1.今回インタビューしたのはこんな人

—今日はよろしくお願いします。簡単に自己紹介をお願いします。
新潟生まれの横浜育ちです。年齢は34歳です。
ー職歴について教えてください。
看護専門学校を卒業して、新卒で大学病院に入職して約3年勤務しました。その後、アメリカで看護師になりたかったので、学生ビザで留学して、カリフォルニア州で看護師免許を取りました。
—なぜアメリカで看護師になろうと?
まず1つは、アメリカでは看護師の立場が医師と同等であること。日本だと「看護師=医師のお手伝いさん」みたいなイメージを持つ人も多いんですけど。あとは海外への憧れもあり、英語を勉強したかったということがあります。
—アメリカで看護師免許を取るのは難しいんですか?
州によって違うんですけど、カリフォルニア州とニューヨーク州は日本の看護師免許を持っていると一番最初のテストが免除されるので、比較的取りやすいと思います。
カリフォルニア州はニューヨーク州より物価が安いし、日本人の看護師向けの学校もあったので、日本の国家試験で勉強する内容を英語で学び直して免許を取りました。
ただ結局、留学期間中にアメリカでの仕事が見つからなかったので、帰国して看護師の派遣会社に登録して、日本で働きながら準備していたんですけど、派遣契約の2年目あたりでアメリカで働く夢は諦めました。
いまは美容外科クリニックで看護師をしていて、今日持ってきたのは当時27歳で美容外科クリニックに転職したときの履歴書です。
—アメリカで看護師の仕事を探すのは大変なんですか?
大変です。まず空きがないです。わたしは経験も3年しかなかったので「この子を雇いたい」と思ってもらえる強みもなくて。周りには「もう5〜6年待ってます」という人もいたので、なかなか狭き門だと思います。
—日本人でアメリカの看護師として採用された人もいますか?
一緒に行った友人は現地の人と結婚して、グリーンカード(永住権)を取得して働いています。
—美容外科クリニックへの転職活動について、他の病院・クリニックも受けましたか?
ちょうど派遣の契約が切れる前に友人から「ウチのクリニックに来ない?」と誘われて入職したので、1社しか受けてません。
—転職活動で重視していた点はありますか?
とくになかったんですけど、美容外科クリニックに入職した一番の決め手は「勤務中のネイル可」ということでしたね(笑)。あとは病院以外の看護師の働き方というか、まったく違う美容外科の世界に興味を持っていたので、迷わず行きました。
—ありがとうございます。次に履歴書について聞かせてください。
2.看護師(美容外科クリニック転職時)の履歴書

※証明写真は取材用に撮影したものに変更しています
—こちらの履歴書は手書きですね。
はい、手書き以外の選択肢がなくて。頭が固いんですかね?
複数の病院・クリニックを受ける場合はパソコンが楽だと思うんですけど、新卒のときは推薦で入ったし、派遣会社で配属された2つの病院は、会社が書類を用意してくれたので、履歴書を複数枚作ったことがないんですよね。
—履歴書はいつ作成しましたか?
面接の前日にコンビニで用紙を買って書きました。いつもギリギリまでやらないんです。
—実際の証明写真は掲載できないんですけど、黒いノースリーブにネックレスで少し派手な印象ですね。
面接の前日に駅前の証明写真で撮ったので、私服のままだったんですよね。肩ガッツリ出ちゃってますね……。ちょっとアメリカにかぶれてたのかもしれません。
あとは友人の紹介なので「落ちることはないだろうな」と思っていたのと、美容だったので少しくらい自由でも大丈夫かなと。
総合病院を受ける場合は白いシャツに黒いジャケットを羽織ると思います。ネックレスもつけません。

