【例文付き】内定辞退の伝え方

応募先から内定をもらったものの辞退したいときはどう伝えればいいのでしょうか? この記事では内定辞退の基本や伝え方を例文を交えながら解説します。

例文付き 内定辞退の伝え方

1. 内定辞退の基本

・内定辞退はなるべく早く伝える

内定辞退の連絡は指定された期限内(一般的には内定通知から1週間程度)に伝えればOKですが、辞退の意思が固まったらなるべく早く伝えましょう

どんな事情があれ「内定通知後に突然連絡がつかなくなる」サイレント辞退は絶対にNGです。同じ業界で働く以上、いつどこで顔を合わせることになるかわかりませんし、法人内で応募者の履歴を保管している場合、将来的にふたたび求職活動が必要になったときに選択肢を減らすことにもなりかねません。

せっかくの申し出に対して断りの連絡を入れるのは心苦しいかもしれませんが、慢性的な人手不足に悩む医療・福祉業界の事業所にとって選考に関する連絡は早ければ早いほどありがたいものです。たとえ事業所側にとって悪い知らせであっても、誠実に対応する姿勢が伝われば心証を損ねることはないでしょう。

・内定辞退の理由は事実に即して伝える

内定辞退の理由は「熟慮した結果」「一身上の都合」だけでも構いませんが、「辞退理由を今後の採用活動に活かしたい」と考えている事業所が多いことも事実です。選考の機会をくれた事業所に対して誠意を示し選考を円満に終了させるためにも、採用担当者が納得できる具体的な理由を伝えましょう

内定辞退理由の例

  • 在職中であり、先方の希望するタイミングで入職することが難しかったため
  • 面接で詳しく話を聞いたところ、従事する業務がイメージと異なったため
  • 通勤時間が長く、自分や家族の負担になることが予想されるため
  • 夜勤の回数が多く、体力的・精神的に不安があるため
  • 現職で新たな仕事を任され、退職が難しくなったため
  • 現職で退職者が相次ぎ、強く引き止められたため
  • ほかの事業所に入職することにしたため
  • 待遇面で折り合いが付かなかったため

辞退理由は建前ではなく事実に即して伝えることが望ましいものの、ほかの事業所に入職を決めた場合は伝え方に配慮が必要です。具体的な条件や事業所名は伏せ、あくまで「自身の都合」であり「期待に沿うことが難しい」旨を伝えましょう

キャリアサポートから一言

キャリアサポート(イメージ)「これまで丁寧に対応してもらったのに申し訳ない」「考え直すよう説得されないか心配」というお気持ちもよくわかりますが、内定辞退は意思が固まったらなるべく早く伝えることをおすすめします。多くの事業所は「辞退理由を知りたい」と考えているため、聞かれたときにすぐ答えられるよう、辞退理由の伝え方を考えておきましょう。相手に誠意が伝われば、理由は正直に伝えても問題ありません。

2. 内定辞退の伝え方(例文)

辞退の意思が固まったら、メッセージ(メール)や電話で伝えましょう。

・メッセージで伝える場合

内定辞退をメッセージで伝える場合の例文とポイントについて解説します。

例文

お世話になっております、【自分の名前】です。

先日は内定の通知をいただき、誠にありがとうございました。

このようなありがたいお話をいただきながら恐縮ですが、内定を辞退させていただきたくご連絡いたしました。

面接で詳しく業務内容を伺ったところ、これまでの自分の経験や適性ではご期待に沿うことが難しいという結論に至りました。

【採用担当者の名前】様をはじめとして採用に関わったみなさまには、貴重なお時間を割いていただき感謝しております。

また、本来ならお電話で直接お伝えすべきところ、このような形でのご連絡となってしまい申し訳ありません。

末筆ながら、【貴院、貴施設、貴園、貴社、貴法人】の益々の発展を心よりお祈り申し上げます。

メッセージで内定辞退を伝えるときのポイント

  • 内定をもらったことに対する感謝の気持ちを伝える
  • 「内定を辞退したい」とはっきり伝える
  • 内定辞退の理由はできる限り事実に即して簡潔に伝える
  • 選考の機会を与えてくれたことに対する感謝と、簡便な連絡方法になったことに対するお詫びを伝えたうえで、最後に「益々の発展をお祈り申し上げます」と添える

・電話で伝える場合

内定辞退を電話で伝える場合の例文とポイントについて解説します。

例文

受付:はい、◯◯デイサービスです。

あなた:お世話になります。先日内定のご連絡をいただいた、□□と申します。△△様はいらっしゃいますでしょうか?

受付:はい、少々お待ちください。

担当者:お電話代わりました、△△です。

あなた:△△様、先日は内定のご連絡をいただきありがとうございました。大変申し訳ないのですが、本日は内定を辞退させていただきたくご連絡いたしました。

担当者:そうですか。 差し支えなければ、辞退の理由を教えてもらえますか?

