目次
最低賃金の現状と2026年度の引き上げ目安
2025年度は全国加重平均1,121円
2025年度の地域別最低賃金の全国加重平均は時給1,121円です。2024年度(1,055円)から66円の引き上げで、1978年度に目安制度が始まって以降、最大となりました。
2025年度の引き上げによって全都道府県で時給1,000円を超えています。また、都市部では、東京都が1,226円、神奈川県が1,225円、大阪府が1,177円となるなど高水準を維持しています。最高額と最低額の比率は83.4%に改善され、都道府県間の格差は縮小しています。
2026年度は目安どおりなら全国加重平均1,176円に
厚生労働省の中央最低賃金審議会は7月28日、地域別最低賃金の2026年度の引き上げ額の目安をまとめました。目安どおりに引き上げられれば、全国加重平均で時給1,176円となる見込みです。その場合、2025年度の1,121円から55円(4.9%)の引き上げとなり、過去2番目の引き上げ幅です。
都道府県は経済実態に応じてA〜Cの3ランクに分けられ、引き上げ額の目安はランクごとに示されています。2026年度のランク別の目安は次のとおりです。
|
ランク |
都道府県 |
金額 |
|---|---|---|
|
A |
埼玉、千葉、東京、神奈川、愛知、大阪 |
54円 |
|
B |
北海道、宮城、福島、茨城、栃木、群馬、新潟、富山、石川、福井、山梨、長野、岐阜、静岡、三重、滋賀、京都、兵庫、奈良、和歌山、島根、岡山、広島、山口、徳島、香川、愛媛、福岡 |
56円 |
|
C |
青森、岩手、秋田、山形、鳥取、高知、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、沖縄 |
56円 |
目安どおりに引き上げられた場合、東京都は1,280円、神奈川県は1,279円、大阪府は1,231円となる見込みです。今後、地方最低賃金審議会の答申を経て、各都道府県労働局長が最終的な金額を決定し、10月以降に順次適用される見通しです。
なお、賃金が最低賃金を下回っている場合は、まず勤務先に確認しましょう。改善されない場合や勤務先に伝えにくい場合は、職場を管轄する労働基準監督署に相談できます。
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2025年度の全国最低賃金ランキング一覧
|
都道府県 |
最低賃金額 |
引き上げ額 |
|
|---|---|---|---|
|
1 |
東京都 |
1,226円 |
63円 |
|
2 |
神奈川県 |
1,225円 |
63円 |
|
3 |
大阪府 |
1,177円 |
63円 |
|
4 |
埼玉県 |
1,141円 |
63円 |
|
5 |
千葉県 |
1,140円 |
64円 |
|
5 |
愛知県 |
1,140円 |
63円 |
|
7 |
京都府 |
1,122円 |
64円 |
|
8 |
兵庫県 |
1,116円 |
64円 |
|
9 |
静岡県 |
1,097円 |
63円 |
|
10 |
三重県 |
1,087円 |
64円 |
|
11 |
広島県 |
1,085円 |
65円 |
|
12 |
滋賀県 |
1,080円 |
63円 |
|
13 |
北海道 |
1,075円 |
65円 |
|
14 |
茨城県 |
1,074円 |
69円 |
|
15 |
栃木県 |
1,068円 |
64円 |
|
16 |
岐阜県 |
1,065円 |
64円 |
|
17 |
群馬県 |
1,063円 |
78円 |
|
18 |
富山県 |
1,062円 |
64円 |
|
19 |
長野県 |
1,061円 |
63円 |
|
20 |
福岡県 |
1,057円 |
65円 |
|
21 |
石川県 |
1,054円 |
70円 |
|
22 |
福井県 |
1,053円 |
69円 |
|
23 |
山梨県 |
1,052円 |
64円 |
|
24 |
奈良県 |
1,051円 |
65円 |
|
25 |
新潟県 |
1,050円 |
65円 |
|
26 |
岡山県 |
