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密着した人
歯科衛生士 ななほさん
高校卒業後にアパレル会社で3年間勤務したのち、歯科衛生士学校に入学。新卒で入った歯科医院にて、現在歯科衛生士3年目を迎える。YouTubeやTwitterなどでも歯科情報を発信している。
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【09:40】出勤・診療の準備
電車で約1時間かけて通勤。着替えや診療の準備があるため、就業開始20分前くらいには出勤しているそうです。
身支度を整えてから、診療で使う器具やタオルの準備などを素早くおこないます。
【10:00】1人目の患者さん(定期検診)
最初は定期検診の患者さんです。
PMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning)と呼ばれる、歯石除去と歯の清掃をおこないます。
会計と次回の予約を取ります。こちらの歯科医院では歯科衛生士が会計・予約などの業務も担うそう。
ななほさん:クリニックのなかには、受付が会計などを担当して衛生士は衛生士の仕事だけに専念するクリニックもあります。ここではオールマイティに仕事を任されるので、最初は慣れませんでしたが、今では自分のペースで診察から会計までできるので、むしろやりやすく感じています。
基本的には受け持ち制をとっているため、歯科衛生士が一貫して一人の患者さんを担当していると言います。麻酔や治療などは歯科医師の業務ですが、それ以外の歯科保健指導や予防のための処置はななほさん一人でおこないます。
【11:00】2人目の患者さん(ホワイトニング)
続いては、ホワイトニングのために来院した患者さんです。薬剤を塗ったあと、光照射を3回繰り返します。人によっては回数を重ねるごとに痛みが出たりしみたりするため、丁寧に説明したのち施術に入ります。
光照射する間に薬剤を混ぜる作業をします。
【12:30】3人目の患者さん(歯石除去)
続いては通い始めて2ヶ月ほどの患者さんです。歯科医師による麻酔後、歯石除去に入ります。
患者さん:いつも丁寧に処置していただいています。優しい言い方なんですけど、口の中を良くするための注意や提案はしっかり伝えてくださるので信頼しています。
ななほさんは以前この患者さんに「処置や指導をしてもらえるようになってから、健康寿命が確実に延びたと思う」と言われたそうです。診療に関する技術を高めることも重要ですが、何より難しいのは患者さんの行動や意識を変えることだと言います。
ななほさん:歯科医院で歯を綺麗にしても、患者さん自身がケアを続けられなければ意味がありません。クリーニングなどの衛生士スキルも大切なんですが、患者さんへの伝え方や内容を考えて、意識を変えられるかはもっと大切だと思っています。親近感を持ってもらうためにプライベートのお話をする歯科衛生士もいますが、私は1秒でもあれば歯のことを伝えたいですね(笑)。
【13:30】昼休憩
午前の診療は13時まで。この日は昼食を食べに出かけました。メニューはオムライスです。
【14:45】オペの準備
午後最初の業務であるインプラントオペの第一アシストのため、準備に入ります。厳重な衛生管理が求められるため、滅菌したガウンやキャップを着用。直接チェアや物品に触れないようにするため、器具などの移動は第二アシストの歯科助手にお願いします。
【15:00】4人目の患者さん(インプラントオペの第一アシスト)
器具を歯科医師に渡したり、唾液や血液を吸引したりと臨機応変に動くななほさん。患者さんの局所麻酔が効いている限られた時間内でスムーズに手術ができるようサポートします。
インプラントに関する知識やアシスト技術を習得し、場数を踏んで慣れていったそう。
【16:30】オペの片付け
血液が付着した器具などは洗浄・滅菌処理が必要なため、術後1時間ほどは片付けに徹します。
【17:30】5人目の患者さん(新規患者・問診)
夜に痛みを感じるということで来院。奥歯にあるブリッジ部分の歯根が露出しているため、食べかすなどが溜まりやすいと言います。丁寧に通院歴や痛みを感じるタイミングなどをヒアリングします。
【18:00】6人目の患者さん(歯石除去)
この日最後は、歯石除去のために来院した患者さんです。歯科医師による麻酔後SRP(Scaling and Root Planing)と呼ばれる処置に入ります。主にスケーラーという器具を使って歯面や歯根部分に付着した汚れを取り除きます。
患者さん:通院してまだ2回目なんですけど、歯磨きの仕方を教えてもらえるので綺麗に保とうって思えるようになりました。
処置が終わったら、会計を済ませてカルテの記入や片付けに入ります。