あなた:年明けからの勤務をご希望でしたが、どうしても年度末までは現在の仕事を辞めることが難しそうで……。お時間を割いていただいたにも関わらず本当に申し訳ありません。

担当者:そうですか。それは残念ですが、仕方がありませんね。

あなた:これまで丁寧に対応していただき、本当に感謝しております。

担当者:いえ、□□さんもどうかお元気で。

あなた:最後までありがとうございます。それでは、失礼いたします。

電話で内定辞退を伝えるときのポイント

  • 相手の忙しい時間帯を避けて電話する
  • 静かで落ち着いて話せる場所から電話する
  • 担当者が不在の場合は、在席している時間を確認したうえでかけ直すか、メッセージで連絡する旨を伝言したうえでメッセージを送る

3. 内定辞退に関するよくある質問

最後に、内定辞退に関するよくある質問についてジョブメドレーのキャリアサポートがお答えします。

Q. 内定辞退した先に再応募してもいい?

内定を辞退したものの気になっている事業所があります。断っておきながら失礼かと思うのですが、再応募してもいいでしょうか?

A. やむを得ない事情で辞退した場合はOK、自己都合の場合は再考を

事業所が募集をおこなっていれば、再応募そのものは可能です。しかし、前回辞退に至った経緯や伝え方によって、再応募が歓迎されるかどうかが変わってきます

自身の病気療養や家庭の都合などやむを得ない事情で辞退に至ったものの、状況が変わり働ける条件が整った場合は、再応募後、選考に進める可能性が高いと考えられます。辞退時に事情を正直に説明したうえで「将来的に条件が整えば再応募したい」という意欲を伝えていれば、大きな問題はないでしょう。

再応募が受け入れられやすいケース
  • 腰痛の悪化が原因で入浴業務を担当できず辞退したが、回復したため
  • 幼い子どもがいるため夜勤ができず辞退したが、子どもが成長したため
  • 家族のターミナルケアのために辞退したが、無事に看取ることができたため
  • 夫の転勤で遠方に引っ越すことになったため辞退したが、転勤そのものがなくなったため

自己都合で辞退に至った場合は、再応募そのものがさらに心証を悪くする可能性があります。「入職したい」という固い意思がない限り、再応募は控えたほうがいいでしょう。

再応募が受け入れられにくいケース
  • ほかの選考と日程が重なったため辞退したが、不採用になった
  • さまざまな理由で応募と辞退を繰り返しており、なかなか入職に至らない
  • 選考の案内や内定の通知をもらっていながら、その後の連絡を怠っている

Q. 内定承諾後に辞退してもいい?

最終面接を受けた事業所から希望の条件で内定をいただいたため、承諾の旨を伝えました。ところが、現在の職場に退職の意向を伝えたところ待遇の改善を条件に強く引き止められ、悩んだのですが現在の職場に留まることにしました。失礼を承知ですが、一度承諾したものを辞退していいのでしょうか?

A. 内定承諾後の辞退は歓迎されることではありませんが、誠意をもって辞退を伝えてください

内定承諾によって入職の意思を示したことになるため、内定承諾後の辞退は事業者にとって決して歓迎されることではありません。一方で求職者にとっても、仕事を決めることは人生の一大事です。文面からも悩んだ末の決断であること、内定承諾後の辞退を軽々しく考えているわけではないことが推察されます。

辞退の意思が固まっているようでしたら、なるべく早く採用担当者にご連絡いただき、正直に事情をお伝えいただければと思います。お詫びの気持ちはもちろんですが、真剣に考えた末に出した結論であることを丁寧にお伝えください。誠意が伝われば、事業者にも事情を理解していただけるかと思います。

Q. 内定時に求人票と異なる労働条件を提示された。辞退すべき?

内定通知時に労働条件通知書を交付されたのですが、求人票と内容が異なり困惑しています。これは内定を辞退すべきでしょうか?

A. 結論を急がず、事実確認をおこなってから承諾するか辞退するか決めましょう

求人票は不特定多数に向けた広告のため、実際の労働契約とは条件が異なることがあります。とはいえ、労働契約の成立には使用者(雇用主)と労働者(従業員)の合意が必要ですので、内容について説明を求める権利があります。

そこでおこなっていただきたいのが、具体的にどの部分が自分の認識と異なるのか事業者側に確認することです。問い合わせがきっかけで労働条件の見直しにつながることもありますし、単なる記載ミスという可能性も否めませんので、まずは落ち着いて事実確認をしましょう。せっかくつかんだチャンスです。承諾するか辞退するかは、回答をもらってから決めても遅くはないはずです。

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