管理栄養士の役割とは？
現代日本に欠かせない「食」のスペシャリスト
第2次世界大戦後の食糧難の時代など、人々の栄養状態を改善するために活躍してきた栄養士。1947年に制定された栄養士法は改正を重ね、1962年に栄養士の上級資格となる管理栄養士が誕生しました。それからさらに社会環境が大きく変化した現代日本。高齢化とともに生活習慣病の増加が大きな問題となっています。その生活習慣病の原因の1つになっているのが日々の食生活。管理栄養士は「食」のスペシャリストとして、バランスのとれた食生活を指導し、栄養面から健康の改善・維持をサポートします。
管理栄養士の仕事内容とは？
健康管理・指導や献立の作成、栄養士の教育などさまざま
栄養士の上位資格であり、国家試験に合格することが必要な管理栄養士。栄養に関する知識を活かして健康管理や健康指導を行い、施設によっては栄養士の教育にも携わります。一人ひとりの状況に合わせた献立の作成や調理、栄養指導を行うという点では栄養士の仕事と共通した部分も多いですが、病気の方への栄養指導などで診療報酬が請求できるのは管理栄養士だけ。そのため、病気や栄養に関するより高度な知識が必要となり、医師や看護師・薬剤師などと共にチーム医療の一員としても活躍しています。
管理栄養士求人の特徴は？
必要とされる職場が多数 活躍の場が広がる管理栄養士
管理栄養士の活躍の場は、病院や学校、保育園・高齢者施設・食品メーカー・給食委託会社・行政機関など、実に広い範囲にわたっています。病院や老人ホームなど一定以上の規模の施設では、管理栄養士の配置が義務付けられている場合も多く、栄養士に比べて大きな施設で働く機会も多くなります。ほかにも学校の栄養教諭や、食品メーカーでの研究職、給食委託会社での栄養管理、保健所や給食センターなど行政機関での栄養指導・管理など、さまざまな職場で管理栄養士が必要とされています。また幼いころからの食育の大切さから、保育園での管理栄養士の求人も増えてきました。そして今後増えると予想される在宅医療でも、管理栄養士の活躍が期待されています。かかりつけ医の指示に従い、患者さんの症状に適したアドバイスを行う訪問栄養食事指導も診療報酬の対象となっています。
管理栄養士に向いているのはどんな人？
知識はもちろん、コミュニケーション力や調整力、管理能力も重要
さまざまな状況の人に、食と健康についてアドバイスする管理栄養士の仕事。栄養に関する専門的な知識を持ち、その情報を常に新しくする意欲は欠かせません。また指導を行う立場になることも多いため、リーダーシップや後輩を育成する力も求められます。施設によっては実際に調理を行ったり、調理法のアドバイスをする必要もあることから、料理の好きな人に向く仕事と言えるでしょう。どの職場で活躍するにしても多くの人と関わるのが管理栄養士の仕事ですから、コミュニケーション力や調整力、管理能力は必須と言えます。
年齢・性別に関係なく、人にとって食べることは大きな楽しみでもあります。美味しく食べてもらおうという気持ちも大切にしたいですね。
