介護職/ヘルパーは無資格からステップアップが可能!
高齢化に伴い、人材不足といわれる介護業界。この業界に携わる職種の中でも、介護職/ヘルパーは業務未経験・無資格でも門戸が開かれ、チャレンジしやすいものとなっています。とはいえ、人の命に向き合う仕事。介護職/ヘルパーとして知識や技術のステップアップ・キャリアアップを目指したいものです。
無資格の場合、まずはスタッフの補助をしながら介護の基本を身につけていきます。この段階で目指したいのが「介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)」。介護職員初任者研修を受講するための受験資格はありません。学ぶ意欲さえあれば受講して資格を取ることが可能です。研修時間も130時間。最短で約1か月で取得することができます。
待遇アップを目指すなら実務者研修へステップアップ
介護職/ヘルパーにはいくつかの資格があります。同じヘルパーでも「介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)」と「実務者研修(旧ホームヘルパー1級)」とではどういった違いがあるのでしょうか?「実務者研修」の研修時間数は450時間というボリュームですが、介護福祉士国家試験の受験要件とされている点が大きな違いです。もちろん未経験で介護に従事しようとする場合にも受講することができます。資格取得に時間はかかるものの、将来的に国家資格である「介護福祉士」へのステップアップを目標とするのであれば、この「実務者研修」から目指すことをおすすめします。また、すでに「介護職員初任者研修」を修了されている場合には「130時間」の研修時間が免除されます。
さらなる専門性を求めるなら介護福祉士へ!
「介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)」と「実務者研修(旧ホームヘルパー1級)」は、厚生労働省が指針を示し、各都道府県の実施要綱に基づいて、各都道府県が指定した養成機関で実施しています。前述したように、このうち「実務者研修」を修了することが「介護福祉士国家試験」の受験要件。ですから、初任者研修修了者が受験する場合は実務経験3年以上に実務者研修(320時間)を終えていなければなりません。また、実務者研修修了者が受験するには、実務経験が3年以上あれば可能となっています。介護福祉士国家試験に合格することで「介護福祉士」として働くことができます。介護職/ヘルパーとしてキャリアアップを目指し資格を取得することにより、給与アップが期待できるだけでなく、職場で任される業務も幅広くなります。そうなれば仕事へのやりがいや充実感がさらに得られることでしょう。
職業はさまざま。自分の目標に合わせて選択を
介護の分野には、他にもさまざまな職業があります。その中でもよく耳にするのが「サービス提供責任者」と「ケアマネジャー」。
サービス提供責任者は介護福祉士、看護師、准看護師、保健師いずれかの資格を取得した方、又は実務者研修を修了した方であることが条件。訪問介護サービスの計画を作成したり、業務が円滑に行われるようにヘルパーをまとめるなどの業務があり、マネジメント力が問われる仕事です。また、必要に応じて介護業務にも携わることもあります。
一方、ケアマネジャー(介護支援専門員)は、決められた実務経験と都道府県が行う試験に合格し、さらに研修を受けることで取得可能です。注目したいのが、無資格からでもこの資格を目指せるということ。決められた施設や業務で5~10年程度実務経験があれば、受験資格が得られるのです。ケアマネジャーは主に要介護認定やケアプランの作成などを行ないます。利用者にとって必要な介護サービスを考え、関係するスタッフとの連絡調整も必要。施設でのケアマネジャーは介護業務につくこともあります。ですから、「専従」で働きたいかどうか検討することも必要でしょう。
介護職/ヘルパーとしてステップアップ・キャリアアップを考えるなら、利用者に直接関わっていきたいのか、よりよい介護サービスのために調整する側がいいのか、どのように専門性を高めていくのかイメージできるといいですね。先に目標を置いてそれを目指していくのもいいですし、仕事をしながら必要だと思った分野を学んでいくのもいいでしょう。