まず、株式会社GENKIDOについて教えてください。
株式会社GENKIDOは、「げんき堂」のブランドで展開する治療院事業を営む会社です。グループ会社には、治療院でのノウハウを元に「高齢者を寝たきりにさせない」をテーマとした介護予防事業を営む株式会社介護NEXT、新たなリラクゼーション事業に取り組んでいる株式会社OMGがあります。
当社は、およそ22年前、会長の大平が立ち上げた群馬県の「おおひら接骨院」という個人院からスタートしました。私もその時代に柔道整復師として参画したメンバーの一人です。当初は順風満帆でないこともありましたが、メンバー全員が院の目指す姿や想いを共有することに力を入れていきました。技術力・知識力・人間力を高め合おうという院内の雰囲気は、患者様から見ても良いものなのでしょう。患者様の院への評価も上がったことを皮切りに、業績も上がり、メンバーのモチベーションも上がる。それが更に患者様の満足度に繋がる、という好循環が生まれていきました。
モチベーションの高いメンバーはとても早く成長するのですが、20代を中心とした当時のメンバーには開業する資金はありません。「それなら分院を任せて更に成長出来る土俵を作り、そこでさらなる経験を重ねながら開業資金を作れるようにしよう」、そんな考えから治療院のチェーン展開を進めていったのです。その結果、現在では、全国で73店舗以上を展開する会社になりました。
急成長を支えている教育制度について教えて下さい。
院長まで育て上げた人数でいうと、当社は業界トップクラスですので、人材教育に関して非常に多くのノウハウを持っていると自負しています。例えば、沢山の店舗がありますと、やはり院長によって教育レベルに差が出てしまいがちですが、それを解決する手段として、グループ教育の担当機関を作り、全ての社員の成長機会が偏らない仕組みを開発しました。
当社では、入社直後からきちんとした育成プログラムに沿って教育を行っています。育成プログラムのテーマは「社員の夢をプロデュースすること」。治療家は「独立」を目指す人が多いのでその夢を支援することが多いですが、必ずしも独立というキャリアだけが正解ではありませんので「現場（のトップセラピスト）」「教育（担当）」「（社内）キャリア」やグループ会社への転籍などの選択肢も含めて、社員一人ひとりの夢や目標を形にしていく後押しを会社、上司がおこないます。
図はトータルケアサロンのキャリアプラン(※1)になりますが、責任者を目指すにも、24～36ヵ月程の期間で目指せるようにします。そのために、入社後さまざまな研修や勉強会を受けてもらいます。研修というと技術中心と思われがちですが、技術だけでなく、知識やコミュニケーション能力やレクチャー能力、ホスピタリティなど治療家としての成功のために必要なもの全てを教えるというスタンスです。(※1)げんき堂バージョンのキャリアプランもあります。
私達は沢山の治療家を育ててきましたが、成長が早い人と遅い人の違いというのは、「重要なポイントに気付く早さ」なんですね。10人いたら2割は、どんな環境だってすぐに重要なポイントに気づき成長できます。そういう人たちにとっては、環境は然程重要ではないのです。ただ、残りの80人の人間は、良い気付きを早く得られるかどうかで成長スピードが大きく変わります。「教えないから盗め」という院がまだ多くある業界ですので、環境によっては殆ど育たないということも有り得るんです。
当社では、スタッフ一人ひとりが出来るだけ早く、良い気づきを早く得られるように、会社・院長が一丸となって取り組んでいます。例えば、スタッフ一人ひとりの夢をプロデュースするためのノートを各院長が持ち、月次のキャリアアップ勉強会や症例共有会や面談に活かします。また、当グループには1700名以上の仲間がいますが、この環境を活かす工夫としてエリア毎に交流する機会を設けています。
