【転職者インタビューvol.21】福祉用具専門相談員5年28歳/転職1回(福祉用具専門相談員→医療系企業)

医療福祉業界で働く人の人生を掘り下げるロングインタビュー。第21回目は新卒入社した会社で福祉用具専門相談員として勤務していたWさん(28歳)です。わたしたちがイメージする「福祉用具」は全体のごく一部。利用者さんの生活を豊かにする、専門職の裏側をご紹介していきます。

「なるジョブ」転職者インタビューvol.21


1.今日の転職経験者はこんな人

福祉用具専門相談員28歳の人生年表

ーいま何歳ですか?

28歳です。


—ご職業は?

医療系の会社で働いてます。前職では「福祉用具専門相談員」として5年ほど働いてました。


—血液型は?

AB型です。


—ご出身は?

埼玉県です。


—家族構成は?

父・母・兄・姉・私です。


—ご結婚はされてますか?

独身です。

2. Wさん(福祉用具専門相談員・28歳)の生い立ち

福祉用具専門相談員28歳の生い立ち

取材に協力してくれたWさん。最近は自宅での筋トレにハマっているらしい


2-1. 幼少期〜小学校時代

—幼稚園のときはどんな子どもでしたか?

ほとんど覚えてないんですけど、園庭で遊ぶのが好きだったと思います。


—小学生時代は?

図書館で本を借りたりしていて、本を読むのが好きでした。小6のときに『ハリーポッター』が流行りました。習い事は水泳とピアノ、中学受験のための学習塾に行ってました。


—将来なりたい職業はありましたか?

弁護士か大学の先生になりたかったんです。父が大学の先生をやっていたので、その影響があったかもしれません。


勉強自体が嫌いじゃなかったし、兄も姉も中学受験をしていたので、自分も自然と受験をして東京の私立中学に行きました。


2-2. 中学校〜高校時代

—中学校時代はどんな生活でしたか?

硬式テニス部に入りました。 中学はほぼ部活の思い出ばっかりですね。


—高校はどんな学校に?

大学付属の女子校に進学しました。高校では個人でテニスを続けつつ、学内ではアンサンブル部でハープを演奏してました。


2-3. 大学時代


—大学生活はどうでした?

系列の大学に進学したんですけど、法学部の政治学科を選びました。当時はそこまで勉強が好きではなくなっていたので、「弁護士はちょっとな〜」 と思って、選択肢が広い学科を選んだかたちです。


大学ではテニスサークルの運営と塾の先生をしてました。授業に行かないで1日中テニスをしたり、さんぽをしたり、なにげない普通の日常が楽しかったですね。おかげで卒業単位はギリギリでした(笑)。

3. 福祉用具専門相談員の仕事内容・必要な資格

—卒業後の進路について教えてください。

普通に新卒の就職活動をしました。もともと建物に興味があったので、建築系の事業をおこなっている会社に入社して、福祉用具専門相談員として約5年働きました。


—福祉用具専門相談員になった経緯は?

その会社には、建築資材をレンタルする事業部のほかに、福祉用具をレンタルしたり、整備したりする事業部があったんです。


わたしは入社前から「どこの事業部の配属になってもいいや」と思っていたので、自分で事業部の仕事内容や雰囲気などを見て、福祉系の事業部に配属希望を出して、福祉用具専門相談員として働くことになりました。


—建築系の事業部は希望しなかった?

男性営業職ばかりのかなり体育会系の雰囲気で、ちょっとわたしには合わないなと思ったので。


—福祉用具専門相談員としての仕事内容は?

病院やケアマネジャーの依頼を受けて、福祉用具のレンタルや販売、整備、住宅改修をおこなう仕事です。福祉用具は各メーカーが製造したものを会社が購入します。


相談員は基本的に外回りが多くて、ケアマネジャーと一緒に利用者さんのご家庭を訪問して、用具の選定相談に乗ったり、福祉用具の利用計画を立てたりします。


代表的な福祉用具は、介護ベッド、車椅子、歩行器、杖、手すりなど。電動の昇降機もそうですね。


—複数メーカーの福祉用具を取り扱うものなんですか?

複数ですね。手すり専門の会社があったりとメーカーごとに商品が異なるので。


—福祉用具専門相談員の業務に資格は必要ですか?

