答えてくれた人
ジョブメドレー キャリアサポート
佐々木さん
1. 面接辞退は失礼?
──面接の辞退ってやっぱり失礼なんでしょうか?
応募者の方にも事情があると思いますので、事前にきちんと連絡を入れていれば、辞退そのものが失礼に当たるということはないと思います。
──辞退するタイミングが面接の日程を決めた“後”なのか、“前”なのかで温度感って変わってきますか?
そうですね。面接の日程が決まった“後”だと、事業所の方にいろいろお仕事の都合をつけていただいている状態になりますので、「都合をつけていただいたにも関わらず、申し訳ありません」の一言を忘れずにお伝えいただければと思います。
──では面接の日程が決まる“前”、応募したあとに事業所からの返信を待っている間に気持ちが変わったり、ほかで採用が決まってしまったり。そういう場合もこちらから辞退の連絡は必要ですか?
応募後に状況が変わった場合は、事業所からの連絡を待たずに、選考に進む意思がなくなった時点でその旨を連絡してください。
辞退の連絡がないと「選考を希望している」と思っている事業所と「もう選考は希望しない」と思っている応募者の間ですれ違いが起きてしまうことがあるので……。
──応募してから返信が来るまでにどのくらい時間がかかるものなんですか?
場合によっては1週間以上かかることもあります。応募完了後すぐに「面接できますか?」と返信されている事業所もありますので、一概に「いつまでに返信が来る」とは言えないのですが……。
──専任の採用担当者がいる事業所ってごく一部ですよね。診療所であれば院長先生が採用担当かと思いますし。
そうですね。大手であっても採用については施設単位でおこなっていて、管理者の方が採用担当を兼務しているケースも多いので、すぐに対応することが難しいこともあります。
応募者が多い、ほかに選考が進んでいる応募者がいるなど、お返事に時間がかかる理由はさまざまです。
──募集する側(事業所)と応募する側(応募者)でタイミングが合わないというか、期待したタイミングで期待した反応がないと、悲しいすれ違いが……。
そうなんです。事業所の方が応募を確認して返信したときには、既にほかで採用が決まっていてもう選考に進む意思がなくなっている。すると今度は応募者の方からそれに対する反応がないので、お互いに「なんで連絡がないんだろう?」と。
選考に進む意思がなくなりましたら、一言で構いませんので、事業所にその旨をご連絡いただければと思います。

2. 面接辞退の連絡は電話とメッセージ、どちらがいい?
──面接辞退の連絡は電話とメッセージ、どちらがいいのでしょうか?
今のような場合(応募したあとに事業所からの連絡を待っている間に辞退連絡をする場合)は、そのままジョブメドレーのメッセージ機能を使って連絡していただくのが自然な流れかなと思います。



メッセージの送信方法
- ジョブメドレーのトップページ上部の「メッセージ」(スマホの場合は「メッセ」)アイコンを選択する
- メッセージ画面に一覧表示された応募済の求人の中から、メッセージを送りたい求人を選択する
- メッセージを入力し、「送信する」ボタンを押す
そうではない場合、面接の日程が決まったあとに辞退連絡をする場合は、まず電話をするということがマナーになると思います。
応募後のやりとりでメールやメッセージで連絡がつくことがわかっている場合は、そのまま同じ方法で連絡していただいても大きな問題はないと思うのですが、やはりすぐに確認していただけない可能性もありますので。
──ネットには「メールでOK」という情報も多い気がするんですが?
うーん、そうですね……。
さっきの「辞退は失礼か」という話にもつながると思うのですが、電話であれば担当者ご本人につながらなくても、電話に出られたほかの方に「こういう旨の連絡がありました」と確実に伝わります。少なくとも連絡の行き違いで「無断でキャンセルした」と捉えられてしまう心配もないのかなと思います。
──速く確実に伝えるには電話のほうがいいということですね。

3. 面接辞退を伝えるときに大切なこと
──辞退の連絡が前日や当日など直前になった場合はどうでしょうか?
多くの方がそうされているかと思うのですが、直前であればなおさら電話が好ましいです。それから、やむを得ない理由を伝えていただくことが大事かなと思います。
──面接の前日や当日となると、やはり体調不良が多いんでしょうか?
そうですね。とくにこういったご時世(コロナ禍)ですので、ご自身だけではなく家族の体調不良で、というケースが増えている印象です。
──体調不良が理由なら「選考そのものを離脱したい」わけじゃなくて、「面接の日程を変更したい」ということですよね?
そうですね。
ただ「明日の面接をキャンセルしてください」だけだと、もうその後の選考に進まないつもりなのか、日を改めてほしいのかがわからず相手を困らせてしまうこともありますので、日程変更を希望する場合は、面接キャンセルの連絡を入れるときにその旨を伝えていただいたほうが話はスムーズに進むと思います。
──“キャンセル”って“辞退”とはニュアンスがちょっと違いますよね。“キャンセル”って言葉を使ってしまうと、今言ったように選考を辞退したいのか、日程を変更したいのかちょっとはっきりしないというか。
そうですね。そこははっきり言わないと伝わらないかなと思います。

