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放課後児童クラブ(学童保育)とは? 運営基準とその実態、必要な資格について解説

「小1の壁」問題でニーズが高まっている放課後児童クラブ(学童保育)。その運営基準と実態、働くために必要な資格などについて解説します。

放課後児童クラブ(学童保育)とは? 運営基準とその実態、必要な資格について解説

1. 放課後児童クラブとは?

・放課後や学校休業日に小学生を預かる場所

放課後児童クラブは正式名称を放課後児童健全育成事業といい、放課後や学校休業日(土曜日、夏休みなど)に子どもが安心して過ごせる“遊び”や“生活”の場を提供する事業です。

放課後児童クラブでは、仕事などのために保護者が日中家にいない家庭を対象に小学校1年生から6年生までの子どもたちを預かります。公立クラブの場合は小学校や児童館など既存の公的施設を活用して実施することが一般的です。

*家族の介護や看護、保護者自身の病気や障がい、就学、就職活動なども含まれます

放課後児童クラブは「児童福祉法 第6条」を法的根拠として、「新・放課後子ども総合プラン」によって“量”の拡充が、「放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準」や「放課後児童クラブ運営指針」によって“質”の拡充が図られています。

放課後児童クラブ(学童保育)について

「新・放課後子ども総合プラン」では「小1の壁」の打破に向け、2023年度末までに152万人分の受け皿を整備することを目標としています。

tips|「小1の壁」とは?

子どもが小学校に上がるタイミングで育児と仕事の両立が難しくなることを「小1の壁」といいます。

就学前は子どもを保育園に預けることができたり、会社でも時短勤務が認められていたりしますが、子どもが小学校に上がるとこれらの支援がなくなってしまいます。一方の子どもは親が帰宅するまで家で一人で留守番をさせるにはまだ心配な年頃。

結果として主に母親が仕事を辞めたり、正規雇用から非正規雇用(パートなど)に転換したりすることを強いられており、社会問題となっています。

・放課後児童クラブ、学童保育、学童クラブ……違いはある?

放課後児童クラブには、ほかにも学童保育学童クラブなどさまざまな名称がありますが、呼び方が異なるだけで実態はすべて同じ事業(放課後児童健全育成事業)です

よく目にするのは法律上の名称である放課後児童クラブや一般名詞として多くの辞書に掲載されている学童保育、主に東京都の自治体が用いている学童クラブですが、文京区の育成室、品川区のすまいるスクール、新潟市のひまわりクラブ、名古屋市の留守家庭児童育成会、堺市の堺っ子クラブなど、独自の名称を付けている自治体もあります。

tips|放課後児童クラブの歴史

放課後児童クラブの歴史は戦後1940年代後半まで遡ります。日本ではこの頃から都市化や核家族化が急速に進んだことから、共働き家庭や一人親家庭の子どもたちが放課後に安心して過ごせる場所として、放課後児童クラブが整備され始めました。

その後、それぞれの地域の実情に合わせて全国に広がっていった放課後児童クラブですが、1980年代後半から女性の社会進出が本格化し、量的・質的な拡充を求める声が一段と大きくなりました。

これを受けて1997年に児童福祉法が改正され、放課後児童クラブが「放課後児童健全育成事業」として法制化されました。さらに、2015年度の「子ども・子育て支援新制度」の施行に伴い放課後児童支援員が資格化され、放課後児童クラブへの配置が必須とされました。

2. 放課後児童クラブの運営基準

放課後児童クラブの運営基準について「放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準」を、その実態について「令和2年(2020年)放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)の実施状況」を参照しながら解説します。

・施設面積

放課後児童クラブは遊びや生活の場としての機能を備えた専用区画を設けるよう求められており、その面積は子ども1人につきおおむね1.65㎡以上とされています(第9条)。1.65㎡は畳約1畳分に相当する広さです。

2020年の調査によると、全体の8割超のクラブが子ども1人につき1.65㎡の面積を確保していました。

・支援の単位

放課後児童クラブの一つの支援の単位(以下、クラス)を構成する子どもの数はおおむね40人以下とするよう定められています(第10条)。

2020年の調査によると、全体の6割超のクラスが構成人数40人以下でした。

・職員体制

放課後児童クラブでは、1クラス(40人以下)につき指導員を2人以上配置し、うち1人は放課後児童支援員とするよう定められています。

*放課後児童クラブで子どもの育成に関わる職員を学童指導員と呼ぶが、ここでは単に指導員とする

2020年の調査によると、ほぼすべてのクラスが1クラスに2人以上の指導員を配置していました。基準の2倍である4人以上の指導員を配置しているクラスも6割を超えています。

・開所日数

放課後児童クラブは原則年間250日以上開所するよう定められています(第18条)。

2020年の調査によると、全体の9割超のクラブが年間250日以上開所していました。ほとんどのクラブが夏休みなどの長期休暇や土曜日にも開所しています。

・開所時間

放課後児童クラブは学校のある日は原則1日3時間以上学校のない日は原則1日8時間以上開所するよう定められています(第18条)。

2020年の調査でそれぞれ最も多かった回答を見ると、開所時間は学校のある日が13時〜19時までのおよそ6時間、学校のない日が8時〜19時までのおよそ11時間となりました。