福祉用具専門相談員の資格か、福祉用具に関する知識があるとみなされる国家資格(介護福祉士、社会福祉士、保健師、看護師、准看護師、理学療法士、作業療法士、義肢装具士)が必要です。


福祉用具専門相談員の資格を取るためには、都道府県で指定を受けた研修機関で50時間の講習を受講し、筆記による修了評価試験を受けなければいけません。


わたしは「全国福祉用具専門相談員協会」の研修(福祉用具専門相談員指定講習)を4〜5日間受けました。


—住宅改修は何をするんですか?

介護保険サービスを使って、自宅の階段の段差を解消したり、手すりをつけたり、洋式便器への取り替えなど、利用者さんの要介護度などに応じて、ご自宅をリフォームします。


—入社当初はどんなお仕事をしていましたか?

福祉用具を必要とする利用者さんがいたら、ケアマネジャーから会社に連絡が来るので、福祉用具専門相談員としてお客さんを担当します。


ケアマネジャーの訪問についていって、利用者さんの体の状態を見て、「このような福祉用具が必要ですね」とか「ご自宅のここに手すりをつけましょう」とか。


生活スタイルによって必要な福祉用具も変わってくるので、ヒアリングをして「こうしたらもっと1人で動けますね」「負担が減らせますね」と提案をしていくという流れです。


—福祉用具専門相談員は何人くらいいましたか?

わたしの部署は相談員が8人。事務の人が1人でした。


—1人でどのくらいのお客さんを担当するんですか?

200人から、多い人は400人くらいです。毎月総売上の目標があって、内訳が販売額、レンタル額、住宅改修費の3項目に分かれているという感じです。


—必要とされるスキルはどんなものですか? 売上にはどこで差がつく?

まず業界や福祉用具に関する知識は必須です。


やっぱり知識が豊富だと、新人のケアマネジャーとかは「あの人と一緒に行けば心強い」と思ってくれるので、ケアマネジャーに利用者さんがつくたびに声をかけてくれたりします。


あとケアマネジャーは女性が多いので、うまく関係性が築けるかどうかも大事です。感情で動いたりする人もいるので、うまく話を聞きつつ提案したりとか。


あとはある程度、売上のために割り切ることも大事だと思います。


—本意ではないものを売らなければいけないこともある?

多少はあったかもしれません(笑)。新商品が出たときなどは「もっとこれを売ってください」ということがあったんですけど、3つの項目で売上が出ていれば、あまり無理に言われることはなかったですね。


—相談員は男性と女性どちらが多かったですか?

男性のほうが多かったです。業界的にも男性が多いと思います。福祉用具の納品や家具の移動を自分たちでやって、けっこう力がいる仕事なので。

4. 福祉用具専門相談員の給与・働き方

—働き方と待遇について教えてください。

出社は8時です。9時に事務所を出て外回りをして、事務所に戻ってくるのは18時頃。それから事務作業をして20〜21時頃退社という感じです。


初任給は21万円でした。お休みは基本的に土日。ボーナスは年2回・5ヶ月分


—5年間でお給料はどのくらい変わりましたか?

年次ですこしずつ上がっていって、最後の年は月額23万円+ボーナスでしたね。


—ポジションや仕事内容は変わりましたか?

そんなに変わらないです。自分が持ったお客さんをずっと担当していきます。

5. 福祉用具専門相談員のやりがい・必要なスキル

—仕事に感じたやりがいはどんなところ?

やっぱり仕事自体がおもしろかったのもあるんですけど、職場のメンバーへの恩もあって、ズルズル続けていたという部分もちょっとありました。


あとは利用者さんに頻繁に会いに行くと、情が湧いてきます。「この方はこの状態で引き継いでしまっていいのだろうか」とか、マイナスの意味ではなく辞められないポイントになってきます。


福祉用具を利用して自立した生活を送った結果、ADLが向上して、福祉用具が必要なくなって卒業する利用者も一定数います。


たとえば、脳血管障害などの後遺症によってリハビリ病院に入院して退院してきた方は、在宅生活で福祉用具を使うことで不安や負担を解消しながら身体を日々使うことで回復していきます。


そのような方がすべての福祉用具を返却するときは、「あぁ卒業できてよかったですね!」と嬉しい反面、その方に関わることがなくなるので寂しい気持ちになることもあります。


—転職のきっかけは何だったんですか?

