近年、美容師や美容部員の間でもキャリアアップを目的とした転職が一般的になりました。新たな環境で成長を目指したり、憧れの仕事に挑戦したりと、さまざまな理由で転職を決断する人も少なくありません。
一方で、「ハトムギ化粧水」や「塗るつけまつげ」でおなじみのイミュや、カバーマーク、アクセーヌなど、数々の人気ブランドを展開するピアスグループでは、ブランド間の異動制度や、安心して働き続けられる福利厚生制度を用意し、長期的にキャリアを築ける環境を整えています。

今回は、ピアスグループに新卒入社して18年のキャリアを持つ星野さんと、美容師からのキャリアチェンジを果たした中途入社9年目の林さんに、長期的なキャリア形成が叶う理由について伺いました。
話を聞いた人
インフェイシャス 技術トレーナー
星野 名菜 さん
2007年、新卒でピアスグループに入社。「ケサランパサラン」のアテンダントスタッフ(美容部員)*として経験を積む。2009年よりアイデザイナーとして施術を担当し、2011年にはチーフに昇格。現在は「インフェイシャス」の技術トレーナーを務め、お客さまの美しさを引き出す技術者の養成に取り組んでいる。
異動でつかんだ新たなキャリア

──星野さんは今年で入社18年目になるんですね。まずはピアスグループへ入社された経緯を教えてください。
星野さん:就職活動中、さまざまなブランドの美容カウンターを訪問し、実際に働く方々のお話を伺いました。ケサランパサランを訪れたとき、美容部員の方が「数あるブランドのなかから、ケサランパサランに来てくれてありがとうございます」と声をかけてくださったんです。
突然訪れた学生の私に、こんなにも丁寧に接してくださるなんて……! と、心をわしづかみにされてしまい、ブランドのファンになりました。その後、何度もお店に通ううちに「ケサランパサランで働きたい!」と思うようになったんです。

──ブランド指名で入社されたんですね。入社後はケサランパサランに配属され、2016年に複数メニューを取りそろえた複合型美容サロン「インフェイシャス」に異動されていますが、きっかけは何だったんですか?
ケサランパサランでアイブロウの施術を本格的に始めたころ、技術をもっと深めたいと思い、アイブロウ専門ブランドに興味を持ったんです。
ピアスグループには、ブランド異動希望登録制度があり、別ブランドへの異動を申請できます。この制度を活用しようと思っていたのですが、異動すると眉以外のメイク技術が活かせなくなることに悩みました。
そこで、当時の部長や人事に相談したところ、まつげや眉の施術だけでなく、幅広く美容に携われるブランドとして、インフェイシャスを紹介していただいたんです。

──インフェイシャスへの異動後、アテンダントスタッフからブランド全体の研修を担当するトレーナーへキャリアチェンジされています。その経緯も教えてください。
トレーナー職に就くなんて、まったく想定していませんでした。それまではお客さまに喜んでいただくことが一番のやりがいでしたが、2011年にチーフに就任し、スタッフの指導を任されるようになってから少しずつ意識が変わっていきました。スタッフがお客さまに喜んでもらえたことをうれしそうに語る姿を見て、1人では味わえない喜びを感じたんです。
そんなとき、インフェイシャスのトレーナー職のお話をいただきました。技術を追求しながら、人を育てるやりがいを得られると聞き、不安でしたが「やってみたい」という気持ちが湧いたんです。同時に、社員一人ひとりを本当にしっかり見てくれている会社なんだと改めて感じました。
──これまで順調にキャリアを築かれていますが、転職を考えたことは?
実は、入社して数年目に一度だけ考えたことがあります。仕事に慣れて目標を達成できるようになったとき、「この職場で挑戦できることはもうないんじゃないか?」と思ったんです。
でも、ピアスグループでは新しい技術が次々と導入され、異動制度を活用すれば別ブランドで新たなチャレンジができます。実際に異動を経験し、成長の機会を実感したことで転職を考えなくなりました。

ピアスグループには専門技術だけでなく、マネジメントや経営を学ぶ機会もあります。新しいことに挑戦するときも、周囲のスペシャリストに相談できる環境が整っていて、視野が広がりました。1人では気づけなかったキャリアの可能性を知り、ピアスグループならまだまだ挑戦し続けられると感じています。
自分以外はすべてお客さま
──他ブランドとのつながりもあるようですが、社内のコミュニケーションで意識されていることはありますか?
アテンダントスタッフの理念の一つに「自分以外はすべてお客さまとしてスタッフに接する」という言葉があります。同じ店舗のスタッフだけでなく、他ブランドや百貨店の方にもお客さまとして接しましょうという心得です。

