【例文付き】内定保留の伝え方

応募先から内定をもらったものの、回答を保留したいときはどうすればいいのでしょうか? この記事では内定保留の基本や伝え方を例文を交えながら解説します。

例文付き 内定保留の伝え方

1. 内定保留の基本

・内定保留のお願いはなるべく早く

内定保留は事業所が指定した期限までに結論を出せそうにないことがわかった時点で、なるべく早く相談してください

「ほかの選考結果を待ちたい」「現職に退職の意向を伝えていない」など内定保留の理由はさまざまかと思いますが、内定通知後、急に連絡が途切れると事業所も「入職意思がないのかもしれない」と不安に思います。内定保留に限らず、相談・確認したいことがあればなるべく早く連絡することをおすすめします。

内定保留は必ず認められるとは限りませんし、認められたとしても期間は通常1週間〜1ヶ月程度となります。また、保留期間中にほかの候補者の入職が決まった場合には内定が取り消される可能性もありますので、これらを理解したうえで相談しましょう。

・内定保留の理由を説明する

内定保留をお願いするときは、内定保留の理由や事情を説明しましょう「結論を出すうえで明確にしたいこと」を伝えれば、事業所の理解を得やすいかと思います。

結論を出すうえで明確にしたいことの例

  • ほかの選考結果
  • 現職の退職時期
  • 家族の承諾

逆に事業所の理解を得にくいのが「自分で考える時間が欲しい」といった漠然とした理由です。「考える時間が欲しいので回答期限を1週間延ばしてほしい」と言われても、事業所側としては「1週間延ばして本当に結論が出るのか」「何がネックになっているのか」「こちらで力になれることはないのか」とあれこれ気を揉むことになります。

もし入職後の働き方や待遇について悩んでいるのであれば、一人で考えていても事態は変わりません。事業所に「入職後の働き方(待遇)で心配なことがあります」と率直に伝えることで、条件の見直しにつながったり、あらためて面談の機会をもらえたりすることがあります。せっかくつかんだチャンスですので、一人で悩まず、前向きに解決できる道を探ってみてください。

・内定保留の期限を設定する

内定保留をお願いするときは、回答期限を設定し、その日までに必ず結論を伝えましょう

また、内定保留について了承を得られたあとも、「現職には◯月末で退職したい旨を伝えました。◯日までに返事をもらえる予定です」「◯日に家族と話し合いの場を設ける予定です」など、適宜状況を報告することをおすすめします。

連絡に間が空いてしまうと、待たされているほうも「今どうなっているのか」と不安になるものですし、「この人と働きたい」という気持ちがしぼんでしまうことがあります。連絡は密に取り、期日より前に結論が出ればその時点で速やかに連絡しましょう。

キャリアサポートから一言

キャリアサポート(イメージ)休職者や退職者など欠員による募集の場合、事業所側も「一日も早く人材を確保したい」と考えています。そのため、内定保留は必ず認められるわけではないこと、認められたとしても期間が限られること、ほかに候補者がいる場合は内定が取り消される可能性があること、この3つを念頭においたうえでお願いする必要があります。入職後の働き方について懸念がある場合は、「保留」という形で一人で抱え込まずに、応募先に直接ご相談することをおすすめします。

2. 内定保留の伝え方(例文)

保留の意思が固まったら、メッセージ(メール)や電話で相談しましょう。

・メッセージで伝える場合

内定保留をメッセージで伝える場合の例文とポイントについて解説します。

例文

お世話になっております、【自分の名前】です。

先日は内定の通知をいただき誠にありがとうございました。

本来であればすぐにでもお返事をすべきところ大変申し訳ありませんが、回答について●月●日までお待ちいただけないでしょうか?

希望どおりの条件を提示していただき、大変ありがたく思っております。
入職について前向きに検討しているのですが、現在の職場に退職の意向をまだ伝えていないため、退職時期を明確にしたうえで正式な回答をさせていただきたいと考えております。

こちらの都合で大変心苦しいのですが、ご検討いただけますと幸いです。
何卒よろしくお願いいたします。

メッセージで内定保留を伝えるときのポイント

  • 内定をもらったことに対する感謝の気持ちを伝える
  • いつまでに回答できるのか、回答期日を具体的に示す
  • 猶予してもらえる期間は1週間(長くても1ヶ月)程度のため、不必要に期日を延ばさない
  • 「ほかにも選考が進んでいる事業所がある」「家族の了承を得たい」「退職時期を明確にしたい」等、保留したい理由や事情を伝える

・電話で伝える場合

内定保留を電話で伝える場合の例文とポイントについて解説します。

例文

受付:はい、◯◯デイサービスです。

あなた:お世話になります。先日内定のご連絡をいただいた、□□と申します。△△様はいらっしゃいますでしょうか?

