全国の歯科医師数と男女比調査の結果
厚生労働省の調査によると、2014年12月31日時点で全国の届出歯科医師数は10万3972人。うち男性は8万544人(総数の77.5%)、女性は2万3428人(同22.5%)です。全体総数は前回(2年前)の調査時に比べて1,421人増えています。昭和50年には4,886人だった女性歯科医師。今ではその数も5倍近く増えてきました。ですが、それでもまだまだ男女比の差にはかなり大きな開きがあります。(厚生労働省「平成26年医師・歯科医師・薬剤師調査の概況」より)
歯科医師の勤務先種別とその従事者数
この調査では、歯科医師の就業先を「医療施設(病院・診療所)」、「介護老人保健施設」、「医療施設・介護老人保健施設以外」に大別しています。それぞれの勤務先種別の従事者内訳は、「医療施設の従事者」 が最も多く10万965人(総数の97.1%)。続いて多いのが「医療施設・介護老人保健施設以外の従事者」の1,540人(同1.5%)です。「介護老人保健施設の従事者」は 29人と少数ではありますが、このような施設においての歯科医師の需要は年々高まっており、毎年すこしずつ増えています。
就業先別に見る就業歯科医師の年齢
就業先によって、歯科医師の年齢にも違いがあります。病院で働く歯科医師の平均年齢は37.4歳。30~39歳が最も多く、次いで29歳以下が続きます。この2つの年齢階級だけで全体の約70%を占めています。一方、診療所で働く歯科医師の平均年齢は52.2歳。50~59歳が全体の28.5%と最も多く、60歳以上も約20%います。医療施設での勤務を経て「診療所」として独立される歯科医師が多いというのがデータにも表れているようですね。
男女比はどうなる?女性歯科医師の今後の動向
調査で確認されている女性歯科医師数が男性に比べ圧倒的に少ない理由として、「女性歯科医師のほかに妻、母、嫁などの立場がある」という調査データがあります。歯科医師に限らず、家庭と仕事の両立の難しさはどの職業にも共通する女性の悩みであるのかもしれませんね。資格や能力を持ちながら、それらを充分発揮できていない多くの女性歯科医師のための支援制度が、全国の歯科医師会などで検討されているようです。これらの制度が実現すれば、今より多くの女性歯科医師が活躍できるでしょう。情報収集はしっかり行い、転職・復職に役立てるようにしましょう。