転職理由は、福祉用具の持ち運びで腰を痛めてしまったためです。あとはお客さんに合わせたスケジュールで動くので、土日に出勤したりすることもあって、人生を長い目でみたときにどうかなと思うところもありました。


—介護業界の他職種に転職する人はいないんですか?

わたしの知り合いにはいませんでしたね。福祉用具専門相談員として、待遇のいい他企業に転職した人は何人か知っています。


—次はどんな会社・仕事を選んだんですか?

いろいろな高齢者の家に行って、利用者さんが抱える不便などを見てきたので、医療系の企業で介護情報サービスに関わっています。


—福祉用具専門相談員のいいところは?

仕事内容でいうと、純粋に福祉用具はおもしろいと思います。よい回答かどうかわかりませんけど、日々発売される新商品を調べたりするのは楽しかったです。


介護ベッドや車椅子もそうですし、食器やペン1本をとってもたくさんの福祉用具があるので、「こんな便利なものがあるんだ」という発見があったり、自分の提案によって利用者さんに喜んでもらえたりするのがいいところかなと思います。


—福祉用具の情報はどこから仕入れるんですか?

だいたいメーカーさんが営業に来てくれるんですけど、自分で勉強会に足を運んだり、新商品を出す会社のプレスリリースをチェックしたりもしてました。あとは毎年ビッグサイトで開催される「国際福祉機器展」には必ず行ってました。


—福祉用具専門相談員を目指す人にアドバイスはありますか?

「福祉用具」と言われるものが想像しているよりも広いので、まずはそれを知るだけでも仕事の役に立つかなと思います。提案の幅も広がるし、利用者さんの利益にもなるし、ケアマネジャーの信頼も得やすくなると思うので。


あとはもう1点。結局、福祉用具にものすごく詳しかったとしても、相手とコミュニケーションが取れないと売上があがらないというか、いい提案ができません。なので人の話をよく聞いて、その人がどんなことを望んでいるかを考えられるといいと思います。


—ありがとうございます。仕事編は以上です。

6.(番外編)生活・お金・恋愛の話

—お休みの日は何をしてますか?

ショッピングに行くか、宝塚を観に行っています。友人に誘われて行ったらハマっちゃいました。


—スマホの画面を見せてください。

はいどうぞ。


福祉用具専門相談員28歳のスマホ画面

—よく使うアプリはありますか?

LINE」と「Twitter」、あとは毎日「Amazon Music」で音楽を聴いています。


—お金の使い方に関するルールはありますか?

わりと気の向くままに使いますね。お金を使って発散するタイプなので。対象は洋服とか、とくに靴が多いですね。丈夫で長く着れるものを買うほうなので、コート1着10万円とか、靴2足で5万円とかしてしまいます。


—現金派ですか?カード派ですか?電子マネー派ですか?

管理もふくめてカード派ですね。楽天とViewカードを持ってます。


—月の支出の内訳は?

あまり把握してないんですけど、こんな感じだと思います。


福祉用具専門相談員28歳の支出内訳

—お金にまつわる失敗談は?

スノボの道具を一式揃えたんですけど、2年くらい行ってないこととか。


—異性のタイプはありますか?

自分とは似てない人が好きです。何かを頑張って自信がある感じだったり、努力してたり目標があって尊敬できる人。見た目はあまりゴツい人は好きじゃないですね。


—これまでの交際人数は?

2人です。


—今後の人生計画は?

計画は立ててないんですけど、基本的に1人で過ごすのが好きなんです。でも、前職の経験から「お金がない1人の老後は寂しそう」という気持ちもあるので、そのあたりはすこし不安ですね。


—今日はありがとうございました。

読者の方へのメッセージ

福祉用具専門相談員のやりがいは?

福祉用具のレンタルや販売、整備、住宅改修をおこなう「福祉用具専門相談員」。ひとくちに「福祉用具」といっても、介護ベッドや車椅子だけでなく、食器やペンなどの日用品のラインナップも豊富にあるそうです。利用者さんに適した提案をおこなうことに加えて、生活を便利にする「福祉用具」のおもしろさを教えてもらいました。

宮原 透 (編集者) 2019/08/09

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