地域のセーフティネットを目指して
株式会社マザーライクは2006年の設立以来、千葉県を中心にサービス付き高齢者向け住宅などの介護事業、放課後等デイサービスや障がい者グループホームなどの障害福祉事業、小規模保育事業を展開しています。
マザーライクでは、人の成長を秋桜(こすもす)になぞらえ「秋桜にかかわるすべての人に笑顔を…」を経営理念に掲げ、利用者やその家族、働く職員や地域全体をつなぐセーフティネットとなることを目指しています。子どもから高齢者まで地域で暮らす人を支える福祉サービスを提供しているのが特徴です。
今回は、千葉県柏市にある放課後等デイサービス(以下、放デイ)「こすもすカレッジ豊四季教室」を訪れ、同社ならではの業務内容や働く魅力を尋ねました。
話を聞いた人
諸田 梨奈さん(管理者 兼 児童発達支援管理責任者)
新卒で児童発達支援施設に入職し、児童発達支援管理責任者の資格を取得する。子育て経験から地域に貢献したい気持ちが芽生え、2022年9月に株式会社マザーライクに入社。
星 健一さん(障がい福祉サービス事業部部長)
営業職を経験したのち、旧ヘルパー2級を取得しデイサービスに転職。株式会社マザーライクには2010年、理事長のオファーで入社。介護福祉士などの専門資格も取得し、2018年の障がい福祉事業の立ち上げを担当した。
地域に貢献し恩返しがしたい

──まず、おふたりのこれまでのご経歴を教えてください。

営業職を経験したのち、デイサービスに転職しました。5年ほど介護職を経験したころ、理事長からのオファーを受けてマザーライクに入社し、新規施設や障がい福祉事業の立ち上げを任されいまに至ります。

私は前職も児童発達支援管理責任者(以下、児発管)として、未就学児を対象に支援していました。いまはマザーライクが運営する小・中学生向け放課後等デイサービス「こすもすカレッジジュニア豊四季教室」で管理者兼児発管として働いています。
──マザーライクに入社した決め手は何だったのでしょうか?

地域と共に成長するという会社の目標に魅力を感じました。介護事業からスタートし、保育、障がい福祉分野へと事業を広げていて、地域に住むさまざまな人が抱える課題解決に貢献していると感じています。

私も、地域に根ざしたサービスを展開している点や、利用者だけでなく職員、地域全体を幸せにするという理念に共感したことが決め手です。
3人の子育て経験から地域の方に助けられていると実感することが多く、いつか恩返しがしたいと考えていました。前職は自宅から遠かったため地元で転職先を探していたところ、地域への貢献を掲げるマザーライクに出会ったんです。
──「地域に貢献したい」という思いに共感して入社したのですね。現在はどのような業務をおこなっていますか?

私は障がい事業部門全般のマネジメントを担当しています。具体的なカリキュラムや指導は現場スタッフに委ねていますので、私の主な業務は数値管理と管理者やマネージャーの相談対応です。

管理者としては、職員のシフト作成や請求業務をおこなっています。児発管としては、個別支援計画の作成や支援内容の確認のほか、実際の支援にも携わります。とくにスタッフの急な休みで人手が足りない際には、現場が優先ですね。
充実の人員体制によるサービス提供

──児発管としての仕事はどのような流れでしょうか?

午前中は事務作業やミーティング、午後からは子どもたちが通所してくるので支援業務がメインです。ミーティングは児童指導員など現場スタッフと一緒に、カリキュラムの振り返りや目標と支援内容が合っているかなどについて、1時間30分近く話し合います。
実際に子どもたちの様子を観察することで、より具体的な支援計画や目標設定につながるので、現場にもできるだけ入るようにしています。
請求期日前には30分から1時間程度残業申請を出すこともありますが、通常は定時で業務を終えています。児発管以外の職種も月の平均残業時間は1時間未満ですね。

現在、50名の子どもたちが利用しているので、全員分の目標を考えたり支援の方向性を決めたりするのが児発管業務としては一番比重が大きいところです。個別支援計画を更新するタイミングでは、保護者さんとの面談も1時間程度入ります。
──マザーライクのほかの事業所も同じくらいの利用者数なのでしょうか?

私が働いているこすもすカレッジジュニア豊四季教室はとくに利用者が多いほうで、ほかの事業所では40人程度ですね。
各事業所には7〜10人の職員がいて、児発管以外にも児童指導員、保育士、心理士、作業療法士などの専門職がいます。
多職種や保護者の意見を取り入れながら支援計画を作っているので、一人で抱えているわけではありません。何より、前職ではここまで人員が充足していなかったのでゆとりを感じますし、よりよい支援につなげられていると実感しています。
独自のカリキュラムで自立を支援
──こすもすカレッジでは「進学と就職に特化」したサービス提供をおこなっていると聞きました。具体的にはどのような内容でしょうか?

