まず、医療法人バイオファミリーについて教えて下さい。
バイオクリニックは、顎咬合治療という、下アゴのズレから起こる慢性疾患の専門治療を行う歯科クリニックです。下アゴのズレは全身の歪みを生じますので、これが大小の影響を与えている慢性疾患は多数にのぼります。当院ではこのズレてしまった下アゴを正常な位置に誘導するバイオプレート治療を行っています。
私はロサンゼルスで自然科学を学び、日本で朝日大学歯学部卒業後、大学病院で口腔外科や細菌学を学びながら博士号を取得しました。口腔外科はやり甲斐のある一方で例えば舌癌の患者が他の部位に転移してしまったときなど、患者の治療の全てに携われないことにもどかしさを感じる瞬間もありました。その時に当法人が医科の医師と連携しようと試みていると聞いて興味を持ちました。一口腔単位・全身という単位で患者を診ることは口腔外科の知識を活かせる分野だと考え、当院で働き始めました。
顎咬合治療の専門治療を行う医院というのは少ないため、当院に来院する患者の大半は噛み合わせ治療を中心に行っています。もちろん、口腔内の改善全般をおこなう必要がありますので一般の歯科治療も多くなります。患者層としては、高校生・大学生の患者もいますが、40代や50代はもちろん、80代の方々など多岐にわたります。また、患者の家族やスタッフ、スタッフの家族も来院しています。バイオプレート治療が国際特許をとっていることもあり、アメリカやオーストリア、中国など海外14カ国、国内でも沖縄から北海道まで来院者がいます。このように遠方から来院される患者数も多いため、当院のスタッフは一回の診療に対する意識を高くもち、自分だったら、家族だったらという視点で10年先を見越して、プロとして伝えられることのベストを提案しています。
この10年先を見越した治療というのは当たり前のようで、徹底されていない価値観です。たとえば不適切なインプラント治療によって後悔されている患者が近年増えてきていますがこれは非常に遺憾なことです。インプラント治療は、治療手順を徹底することで安全性が格段に高まります。当院ではノーベル・バイオケア社のガイドシステムを用いて歯の形状や神経を解析し、3D化した上でインプラントの設計・埋入をしていますが、同業者が学びに来るほど高い評判を得ています。さらに、必要であれば麻酔科医も同席させるなど、安全性の高い治療を徹底していますね。
歯科衛生士の診療の特徴というのはございますか。
歯科衛生士の業務自体は、一般の歯科と大きく変わることはありません。業務は口腔内の管理、歯周病のコントロールなどを行います。他院と違う所は大きくわけて2点。
1つ目が患者の全身の経過観察をするということ。例えばモアレ写真という身体のバランスの改善を目で確認していただくための写真があるのですが顎咬合治療の経過観察に欠かせないものとなっています。具体的な業務レベルでは、この撮影や補助などがありますね。口腔内が良くなっていく姿だけでなく、全身の経過で劇的な改善が見られるというのは、歯や口腔環境の大切さを学んできた歯科従事者として非常に嬉しいことです。
2つ目は、先ほども申しましたように、プロとして伝えられることのベストを提案する努力をすること。遠方から来たり、当院を指名して下さる患者はやはりそれだけ質に対して関心が高い方々ですし、期待をかけて下さいます。気持ちが引き締まりますので、満足して帰って頂きたいと思いますよね。
そのためにチームで質を高めたいと思っています。状況にもよりますが、バイオプレート治療が効果が出るのに少し時間がかかるケースがあります。そうした時も患者が意識高く日常を過ごせるように来院時の満足度を高めて信頼関係を築く必要があります。スケーリングなどは長期効果だけでなく治療後すぐに違いを実感して頂けるところでもあります。
そういう意味で、患者や医療に対する全ての作業で「やっておいたほうが良いかな」と頭をよぎったことは全てやっておく習慣を作るようにしていますね。医療の質を上げるため、インプラントは初級~上級の歯科衛生士コースや歯科衛生士技術向上のセミナーや接遇セミナー等にも医院として費用負担することもあります。
歯科衛生士の勤務環境や待遇面について教えて下さい。
※大阪と東京で規模や土地柄の差がありましたので、各医院に分けてお聞きしました。
[大阪]
まず大阪は歯科医師が院長の私ともう1名、常勤歯科衛生士3名、非常勤歯科衛生士1名の体制です。治療内容が複雑なので診療を把握している歯科衛生士が予約をスケジューリングした方がスムーズなこともあり助手はおいておりません。
診療時間は9時~18時で、休診日を月金・木金をローテーションしています。金曜日はキャンセルが多くなりがちですので、金曜は毎週休みとしています。
給与は月給24万円~40万円程で、年2回の賞与や各種手当を含めると年収500万円以上になる可能性もあります。また、土日どちらか休みたいという方には、週4日勤務の正社員という制度も設けています。こちらでも最低月給は20万円以上となっています。長期休暇は年2回、基本1週間ずつです。休診日と重なると9~10日ぐらいの休みになることもあり、今年末は26日~6日まで休みとなっています。手当面では、保険診療が一定点数を越えた月のインセンティブがあったり、顎咬合学会認定歯科衛生士等の資格手当があったりします。医療法人ですので、勿論社会保険・厚生年金は完備です。
[東京]
東京は歯科医師が常勤2名非常勤3名で、歯科衛生士が常勤3名となっています。大阪院と比較すると歯科医師が多いため情報共有をしっかりおこなう必要があります。この辺りは小規模の医院での勤務経験しかない場合は最初は環境に戸惑うかもしれませんが、きちんとフォローしますのでご安心下さい。
診療時間は平日が10時~20時で、土日祝日が9時~19時と、東京は休診日は設けておりません。シフトでの勤務体制となります。手当面は大阪と概ね同じですね。前職の年収などを考慮し、初期の給与を設定することが多くなっています。
最後にメッセージをお願いします。
当院で働くと、歯や噛み合わせが全身に与える影響の大きさを実感し、その大切さや歯科衛生士の仕事の価値を再確認出来ると思います。
これからも、来院した患者様に喜んでもらえるようにスタッフ全員と一緒に良い医院を目指し、そしてスタッフ全員がこの医院で働けてよかったと思えるような医院を一緒に作っていきましょう。
歯が良くなる笑顔、全身の調子が良くなる笑顔、両方を楽しんでみたい方は是非、ジョブメドレーを通じてお問い合わせ下さい。