なお、開所時間は「児童の保護者の労働時間、小学校の授業の終了の時刻その他の状況等を考慮」するよう求められており、学校の有無を問わず約半数のクラブが19時頃まで開所している結果となりました。

3. 放課後児童クラブで働くために必要な資格

放課後児童クラブで働くために必ずしも資格は必要ありません。しかし、放課後児童支援員の資格を保有していること、または、放課後児童支援員認定資格研修の受講要件を満たしていることを応募要件とする求人がほとんどです。

放課後児童支援員認定資格研修の受講要件は次のいずれかとなります。

  • 第1号:保育士資格を保有
  • 第2号:社会福祉士資格を保有
  • 第3号:児童福祉事業*に2年以上従事(高卒以上)
  • 第4号:幼稚園、小学校、中学校、高校のいずれかの教員免許を保有
  • 第5〜8号:大学や大学院で社会福祉学、心理学、教育学、社会学、芸術学、体育学を専修する学科や研究科、またはそれに相当する課程を修了
  • 第9号:放課後児童健全育成事業に類似する事業*に2年以上従事(高卒以上)
  • 第10号:放課後児童健全育成事業に5年以上従事

*児童福祉事業…放課後児童クラブや保育園、幼保連携型こども園、児童厚生施設、児童養護施設、児童発達支援、放課後等デイサービスなど

*放課後児童健全育成事業に類似する事業…放課後子ども教室など「遊びを通じて児童と継続的な関わりを持った経験のある者」(参考:厚生労働省

なお、放課後児童クラブで働く指導員のうち約6割が放課後児童支援員の資格を保有しています。常勤職員に限るとその割合はさらに高くなり、約8割となります。

4. 放課後児童クラブの種類

放課後児童クラブには大きく分けると自治体が設立した公立クラブとそのほかの民間団体が設立した民立クラブがあり、特徴をまとめると次のようになります。

*運営委員会(保護者を中心に組織された団体)、社会福祉法人、公益法人、NPO法人、株式会社など

設立主体

公立

民立

運営主体

運営を自治体が自らおこなう公立公営のクラブと、民間団体に委託している公立民営のクラブがある

運営委員会や社会福祉法人、公益法人、NPO法人、株式会社などが設立・運営

場所

小学校や児童館内など

ビルの一角など

開所時間

18〜19時頃まで

20〜21時頃まで

入会金

原則不要

2〜3万円程度

利用料

月額4,000〜8,000円程度

*別途延長利用料(月額1,000〜2,000円程度)、おやつ代(月額1,500円〜2,000円程度)などがかかる場合あり

*住民税非課税世帯などに対しては利用料が減免される場合あり

月額3〜4万円程度(週5日利用)

*学年や時期によって金額が異なることが多い(8月は月額6〜7万円程度)

*別途延長利用料(30分500〜600円程度)、食事代(1食600円程度)、送迎費、講座費(学習、ピアノ、体操等)などがかかる場合あり

特徴

利用料が低額だが、定員を超える申し込みがあった場合は利用できない場合もある

公立のクラブと比較して夜遅くまで利用することができ、送迎や食事、学習指導、習い事などのオプションサービスも豊富だが、利用料が高額

5. 放課後児童クラブの課題

放課後児童健全育成事業として法制化されて以降、放課後児童クラブの整備が急ピッチで進められていますが、その数はまだまだ足りていません。

一時約7,000人にまで減少した待機児童数ですが、当時は放課後児童健全育成事業の対象となる子どもの年齢を「おおむね10歳未満まで」としていたため、小学3年生の年度末でクラブを卒業しなければなりませんでした。

子どもの発達心理の分野では「9歳(10歳)の壁」「小4の壁」という言葉があります。これは、子どもが9歳〜10歳──学年で言うと小学4年生になると、学習や人間関係などでつまづきを経験し、劣等感を抱きやすくなる現象を指します。

このように、子どもに対して学習面や精神面でのサポートが必要になる時期にクラブの卒業が重なり、その負担が保護者に集中することが問題となりました。

そこで、2012年の児童福祉法改正により2015年4月から対象年齢を「小学校に就学している子ども」に広げたところ、待機児童数は再び上昇に転じ、1万6,000人〜1万8,000人で高止まりしています。

対象年齢を広げたあとも低学年の子どもが優先される傾向は変わらず、待機児童数が最も多いのは小学4年生となっています。

指導員の確保にも課題が残ります。

放課後児童クラブの指導員の半数以上が“非常勤(パートタイム)”という不安定な雇用形態で働いています。さらに、全国学童保育連絡協議会が2018年に実施した調査によると、週20時間以上勤務する指導員のうち約半数が年収150万円以下という結果になりました(参考:全国学童保育連絡協議会)。

LD(学習障害)やADHD(発達障害)など配慮が必要な子どもも増えるなか、より質の高い支援を求める声も高まっています。

指導員の量と質の改善のためには、待遇の見直しや研修の実施など具体的な施策が必要とされています。

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