軸となるカリキュラムには「学習」「パソコン」「ソーシャルスキルトレーニング」「職場体験」の4つがあり、曜日ごとに異なるプログラムを実施しています。


加えて、月に1回程度博物館や工場見学などの外出活動もおこなっています。年々活動範囲が広がっているので高速道路を使って移動することもありますね。

活動内容を決める際は、保護者や子どもたちの意見も取り入れています。
先日もある子が「放デイのみんなと一緒にカラオケに行ってみたい」と希望を伝えてくれたので、実際に行ってきました。最初は緊張気味だった子も、お友達と一緒に歌ったり楽器を持って踊ったりと次第にリラックスして過ごせたようです。
目標に合わせて支援内容を考えることも大切ですが、何より楽しんでもらいたいという思いがあります。その結果、ときには遠出となることもありますが、会社は温かく見守ってくれています。

あと、マザーライクならではの支援としては職場体験があります。介護事業や保育事業と連携しながら、働くイメージを持ってもらうことを目的としているんです。

例えば、福祉車両の清掃体験やオープン前の施設で家具の組み立てを体験するなどですね。
先日は、介護事業所主催の音楽祭に出店して子どもたちが作ったキーホルダーを販売しました。子どもたちが参加することで高齢の方にも喜んでいただけましたし、子どもたちも接客体験を通して感謝の言葉をもらい、よい経験になったと思います。
地域の方も数多くいらっしゃったので「地域全体を笑顔にしたい」という理念がまさに実現されていると感じたイベントでした。
利用者も働く人も支えられる環境へ

──残業はほとんどないとのことでした。働き方についてはどう感じていますか?

家庭と仕事の両立がしやすいです。子どもの送迎に合わせて8時30分から17時30分勤務にさせてもらったり、子どもの急な体調不良の際に始業開始時間を遅らせてもらったりと柔軟な働き方ができています。
子どもが3人いると登校前に突然鼻血を出すなどのトラブルもしょっちゅうなので、都度調整できるのはありがたいですね。

事業所のなかには、ペットのわんちゃんを同伴して出勤している人や子連れ出社する人もいます。柔軟に働きやすい環境をつくることも、利用者だけでなく職員も笑顔にするという理念の現れのひとつです。
──諸田さんは入社から約1年半が経ちます。実際に入ってみて会社や業務内容は思い描いていたとおりでしたか?

いい意味で違った点があります。と言いますのも、放デイの運営上どうしても型にはまったカリキュラムがあると想像していたのですが、こすもすでは異なります。
どうしたら子どもたちの自立につながる経験を提供できるか、スタッフが試行錯誤して支援内容を決めています。また、全事業所の管理者ミーティングで事例を共有し、成果のあったアプローチはほかの事業所でも取り入れているんです。
カリキュラムは各事業所にいるスタッフの個性やアイデアが反映されているなと感じますし、子どもたちや保護者さんからも好評いただいています。
事業所間の連携により社内に知見が蓄えられ、支援に活かされているのはよい点だと思いますね。
──マザーライクに入社して成長を感じることはありますか?

管理者として成長できたかと思います。前職では、児童指導員の経験を積んでから児発管になったこともあり、プレーヤーとして支援側に立つことが多かったです。現職では管理業務がメインのため、初めはスタッフがおこなっている支援方法や保護者対応が前職とは違い戸惑いましたが、スタッフに一つひとつ説明して互いの意見をすり合わせていきました。
いまでは、相談に応じたあとスタッフが「やってみたらうまくいきました!」と報告してくれることも多いです。
──では、最後におふたりの目標を教えてください。

放デイを卒業した子どもたちの「その先」までサポートすることです。
実際にこれまでも、保育士を目指す卒業生がマザーライクが運営する保育所の事務員として経験を積んだり、介護職希望の卒業生が当社の介護事業所の清掃員になったりしています。
介護、保育、障がいサービスを展開していてノウハウと環境は揃っていますので、横断的・長期的な卒業生支援を仕組み化できたらと思っています。

これまで同様子どもたちにとってよい支援を提供し、地域に貢献すること。そして、子どもたちを支えたいという意欲をもって入社してくれているスタッフたちが、いきいきと活躍できる環境をつくりたいです。
楽しみながら学び、支援をおこなってくれる人と一緒に働きたいですね。
▼求職者の方へのメッセージ