
かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所とは
かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所は、2016年の診療報酬改訂で新たに制定された制度です。認可を受けた歯科医院では予防に関わる処置に保険の適用が認められるため、継続的な口腔管理を行いながら、う蝕や歯周病の重症化を予防することができます。
また、近隣の医療機関や介護保険施設、地域包括支援センターと連携し、各機関の特長を生かしながら切れ目のない医療を提供する地域完結型医療の推進が求められます。
「かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所」の基準
かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所は、ある一定の基準を満たした歯科医院でなければ、厚生労働省から認可を受けることができません。その基準は「専門性」「衛生面・安全面」「他機関との連携」の大きく3つに分類することができます。
●専門性
「か強診」の認可を受ける歯科医院には、複数名の歯科医師もしくは1名以上の歯科医師、歯科衛生士が在籍していなければなりません。また偶発的な事故や緊急時に対応できる歯科医師や、訪問診療に対応できる歯科医師の配置が必要です。
●衛生面・安全面
「か強診」の認可を受ける歯科医院は、十分な感染予防対策や衛生管理が求められます。また患者が安全に医療が受けられるよう、AEDや血圧計を配置するなどの安全対策が整備されていなければなりません。
●他機関との連携
「か強診」の認可を受ける歯科医院は、偶発的な事故や緊急時に対応してもらえる他の医療機関との連携が必要です。また在宅医療を担う機関とも連携し、必要に応じて情報提供を行うことが求められます。
働く側からみる「か強診」のメリット
かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所の施設基準は細かくわけると11項目あり、そのすべてをクリアしなければ認可されません。つまり「か強診」に認定された歯科医院は、医療内容や設備の水準が比較的高いと考えられます。特に感染対策や安全対策の設備が充実している点は、働く側にとっても大きなメリットです。またひとりの患者のライフステージに寄り添う医療を提供できるため、医療従事者にとってやりがいのある仕事に出会える場所となるでしょう。