──ちなみに、一度選考を辞退した事業所に再度応募することはできるんでしょうか?
応募することそのものはOKですが、選考可能かどうかは事業所の判断によります。そういった意味でも辞退するときに、もし今後再応募する可能性が自分の中にあるのであれば、その旨も一緒に伝えたほうがいいと思います。
例えば「退職可能な時期が先になってしまいそうなため、今回は選考を辞退させていただきたいと思います。退職時期がはっきりしましたら、改めて応募させていただくかもしれません」と意思を伝えておいていただければ、再度応募したときの印象が悪くなることもないと思いますので。

4. 選考辞退の理由は伝えるべき?
──辞退の連絡をするときに理由は伝えたほうがいいんでしょうか?
絶対に伝えなくてはならないという決まりがあるわけではないのですが、辞退理由を必ず確認している事業所もありますので、答える準備はしていただいたほうがいいのかなと思います。
直前の連絡になる場合はやはり理由を正直にお伝えいただきたいと思います。「2時間後の面接やっぱり行けません」だけでは、事業所の方もびっくりされてしまうと思いますので……。
──常識的にはそうですよね。余程伝えにくい理由があるのか……。ほかの事業所に入職することに決めたとか、自分や家族の健康上の問題とか理由がはっきりしている場合はありのままを伝えればいいと思うんですが、なんとなく転職に対する意思が揺らいでいるとか漠然とした理由で「辞退しようかな」と迷うこともあるかもしれませんよね。
そういうときは、もし状況が許されるのであれば、面接でも見学でもいいので一度話を聞きに行ってみてもいいのではないかと、個人的には思います。
行ってみたら「やっぱり現職のほうがいいな」となるのか「環境を変えて頑張りたいな」となるのか、何かしら方向性が見えるかもしれませんし、それを含めての転職活動だと思いますので。
──なるほど。
ただ、それに関しても事業所の方にお伝えしておく必要はあるかなと思います。
介護業界は人手不足ですので「すぐに働いてほしい」と考えている事業所も多いんです。なので「今在職中で、転職するかどうか迷っている段階なんですが、見学することは可能でしょうか」という感じで、自分の状況を事業所に伝えたうえで選考に進んだほうが、ミスマッチも防げますし、話もスムーズに進むかと思います。
「こんな個人的な事情を(事業所に)話していいのかな」とおっしゃる方もいるんですが、条件面のすり合わせができる良いタイミングだと思いますので、どんな些細なことでも相談していただいていいと思います。
──選考を受ける立場からすると、伝えることでマイナス評価につながってしまうんじゃないかという不安があると思うんですが。
そうですね。なので「絶対に伝えなければいけない」というわけではないんですが、曖昧にしたまま選考に進むよりは、正直にお話いただいたうえで選考に進んだほうが、長い目で見たときに良いご縁につながりやすいのではないかなと思います。
──自分の要望に対して事業所から「こういう働き方もできますよ」って提案してもらえるのか、それとも「うちでは難しいですね」ってなるのか、あらかじめわかっていたほうがいいですよね。
事業所の方と直接やりとりができるのがジョブメドレーの特長でもありますので、やはり直接ご相談いただくのがいいと思います。

