1.どんな手当があるの?
2.9割以上の園・施設が採用している手当
3.半数以上の園・施設が採用している手当
4.2割以下の園・施設しか採用していない手当
5.地域によって独自の手当があることも
6.こんな珍しい手当も!
7.役割が変われば手当も変わる?
8.給与に変動はあるの?
9.まとめ
どんな手当があるの?
まず、ジョブメドレーで掲載している6,863件の保育士求人(2017年12月27日時点)の中でどのような手当が多いのかを調査しました。
※本調査は2017年12月27日時点でジョブメドレーに掲載されていた保育士求人情報6,863件の給与情報を対象に集計したものです。
上記の表は全ての求人と各雇用形態ごとの求人に対する手当の割合を出したものです。全雇用形態に共通して通勤手当をはじめとした通勤に関する手当が最も多く、それに次いで住宅手当や家賃補助、引っ越し手当などの住まいに関する手当が多くなっていました。その他の手当の内訳は下記にまとめています。
各種手当の内訳
■通勤に関する手当
・交通費、通勤手当、駐車場手当 等
■住まいに関する手当
・住宅手当、引越手当、アパート手当 等
■役職に関する手当
・役職手当、リーダー手当、園長手当 等
■勤務時間に関する手当
・早朝手当、時間外手当、夜間手当 等
■資格に関する手当
・資格手当、幼稚園教諭免許1種手当、英語検定手当 等
■地域特有の手当
・松戸手当、寒冷地手当、首都圏手当 等
■家族、育児に関する手当
・家族手当、子ども手当、母子家庭手当 等
■業務に関する手当
・業務手当、送迎手当、書類手当 等
■処遇改善に関する手当
・処遇改善手当、改善手当 等
■経験に関する手当
・経験手当、保育士経験加算手当 等
■休日、祝日出勤に関する手当
・日曜・祝日手当、年末年始手当、お盆手当 等
■その他の手当
・調整手当、新人成長支援手当、研究手当 等
9割以上の園・施設が採用している手当
上記にある通り、ジョブメドレーで掲載している保育士の求人の9割以上の園で採用している手当は通勤手当をはじめとした通勤に関する手当でした。保育士正職員の求人3,895求人中3,790求人で採用されており、その採用率は97%と、他の手当と比べると圧倒的な数となっています。通勤手当や交通費のない園・施設は、その代わりに寮の用意や住宅手当などを用意しているケースが多く見られました。また、契約職員・パートの求人でも通勤に関する手当は9割以上の求人で採用されています。
半数以上の園・施設が採用している手当
続いて半数以上の園・施設が採用している手当です。保育士正職員の3,895求人中2,263求人に住宅手当もしくは家賃補助が記載されていました。地域別に見てみると、東京では1,070求人、次いで関東(東京以外)で783求人に住宅手当もしくは家賃補助が記載されています。
※本調査は2017年12月27日時点でジョブメドレーに掲載されていた保育士正職員の求人情報3,895件を対象に集計したものです。
これは東京都や千葉県などの一部の自治体で待機児童の問題解決のため、保育従事職員宿舎借り上げ支援事業などが行われているからです。そのため住宅手当を採用している求人の半数近くは東京都のものとなっています。また住宅手当として支給しなくても、住宅の借り上げを行い、家賃の負担を減らすという取り組みをしている園や施設もありました。
2割以下の園・施設しか採用していない手当
扶養する家族がいる職員への手当として扶養手当や家族手当、扶養児童手当などを記載している求人は2割以下となっていました。また園や施設によっては母子家庭手当やシングルマザー手当などを採用しているところもありましたが、こちらも数としては多くありません。
一方で、数は少ないながらも、このような金銭面で育児や家庭のサポートに取り組む園・施設があるので、家庭のある方は興味のある求人や会社にこのような手当があるかを探してみると良いでしょう。
地域によって独自の手当があることも
東京都の保育従事職員宿舎借り上げ支援事業により生まれた住宅手当のように、保育士の人材確保に力を入れている地域では地域手当が用意されているところもあります。例えば千葉県の千葉市や流山市などの保育園では地域手当が支給されています。また北海道や東北などの寒冷地では、冬季の暖房燃料用である寒冷地手当が用意されている場合もあります。
http://www.city.nagareyama.chiba.jp/life/1001107/1001162/1016472.html
参考文献:千葉市 保育士等給与改善事業
http://www.city.chiba.jp/kodomomirai/kodomomirai/unei/kyuuyokaizen.html
こんな珍しい手当も!
手当には園や施設それぞれの個性が出てきます。例えば神奈川県のある園では自己研鑽手当というスキルアップのために使ってもらう手当が用意されているほか、都内のある園では、2km以上の距離を自転車で通勤してもらった場合、自転車通勤手当が支給されています。このような手当が用意されていると、新しいことを学ぶことや日々の自転車での通勤も楽しくなりそうですね!
役割が変われば手当も変わる?
キャリアアップしていった際の手当も気になるところです。ジョブメドレーに掲載されている求人の中で、キャリアアップした方のために用意されている手当は下記のようなものが挙げられます。
・役職手当
・担任手当
・主任手当
・園長手当
・リーダー手当
・クラス担任手当
・クラス担当手当
・サブリーダー手当
・副主任手当
・主任リーダー手当 等
担任となった方への手当の金額の相場は2,000~15,000円ほどで、さらにその先の主任となった方への手当の相場は10,000~50,000円程度となっていました。
給与に変動はあるの?
給与は保育士の人材確保の競争がもっとも激しい東京が給与平均の下限・上限ともに各エリアでトップとなっています。次点は、東京を除く関東となりました。同じ関東の中でも千葉県は特に保育士確保のために市町村で地域手当などを用意することで待遇改善に取り組んでいるため、給与平均は東京に次いで高くなっています。
※本調査は2017年12月27日時点でジョブメドレーに掲載されていた保育士求人情報6,863件の給与情報を対象に集計したものです。
まとめ
今回の調査では、通勤手当は9割以上の園・施設で採用されているほか、地域差はありますが、およそ半数の園で住宅手当・家賃補助が採用されていることがわかりました。また、少ないながらも育児に関する手当を採用して子育て支援を行っているところや、地域によっては特別な手当が用意されているところもありました。
今回ご紹介した手当の中に、あなたの職場や、気になっている求人で採用されているものはありましたか?今回の情報もぜひ、あなたの就職・転職をする際に活用してみてくださいね。