これは指導する際も伝えていますし、私自身も感謝の気持ちや笑顔など、初心を忘れずにこの言葉を心に留めて行動しています。
──素敵な理念ですね。星野さんはピアスグループに18年在籍していますが、これまでキャリアを築けた理由は何だと思いますか?
挑戦し続けられる環境があったからだと思います。もし転職や独立をしていたら、ここまで深く技術開発をしたり、多くの人に指導をするなんてできていませんでした。
これまで多くの挑戦ができたのは、周りの人に支えていただいたおかげです。今後は次の世代も安心して挑戦できるよう、技術を伝えていきたいと思います。
異動制度で美容部員から人事部門へ
話を聞いた人
アテンダントスタッフ人事部 採用担当
林 くるみ さん
2016年8月、美容師からピアスグループに中途入社。「アナスタシア ミアレ」のアイブロウスペシャリストを3年間務める。2019年より「アクセーヌ」へ異動し、ビューティカウンセラーを4年務め、現在はアテンダントスタッフ人事部にて新卒採用を担当している。

──林さんは中途で入社されたとお伺いしました。これまでのキャリアについて教えていただけますか?
林さん:私はもともと美容師をしていましたが、資格を活かしてメイクの仕事に挑戦したいと思い、2016年にアイブロウ専門サロン「アナスタシア ミアレ」に中途入社しました。当時、美容師の間では「メイクがうまい人とそうでない人の差は眉の描き方にある」といわれていたので、まずはアイブロウの技術を極めようと思ったんです。
アイブロウスペシャリストとして3年ほど経験を積んだころ、学生時代から憧れていた美容部員にも挑戦したいと思い、敏感肌向けのスキンケアブランド「アクセーヌ」へ異動しました。さらに4年後、アテンダントスタッフ人事部へ異動し、現在は新卒採用を担当しています。

──美容部員から人事へのキャリアチェンジは大きな変化かと思いますが、そのきっかけは何だったんですか?
アクセーヌのチーフの道に進むか悩んでいたときに、人事部長からお声がけいただいたことです。以前、部長と面談をした際に、「人事など、経験したことのない仕事に興味があります」と話したことがあり、それを覚えていてくださったんです。実際に異動の話をいただいたときは、社員の希望にしっかり耳を傾け、挑戦の機会をつくってくれる会社なんだと改めて感じました。
美容師だった私が、メイクや美容部員を経験し、さらには人事の仕事までするなんて入社当時は想像もしていませんでした。今では全国の美容学校などで講師までするようになり、このことを家族や友人に話すと「信じられない!」と驚かれますね(笑)。
──異動の際、お店の同僚に引き止められることはありませんでしたか?
「寂しい」と言ってくれた同僚やお客さまもいましたが、ほとんどの方が背中を押してくれました。とくに、アクセーヌから人事へ異動するときは不安でしたが、先輩が「新しいお仕事、楽しんでね!」と声をかけてくれて気持ちが軽くなりました。
ピアスグループにはチームワークや助け合いの精神が根付いているので、異動をポジティブに捉えてくれる人が多いんです。これは、ピアスグループでは、歩合制や指名制を取り入れていないことも関係しているのかもしれません。
働きやすい環境が成長のチャンスを生む
──これまでの話から、ピアスグループにはキャリアを築きやすい環境が整っていることがよくわかりました。では、働きやすさの面で魅力に感じていることはありますか?
制度が充実していることでの安心感ですね。健康診断やインフルエンザワクチン接種を会社で受けられるのは大きな組織ならではだと思います。美容業界でここまで充実した福利厚生制度があるのは珍しいですね。
また、ボーナスの受け取り方法を選択できる制度や、職種によっては年間休日を選べる制度があります。仕事内容だけでなく、給与やお休みの面でも希望に沿った選択ができるのは便利ですね。

──林さんがピアスグループで長く働き続けてこられた理由を教えてください。
ピアスグループで9年間働き続けてこられたのは、安心して働ける環境が整っていることと、人に恵まれたことだと思います。美容師から転職し、何もわからない状態の私でしたが、入社研修で一緒に学んだ同期や、つきっきりでマナーや言葉遣いを教えてくださったトレーナーの方々、仕事を1から丁寧に教えてくださった先輩など、周りの人のおかげで今の自分があると思います。
──最後に、ピアスグループに興味を持った人に一言メッセージをお願いします。
ブランドや職種ごとに、専門的な技術や知識が求められるので、入社や異動したばかりのころは不安になるかもしれません。しかし、ピアスには、充実した研修があり、丁寧に教えてくれる先輩もいるので、未経験からでも安心してチャレンジできます。美容に関するさまざまな仕事に挑戦したい方なら、やりがいを感じられると思いますよ。