──最後に求職活動中の方にメッセージをもらえますか?
ジョブメドレーをご利用いただいた方からは「自分のペースで求職活動ができて良かった」というお声をたくさんいただきます。
応募先の担当者様と直接やりとりができるので、施設の雰囲気を知っていただき、自分に合った職場を見つけていただきたいと思います。
ジョブメドレーの利用方法でわからない点があれば、私たちキャリアサポートがご案内させていただきますのでご相談ください。
ジョブメドレーを通して良いご縁があれば嬉しく思います。
ご希望に合う求人がございましたらご応募をお待ちしております!
【おまけ】面接を辞退・キャンセルしたいときの例文集
面接辞退したいときの例文集を用意しました。こちらを参考に自分の気持ちに合った伝え方を考えてみてください。
急に面接に行けなくなったとき(電話)
あなた:お世話になっております、◯◯と申します。明日△時にお約束をいただいている面接の件でお電話いたしました。採用担当の□□様はいらっしゃいますでしょうか?
受付:明日の面接の件で、□□ですね。少々お待ちください。
担当者:お電話代わりました、□□です。
あなた:お世話になっております、◯◯です。直前の連絡となり大変恐縮なのですが、体調不良のため明日の面接をキャンセルさせていただきたくお電話いたしました。お忙しいところご都合をつけていただいたにも関わらず申し訳ございません。
担当者:そうですか。このご時勢ですので、まずはお大事にしてください。
あなた:温かいお言葉、恐れ入ります。体調が回復しましたら、改めて日程の調整をお願いしてもよろしいでしょうか?
担当者:ええ、もちろん。ご連絡をお待ちしております。
あなた:ありがとうございます。なるべく早くご連絡できるよう体調回復に努めますので、その際は何卒よろしくお願いいたします。それでは、失礼いたします。
ポイント
- 急に面接に行けなくなったときはすぐに電話する
- 電話口の方に名前と面接の日時を伝える
- 理由は正直に伝える(自身の病気やけが、家庭の都合、現職の都合など)
- 必ずお詫びの気持ちを伝える
- 日程の再調整をお願いしたい旨を伝える(時勢を鑑み、体調不良の場合は、回復を待ってから再調整するのがおすすめ)
- 担当者が不在の場合は電話口の方に伝言する(心配な場合は、同様の旨をメッセージで重ねて送っておく)
求職活動をしばらく休みたいとき(電話)
あなた:お世話になっております、◯◯と申します。△月△日△時にお約束をいただいている面接の件でお電話いたしました。採用担当の□□様はいらっしゃいますでしょうか?
受付:△月△日の面接の件ですね。少々お待ちください。
担当者:お電話代わりました、□□です。
あなた:お世話になっております、◯◯です。大変恐縮なのですが、仕事中に腰を痛めてしまったため△月△日△時の面接をキャンセルさせていただきたくお電話いたしました。お忙しいところご都合をつけていただいたにも関わらず申し訳ございません。
担当者:そうですか。お加減はいかがですか?
あなた:ご心配いただき、恐れ入ります。痛みが強く追加の検査を受ける予定になっています。療養に少し時間がかかりそうなのですが、治ったときに引き続き募集されていましたら、改めて応募してもよろしいでしょうか?
担当者:ええ、もちろん。ご連絡をお待ちしております。
あなた:ありがとうございます。なるべく早くご連絡できるよう体調回復に努めますので、その際は何卒よろしくお願いいたします。それでは、失礼いたします。
ポイント
- 電話口の方に名前と面接の日時を伝える
- 理由は正直に伝える(自身の病気やけが、家庭の都合、現職の都合など)
- 必ずお詫びの気持ちを伝える
- 求職活動を再開できるようになったら、改めて応募したい旨を伝える
- 担当者が不在の場合は電話口の方に伝言する(心配な場合は、同様の旨をメッセージで重ねて送っておく)
選考を続ける意志がなくなったとき(電話)
あなた:お世話になっております、◯◯と申します。明日△月△日△時にお約束をいただいている面接の件でお電話いたしました。採用担当の□□様はいらっしゃいますでしょうか?
受付:△月△日の面接の件ですね。少々お待ちください。
担当者:お電話代わりました、□□です。
あなた:お世話になっております、◯◯です。大変恐縮なのですが、ほかの事業所から内定をいただき、そちらでお世話になることに決めたため、△月△日△時の面接をキャンセルさせていただきたくお電話いたしました。お忙しいところご都合をつけていただいたにも関わらず申し訳ございません。
担当者:そうですか。残念ですがお仕事が決まって良かったですね。おめでとうございます。
あなた:温かいお言葉、恐れ入ります。選考の機会をいただいたこと本当に感謝しております。
担当者:いえいえ、新しい職場でもがんばってください。
あなた:ありがとうございます。それでは、失礼いたします。
ポイント
- 電話口の方に名前と面接の日時を伝える
- 理由は正直に伝える(他社内定、自身の病気やけが、家庭の都合、現職の都合など)
- 必ずお詫びの気持ちを伝える
- 担当者が不在の場合は電話口の方に伝言する(心配な場合は、同様の旨をメッセージで重ねて送っておく)
選考を続ける意志がなくなったとき(メッセージ)
お世話になっております、◯◯です。
次回の面接のご案内をいただいたところ大変申し訳ないのですが、選考を辞退させていただきたくご連絡いたしました。
一次面接で担当業務について詳しく話を伺ったところ、私の適性や経験ではご期待に応えることが難しいと感じ、このような結論に至りました。
□□様にはいろいろと丁寧にご対応いただき感謝しております。
勝手なお願いですが、どうかご理解・ご了承くださいますようお願いいたします。
ポイント
- 面接の日程を決める前であれば、メッセージ機能でこれ以上選考を希望しない旨を伝えればOK
- 理由は正直に伝えたほうがいいが、伝え方には気を付ける(相手を非難するような表現は避け、あくまで自身の都合であると伝える)
- お詫びに加え、選考の機会をもらったことに対する感謝を伝えることを忘れずに
応募後に連絡がないとき(メッセージ)
お世話になっております、◯◯です。
△月△日に□□職の求人に応募させていただいたのですが、その後ほかの事業所に就職することが決まりました。
つきましては、今後選考に関するご連絡は不要です。
こちらから選考をお願いしておきながら申し訳ありませんが、何卒よろしくお願いいたします。
ポイント
- ジョブメドレーから応募したあとに事業所から連絡が来ていないときは、そのままメッセージ機能で選考を希望しない旨を伝えればOK