受付:はい、少々お待ちください。

担当者:お電話代わりました、△△です。

あなた:△△様、先日は内定のご連絡をいただきありがとうございました。本来であればすぐにでもお返事をすべきところ大変申し訳ないのですが、回答について●月●日までお待ちいただけないでしょうか?

担当者:差し支えなければ理由を聞かせていただけますか?

あなた:はい、御社にも大変魅力を感じているのですが、後悔のないよう、ほかの事業所の選考結果も確認してから正式なお返事をさせていただきたいと考えております。結果は●月●日までに揃う予定です。

担当者:そうですか。その間にほかの候補者の方の入職が先に決まると、□□さんに出した内定を取り消さなくてはいけませんが、それでも構いませんか?

あなた:はい、それは承知のうえでのお願いとなります。

担当者:わかりました。それでは●月●日までお待ちしましょう。結論が出ましたら期日までと言わず早めにご連絡ください。

あなた:はい、承知しました。ご理解いただき感謝いたします。それでは、失礼いたします。

電話で内定保留を伝えるときのポイント

  • 相手の忙しい時間帯を避けて電話する
  • 静かで落ち着いて話せる場所から電話する
  • 担当者が不在の場合は、在席している時間を確認したうえでかけ直すか、メッセージで連絡する旨を伝言したうえでメッセージを送る

3. 内定保留に関するよくある質問

最後に、内定保留に関するよくある質問についてジョブメドレーのキャリアサポートがお答えします。

Q. 内定保留が認められる期間はどのくらい?

現在内定をもらっている事業所があり、1週間後までに回答するよう言われています。ほかにも気になる求人があるため回答期限を延ばしてほしいと考えているのですが、一般的に内定保留が認められる期間はどのくらいなのでしょうか?

A. 通常は1週間前後。内定保留はリスクを理解したうえで願い出て

内定通知をもらったあと最初に設定された期限から回答の保留が認められるのは、通常1週間前後、長くても1ヶ月前後と言われています。ただし、これはあくまでも目安でありすべてのケースに当てはまるわけではありません。

欠員による募集の場合、事業所も「一日も早く人材を確保したい」と考えているため、保留が認められないことや、猶予できて2〜3日ということもあります。また、保留を認める条件として、ほかの候補者の入職が先に決まった場合は内定取消となることを了承するよう求められることが一般的です。

このように事業所が「入職してほしい」という気持ちと、求職者の「入職したい」という気持ちを示すタイミングが合わなければ、「今回はご縁がなかった」となることもめずらしくありません。内定保留を願い出る場合はそれを理解したうえで願い出てください。

Q. 内定保留の理由として「ほかの選考も受けている」は失礼?

内定保留の理由として、ほかの事業所の選考を受けていることは必ず伝えなければいけないのでしょうか? 現在内定をいただいている事業所も前向きに検討しているため、「ほかと比較されている」と相手の心証を損ねないか心配です。

A. よくあることのため、理由を伝えたほうが保留が認められやすいことも

並行して複数の求人に応募したり、ほかの選考結果を待ってから結論を出したりすることはよくあることですので、それを伝えたことによって相手の心証を損ねることはあまりないかと思います。むしろ理由を伏せて「回答の期限を延ばしてほしい」とお願いするより、理由が明確になっていたほうが、事業所としても「それでは◯日まで待ちましょう」と認めやすいものです。

伝え方のポイントとしては、「前向きに入職を検討しているのですが──」「魅力を感じているのですが──」など入職に対する意欲を伝えたうえで、「悔いのない判断をしたいので、ほかの選考結果が揃ってから正式なお返事をしたいと考えております」とお伝えください。

ほかの応募先の名前や志望順位まで伝える必要はありませんが、将来的にその事業所で働くことになったときに気持ちよくスタートを切るためにも、率直に伝えることをおすすめしています。

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