」の提供を開始しました。在宅医療の算定業務をニチイの遠隔センターからおこなうことで、医療機関における人材不足の解消と育成にかかる負担の軽減をはかっています。
今回は、外来の医療事務からニチイの遠隔医療事務に転職した人に、詳しい業務内容と働きやすさについて聞きました。
話を聞いた人
Yさん(医療事務)
販売の仕事から医療事務に転職。総合病院やクリニックなどで7年ほど経験を積む。出産・育児休業を経て仕事と家庭の両立に悩んでいたところ、株式会社ニチイ学館に出会い2023年3月に派遣社員として入社。同年6月から正社員に登用された。
探し求めていた職場環境

──医療とは異なる業界から医療事務へとキャリアチェンジしたそうですね。
Yさん:メーカーなどで販売員をしていましたが事務職をやってみたいと思い、ニチイの医療事務の資格が取れる講座に通い始めました。資格取得後は総合病院やクリニックで外来の医療事務を経験しました。
転職のきっかけは育休から復職後に仕事と家庭の両立が難しくなったことですね。時短で復職したのですが、退勤が18時近くになってしまうこともしばしば……。人手が必要な週末にも出勤要請があり、子どもを土曜日だけ別の保育園に通わせてみたのですが、体調を崩しがちになったり行きたがらなくなったり、働き方に対してこれで良いのかと考え始めました。
仕事と家庭を両立しやすい仕事に就きたいと思い、転職しようと決めたんです。
──フルタイム並みの労働時間に、2ヶ所への通園はさぞ大変だったと思います。ニチイに転職した決め手は何だったのでしょうか?
なんといっても働きやすさです。ニチイの遠隔医療事務は土日祝日が休みで、ほとんど残業がないんです。外来の医療事務であれば土日出勤のところが多いですし、在宅医療の場合は残業が長時間に及ぶところが多いです。経験が活かせて働きやすいところとなると、ニチイはまさに探していた職場でした。
また、育児経験がある人が多いと聞き育児への理解が期待できる点も決め手となりましたね。
──遠隔医療事務とはあまり聞きなじみがありませんが、これまでの仕事との違いに戸惑いはありましたか?
在宅医療事務は初めてだったので自分で務まるか不安がありましたね。でも、実際に入ってみたら、目の前にお会計を待っている患者さんがいないため、本を使ってじっくり調べながら正確に算定できるほか、すぐにチームメンバーに相談できる場があるので不安が解消され、安心して算定できています。
むしろ、働きやすさに衝撃を受けましたね。派遣社員で入社しましたが3ヶ月後に正社員登用のお話をいただき、迷わず快諾しました。
じっくり向き合える仕事
──転職のきっかけとなった家庭との両立ですが、入社して課題は改善されましたか?
劇的に改善されました! 外来では子どもの急な体調不良で休むと、代わりのスタッフを確保しなければ営業ができなくなってしまいます。以前はそこに申し訳なさを感じながら仕事をしていました。しかし現在は自分の業務を比較的自由にコントロールでき、突然お休みが必要となったら別の日に少し残業するなど調整がおこなえるので、家庭との両立がしやすいです。
──遠隔医療事務の業務内容について教えてください。
主に算定業務が中心ですが、月に1回担当クリニックと請求状況や算定内容の確認などをする会議(30分)もあり、そのための資料や議事録作成も幅広く対応しています。

月に1度の請求に対して算定が間に合えば、自分のペースで働くことが可能です。月末と月初はやや忙しいですが、それでも月の残業時間は以前よりも少なく済んでいます。また、以前はお昼休憩が10分しか取れないなんてこともありましたが、いまは1時間きっちり取れていますね。
──以前とは働き方が大きく変わりましたね。現在はいくつのクリニックを担当していますか?
いまは3つのクリニックを担当しています。1クリニックにつきメイン担当が1人、サブ担当で2〜3人ついているので、突然の休みが発生しても助け合える体制が整っています。
依頼件数はクリニックごとに異なり、件数が少なければ楽かというとそうではないんです。算定が難しかったり、確認事項が多かったりして一日に数件程度しか算定できないこともあります。
──どのようなクリニックから依頼があるのでしょうか?
北海道から沖縄まで全国のクリニックから依頼をいただいていますね。院内の医療事務だけでは人手が足りないときなどに、算定の一部をこちらに委託されることが多いです。
クリニックで医療事務の募集をかけて採用し、業務を教えて軌道に乗るまでは結構な期間を要します。せっかく育成しても辞めてしまうなんてこともあり得ますが、私たちに任せていただければ安定した算定がおこなえますし、クリニックの負担も軽減できます。

──初めての遠隔での業務に苦労したことはありましたか?
クリニック側とのコミュニケーションですね。転職直後は遠隔でやり取りをする難しさを痛感しました。
最初に担当したクリニックで、確認事項を一つひとつチャットで送っていたら、かえってクリニックの負担を増やしてしまいました。そこで、確認事項をまとめてから共有するという方法を提案して、いまは問題なく運用できています。
負担軽減のためにご依頼くださっているので、クリニックごとにどのような運用方法が最適か考えて提案することも大切ですね。
一方で、外来と違い目の前にいる患者さんを待たせてしまうことがないので、わからないことがあってもじっくり調べたり確認したりする時間が持てるのは良い点です。もちろん量もこなさないといけないのですが、正確さを追求する姿勢と在宅医療に関する知識は入社後に身についたなと感じています。
──チャットやWEB会議などツールの活用が多そうですが、働くうえでITスキルは必要でしょうか?
医療事務を経験している人で、基本的なパソコン操作ができれば問題ないです! 私も入社するまではWEB会議の経験がなかったですし、使ったことのないツールもありましたが、いまは難なく使用できています。
社員を大切にしてくれる会社
──業務をするうえで心がけていることがあれば教えてください。
ニチイグループの社是に「誠意・誇り・情熱」があります。クリニックとコミュニケーションを取る際は、私個人ではなくニチイとして誠実な対応かどうか意識しています。
遠隔医療事務はクリニックのスタッフとも患者さんとも直接会うことがありません。言葉のみでやりとりをおこなうため、言葉遣いや受け答えは極力丁寧にするよう心がけています。場合によってはチャットのような文字でのやり取りだけでなく、電話やWEB会議など直接話せるツールを選択することもありますね。
──では最後に、応募を検討している人にメッセージをお願いします!
転職してフルタイムになりましたが、以前と比べて負担は大きく減りました。ニチイは業界最大手であり、女性社員も数多く活躍しています。そのため、子の看護休暇や産休・育休などの制度や福利厚生も整っており、社員を大切にしてくれていると実感することも多いです。
制度をうまく活用することで、育児と仕事などさまざまなライフイベントの変化があっても両立が図れる環境であると感じています。
ニチイの遠隔医療事務であれば、自分の思い描くキャリアを実現できるはずです。ぜひチャレンジしてみてください!