—志望動機は比較的短いですね。
はい、シンプルに簡潔に。
—書くときに工夫した点はありますか?
性格上、ダラダラ書くのは好きじゃなくて、志望動機はだいたいこれくらいの長さです。そうすると面接で志望動機を掘り下げる質問をされることが多いので、それに答えられるように準備をしていきます。
書いてあることを面接の場でまた言うのも嫌だし、文章はその人の読み方によって捉え方も変わってくると思うので、言葉で自分の想いや考え方が伝わればいいかなと。
—紹介経由ではなく、書類選考からスタートだったら書く内容を変えますか?
変えないです。落ちる・落ちないはご縁だと思っているので、興味を持ってくれたところの面接に全力で臨みます。ただ、それなりに続いている人であれば、看護師の転職で落とされることはそうそうない気がします。
—本人希望欄は書いてませんね。
募集要項に勤務体系や給与も書いてあったので、希望することがとくになかったんです。
—なるほど。では次に面接について聞かせてください。
ジョブメドレーからのアドバイス
今回の履歴書について、ジョブメドレーのキャリアサポートに「良い点」「改善できそうな点」を聞いてみました。主なポイントは以下のとおりです。ぜひ履歴書を書くときの参考にしてみてください。

今回は友人経由の紹介とのことでしたが、志望度の高い病院・クリニックの場合はより具体的な経験業務やキャリアプランを記載すると、より説得力をもたせることができます。
②本人希望欄とくに希望がない場合は、本人希望欄に「貴社規定に従います」と記入しましょう
3.看護師(美容外科クリニック転職時)の面接対策

—面接の流れについて教えてください。
直接クリニックの人と連絡は取ってなくて、紹介してくれた友人を介して面接日を決めました。
—当日の持ち物の指定はありましたか?
持ち物は履歴書だけです。書類はクリアファイルに挟んで封筒に入れて持って行きました。封はしていなくて、宛名も書きませんでした。
—当日の選考はどのように行われましたか?
最初に15分ほどクリニックの事務長と面接をして、最後に院長と5分ほど世間話をしました。
—筆記試験などはありましたか?
面接1回のみです。総合病院を受ける場合、筆記試験や医療のトピックについて自分の考えを書く小論文があったりするんですけど。
—面接前日に準備したことはありますか?
クリニックのホームページをチェックしました。どんな診療をやっているのか、あとはスタッフの写真を見たり、先生の経歴、卒業大学や出身病院などをチェックしたり。それでいくつか質問できそうなことを見つけていきました。

—当日の服装は?
夏だったので白いブラウスに黒のパンツ、黒のパンプスでした。
—面接ではどんなことを聞かれましたか?
美容外科は初めてだったんですけど、「整形についてどう思う?」と聞かれました。
—何て答えたんですか?
「綺麗になって自信が持てて人生が豊かになるならすごく良いことだと思います」と答えました。あとは「自分もするならどこを整形したい?」と聞かれて、「目と鼻とあごと脂肪吸引と……」みたいな感じで、ホームページに載ってる施術内容を言いました。「そんなに?」って驚かれましたけど(笑)。
—自分から質問したことはありますか?
面接を受けて「ここで働きたいな」と思ったんですけど、自分から聞いたことはとくにないですね。
—逆に「ここはやめておこう」と思う病院・クリニックの特徴はありますか?
美容外科でいうと、ホームページで売っている化粧品が「なんだこれ?」って感じで、患者さんに自信を持って勧められないものが載ってたりすると「ここはないな」と思います。
—内定はどのようなかたちで出ましたか?
クリニックを出て、2時間後くらいに友達から「雇うと言っているので、都合の良いときに連絡して」と言われて、自分で電話をかけました。それで勤務開始日や初日に持っていくものを聞いて準備した感じです。
—次に転職するとしたらどんな探し方で、どんな職場を選びますか?
インターネットの求人サイトで探すか、登録が残っている派遣会社に相談します。職場は美容外科の経験が活かせるクリニック、皮膚科などがいいなとは思っています。
一番重視するのは、子育てをするときに周りの理解があったほうがいいので、ママさんナースがたくさん働いている職場です。
—本日はありがとうございました!
ジョブメドレーからのアドバイス
今回の面接対策について、ジョブメドレーのキャリアサポートに「良い点」「改善できそうな点」を聞いてみました。主なポイントは以下のとおりです。ぜひ参考にしてみてください。
◎事前にホームページで診療内容や特徴を調べて、質問項目を用意していった点がとくに素晴らしいです!
◎美容に関する質問にきちんと答えられた点は採用の可否を決めるうえで大きいと思います。
◎入職後のミスマッチを防ぐために、職場やスタッフについて聞いておくとなお安心です。
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