1,047円 |
65円 |
|
27 |
徳島県 |
1,046円 |
66円 |
|
28 |
和歌山県 |
1,045円 |
65円 |
|
29 |
山口県 |
1,043円 |
64円 |
|
30 |
宮城県 |
1,038円 |
65円 |
|
31 |
香川県 |
1,036円 |
66円 |
|
32 |
大分県 |
1,035円 |
81円 |
|
33 |
熊本県 |
1,034円 |
82円 |
|
34 |
福島県 |
1,033円 |
78円 |
|
34 |
島根県 |
1,033円 |
71円 |
|
34 |
愛媛県 |
1,033円 |
77円 |
|
37 |
山形県 |
1,032円 |
77円 |
|
38 |
岩手県 |
1,031円 |
79円 |
|
38 |
秋田県 |
1,031円 |
80円 |
|
38 |
長崎県 |
1,031円 |
78円 |
|
41 |
鳥取県 |
1,030円 |
73円 |
|
41 |
佐賀県 |
1,030円 |
74円 |
|
43 |
青森県 |
1,029円 |
76円 |
|
44 |
鹿児島県 |
1,026円 |
73円 |
|
45 |
高知県 |
1,023円 |
71円 |
|
45 |
宮崎県 |
1,023円 |
71円 |
|
45 |
沖縄県 |
1,023円 |
71円 |
週の労働時間別の月収・年収の見込み
最低賃金の全国平均額1,121円で働いた場合の、額面の月収・年収を労働時間ごとにまとめました。
|
週の労働時間 |
月収見込み |
年収見込み |
|---|---|---|
|
週15時間 |
7万2,865円 |
87万4,380円 |
|
週20時間 |
9万7,153円 |
116万5,840円 |
|
週25時間 |
12万1,442円 |
145万7,300円 |
|
週30時間 |
14万5,730円 |
174万8,760円 |
|
週35時間 |
17万18円 |
204万220円 |
※1年間を52週(1ヶ月あたり約4.33週)として計算した額面の見込みです。祝日や欠勤などにより実際の収入は変動します。
最低賃金は最高額の東京都(1,226円)や最低額の各県(1,023円)など都道府県によって異なるため、同じ労働時間でも年収見込みに差が出ます。
|
地域 |
時給 |
週25時間の年収見込み |
|---|---|---|
|
全国平均 |
1,121円 |
145万7,300円 |
|
東京都 |
1,226円 |
159万3,800円 |
|
最低額の地域 |
1,023円 |
132万9,900円 |
最低賃金が上がると、手取りや扶養はどう変わる?
最低賃金の引き上げで収入が増えても、「年収の壁」を超えると税や社会保険料が生じるため、手取りがそのまま増えるとは限りません。また、配偶者の扶養の範囲から外れる可能性もあります。改定後は自分の時給や年収の見込み、境目となる金額を確認しておきましょう。
税・社会保険料の負担が生じる
収入が一定の金額を超えると、所得税や住民税が生じます。また、住民税は前年の所得をもとに計算するため、収入が増えた次の年の6月以降の手取りが減ってしまう場合があります。
さらに、月収や労働時間などの条件を満たすと社会保険への加入義務が生じ、健康保険・厚生年金の保険料が給与から引かれます。そのため、勤務時間や日数を考える際は、額面収入と手取りの違いを把握しておくことが重要です。
詳しくはこちらの記事で解説しています。
配偶者の扶養から外れる
年収が一定額を超えると本人の負担が増えるだけでなく、配偶者の扶養の範囲から外れる可能性があります。基準となる「年収の壁」は税制上と社会保険上で異なります。
具体的には130万円・160万円・201万円などの壁がありますが、制度は変わることがあるため、最新の内容は関連記事で確認してください。
詳しくはこちらの記事で解説しています。
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参考
厚生労働省|令和7年度地域別最低賃金答申状況
#最低賃金 #最低賃金ランキング