ボーリング、フットサル、マラソン、登山、バーベキュー、飲み会など趣向を変えながら毎月交流するチャンスがあります。他の院で頑張っているスタッフと会ったり話したりすることは、自分では気づかないうちに成長への刺激になりますので、原則として自由参加ですが年3回位は参加するように促していますね。また、他の院の仲間が頑張っている様子や会社としての社会貢献活動を共有したり、役員陣からのメッセージを伝えたりするためのグループ冊子コンパスを毎月配布しています。(写真左から順に：経験豊富な講師による勉強会、多くの治療家と情報交換できる症例発表会、テーピング・包帯コンテスト、グループ冊子コンパス)
独立支援について教えて下さい。
やはり、まず一番の独立支援としては院長経験の機会を提供できることでしょう。院で修行して技術を身につけたらすぐ開業できると思ってる若手は多いのですが、開業して成功するというのは決して簡単ではありません。例えばPL（損益計算書）も読めずに独立したり、人のマネジメントも出来ないのに独立したりすると失敗してしまいます。そうしたことを避けるには、やはり院長経験があるに越したことはありません。
独立したいという夢のあるスタッフには、どんなエリアで開業したいのかなどを早い段階で聞いています。その結果、生まれ育った故郷で開業したいという想いのあるスタッフのために、そのエリアに出店することも少なくありません。また、院長が別会社を立ち上げ、FCとして新規店舗を開設することもあります。(写真左：平成25年11月にもイトーヨーカドー竹ノ塚にFC独立店舗が出店しました)
また、当グループは、不正請求などがおこらない運営体制をもっています。当たり前のようですが、業界として水増し文化が少なからずありますので、運が悪ければ修行した院で院長がやっていた不正請求を、そこのスタッフが不正と知らずに覚えてしまって独立した後に後悔することもあるのです。当グループでは、73店舗のうち、たった一つの院が不正をおこなってしまうと、会社全体のブランドを傷つけてしまいますから、不正請求をゼロにする取り組みには非常に慎重です。普段からクリーンな環境に居た、ということがきっと独立の際の財産になるはずです。
労働環境について教えて下さい。
当社では、105日の年間休日・夏季休暇・年末年始休暇・慶弔休暇が別途あります。平均残業時間は1日30分～最大でも3時間程度で、月間では40時間程度です。
当業界は、未だに残業代という考え方のない院が多く、残業代のある院が珍しい位ですが当社ではここは徹底しています。新店舗や人員不足などにより、一時的に一部の社員の負担が大きくなってしまうことも稀にありますが、そういった時は院長よりも高い給与となりますし、代わりに休みを多く取れるようにしたりする調整もグループで行っています。
実は、個人院でスタートした当時は労働環境は正直あまり良くありませんでした。業界に大手もおらず、今よりも色濃い徒弟制度が残る業界でしたし、そもそも20年前は「ブラック企業」という言葉もなく、一般産業界も伸び盛りで休日も今より少ない時代でした。
成長を志向し始めた株式会社化に伴い、一つ一つ、従業員目線で、働きやすい環境の整備を進めました。その努力の結果、既に労基に関しては、十分な環境になったという状態です。他業界では当たり前のことですが、当業界ではまだ、当たり前とは言えないのが現状ですので、こういった環境面では社員からとても評判が良いので非常に嬉しいですね。
最後にメッセージをお願いします。
株式会社GENKIDO 南山 弘様
当社で働くと、ご自身の夢にきっと最短距離で近づけると思います。ご自身の夢に合わせて、技術力・知識力・人間力、トータルに成長出来るよう会社一丸となって支援しますので、興味をもたれたらぜひジョブメドレーを通じてお問い合わせ下さい。
株式会社OMGホールディングス 木村 尚貴様
私は、株式会社OMGホールディングスの取締役として、エデュケーション事業部の鍼灸師総責任者をしています。私自身が鍼灸師ということもあり、鍼灸師の教育は勿論、活躍の場をどうやって増やしていくのかという点にも力を入れています。株式会社GENKIDOの鍼灸整骨院は勿論、トータルケアサロンのRaxiaや、鍼灸師として機能訓練を手がける介護NEXTなどへ転籍も可能です。治療院では、鍼灸師が1名ということも少なくありませんが、しっかりと成長できるようサポートしていきますので経験の少ない方も、是非ご応募下さい。
