小中学生だけのものじゃない「給食」
「給食」と聞くと小中学校で食べてきた学校給食を思い出す人が多いのではないでしょうか。しかし「給食」は学校給食のことだけではありません。病院で入院中の患者が食べている食事や、会社の社員食堂で社員が食べている食事も同じ「給食」なのです。給食とは特定多数の人に対して専用の施設を使用し、継続的に食事を提供すること。飲食店も同じように食事を提供していますが、不特定多数の人に対して提供しているので給食とはなりません。
給食受託会社における栄養士の仕事内容
給食受託会社は派遣と間違われることもあるのですが、派遣とは違います。給食を提供している病院などの給食事業全般を受託し、すべて会社の人員で運営しています。病院など施設の中に、外部の会社の事業所が存在している形になります。
そんな給食受託会社の栄養士の主な仕事内容は、献立作成・食材発注・原価管理・調理など。栄養士には、より専門性を高めた管理栄養士という資格もありますが、受託会社では栄養士と管理栄養士に大きな業務の差はありません。しかし、栄養管理のスペシャリストとして、管理栄養士は現場の責任者を任せられることもあるようです。責任者になるとこれに加えて監査書類の作成管理・スタッフの教育指導・シフト作成などが追加されます。ほかにも病院など施設側の栄養士や職員と会社との連絡窓口としての役割も。給食事業運営において重要な存在といえるでしょう。
給食受託会社で栄養士として働く魅力とは
給食受託会社に就職した場合、まず調理業務からスタートすることが多いようです。病院や施設に就職した場合はこの調理業務に携わる機会はほとんどありません。「栄養士なのに調理？」と思われるかもしれませんが、美味しく調理をしないと体に栄養は摂り込めません。栄養の基本は調理なのです。その基本を学ぶことができます。
そして、病院や施設に就職した場合と違い異動がつきものです。病院・福祉施設・保育園や小中学校・大学や会社の食堂など多くの配属先が存在します。しかしそのおかげで病院の治療食から、高齢者でも食べやすい食事、健康な大人のための食事など幅広く知ることができます。基本を学び、幅広い知識を得ることで栄養士としてスキルアップにつながるという魅力をもった給食受託会社。就職先の候補にいかがでしょうか。
