社会福祉法人正吉福祉会(しょうきちふくしかい)は、1986年(昭和61年)に特別養護老人ホーム(特養)から事業を始めました。現在は特養を主軸に、東京都で8ヶ所の入所施設、東京都・神奈川県で91ヶ所の在宅サービス事業所を運営しています(2021年10月現在)。

創設当初より自立支援、地域に根付いたサービス、個人の尊重といった理念を大切にしてきた正吉福祉会。今回は「特養での自立支援ケア」「正吉福祉会で働く魅力」について入社3年目のスタッフ3名に話を聞きました。
正吉福祉会のここに惹かれた ─3名の入社理由─
話を聞いた人
田村さやかさん
高校〜大学で福祉を学び、2019年に正吉福祉会へ入社。「まちだ正吉苑」で、特養の介護スタッフとして勤務。お笑い好きで劇場にも足を運ぶ。コントより漫才派。
国頭諒さん
大学の福祉科を卒業後、2019年に正吉福祉会へ入社。「こまえ正吉苑」で、特養の介護スタッフとして勤務。趣味は筋トレ。ベンチプレスは60kgまで上げられる。
三宅琢巳さん
新卒では営業職を経験。その後介護の道を志し、福祉系の専門学校で勉強したのち2019年に正吉福祉会へ入社。「杜の風・上原」で特養の介護スタッフとして勤務。料理好きで、得意料理はハンバーグ。
──みなさんが正吉福祉会を選んだ決め手を教えてください。
国頭さん(こまえ正吉苑勤務):僕は家族の意見が大きかったです。実は僕が入社する前から祖父がこまえ正吉苑に入所してまして。スタッフの方々が──今では僕の先輩や上司ですが、すごく良く対応してくれたんです。家族からも「就職するならこまえ正吉苑が良いんじゃないか」ってすごくおすすめされて。それで施設見学をして、入社を決めました。

──利用者の家族目線からもおすすめの施設だったんですね。
国頭さん:あとは、理念にもありますが施設が地域に根付いているところも良いなと思いました。他社の施設だと遠くから入所する利用者さんも多いようですが、こまえ正吉苑は地元の方が多く入所されているんです。
僕は狛江生まれ狛江育ちなので、仕事を通して地元の方を支援できるのも魅力に感じました。
三宅さん(杜の風・上原勤務):僕の場合は、福祉系の専門学生時代に杜の風・上原の施設長が外部講師として講義をしてくれたのがきっかけです。その講義で、理念にもある自立支援ケアの話を聞いて。
実際に施設を見学させてもらうと、利用者さんがすごくイキイキしていたんです。それを見て杜の風・上原で働くことを決めました。

──三宅さんは自立支援ケアに魅力を感じたんですね。
田村さん(まちだ正吉苑勤務):私も自立支援に力を入れているところに惹かれました。学校の授業で学んだことや実習での経験から「介護では個人を尊重した自立支援が大切だな」と思っていたんです。一人ひとりのできることを尊重しながら、できないことをサポートする自立支援ケアなら、利用者さんのその人らしさを大切にできるんですよね。

──なるほど。みなさんの共通点は「理念に共感したこと」なんですね。

理念が活きる“自立支援ケア”と、それを支える職場環境
──正吉福祉会では、法人全体で理念を大切にしていると聞きました。日々の介護でとくに意識している理念は何ですか?
田村さん:私は個人の尊重をとても大切にしています。全員に同じケアが通用するわけではないので、一人ひとりに合ったケアがどういうものかを追求して、提供していくようにしています。
……それってすごく難しいんですけど、しっかり一人ひとりと向き合うことで良い方向に導けるんですよね。難しい分、利用者さんに良い傾向が見られたときはとても嬉しいです。

国頭さん:僕も個人の尊重に近い部分だと思うんですが、利用者さんの心に寄り添うことを一番大事にしています。
どれだけ良い介護をしたとしても、それがご本人が本当に喜ぶものでないと……と思うんです。だからこそ利用者さんの声に耳を傾けて、お話ができない方であれば仕草から読み取って、ということを大切にしています。
三宅さん:僕は法人としても掲げている自立支援ケアで“その人らしい生活を送れること”を意識しています。自立支援ケアを通して、自発的な発語が増えたり、行動できる範囲が広がったり──実際に利用者さんが元気になる姿を目にしてきました。
利用者さんと一緒に目標を達成できたときの喜びは大きくて、「自立支援ケアってすごく意味のある介護だな」と日々実感しています。

国頭さん:自立支援の視点で言うと、パワーリハビリ*の機械があるのは正吉福祉会の特長かもしれません。
理学療法士の方が中心となって、パワーリハビリの機械を使いながら利用者さんのリハビリに取り組んでいるんです。介護スタッフは理学療法士さんからのアドバイスを参考にしながら歩行訓練をおこなっています。

田村さん:リハビリを通して利用者さんの身体能力が上がったときは、すごくやりがいを感じますよね。
どうやったら利用者さんの身体能力が上がるのかを一生懸命考えて、それをスタッフみんなで協力して実施して……それが結果につながると本当に嬉しくて。
国頭さん:入所したての頃は脚が硬直していた方も、少しずつ身体を動かすようになって柔らかくなったり! 利用者さんはもちろん、ご家族の方にも喜んでいただけますよね。
──利用者さんの元気な姿は、みなさんのやりがいでもあると。ほかにも質の良い自立支援ケアを提供するためにやっていることはありますか?
三宅さん:自立支援委員会が施設内にあって、日々の取り組みについて話し合っています。また月に1回あるケアミーティングでは、「より良い自立支援を提供するには」という視点で、全職種でケースを共有しながら意見を出しています。施設一体となって自立支援へ取り組んでいますね。
──なるほど。理念を意識した介護をするにはスタッフ同士の連携も大切ですよね。それぞれの施設での人間関係や風通しの良さはどうでしょう。
国頭さん:こまえ正吉苑では、職員間のコミュニケーションが盛んで本当にみんな仲が良いんですよ。なんでも話せるし、こちらから相談しないときでも周りのスタッフが気にかけて声をかけてくれるんです。

やっぱり人間関係が良好でないとスタッフ間の連携もできないですし、連携ができないと質の良いサービスの提供も難しくなります。仕事をするうえで重要な人間関係が良好なのは、本当に誇りですね。
田村さん:まちだ正吉苑でも、フロアのリーダー・サブリーダーが常に声をかけてくれます。私は2ヶ月ほど前にフロアを異動したばかりなんですが、異動前のフロアも異動後のフロアも、周りが気にかけてくれる環境だなと感じますね。
声をかけてくれるだけじゃなくて、月に1回の面談があるので相談もしやすいです。職員定着に力を入れてくれていて本当にありがたいなと感じます。
国頭さん:面談はこまえ正吉苑でも半年に1回ありますね。でも面談に限らず、何かあったらすぐに相談に乗ってくれます。
前につらいと感じる仕事があったときにリーダーに相談したんですが、すぐに時間を取って解決してくれました。
三宅さん:杜の風・上原でも半年に1回の面談があります。もちろん日頃の悩みも相談しやすいですし、改まった面談の場では「こういう風に働きたい」といったキャリアチェンジの相談もしやすいですね。
実際に、介護スタッフとしてスタートしながら理学療法士や看護師の道へキャリアチェンジした人もいます。他職種と密接に関わりながら働く正吉福祉会だからこそ、各職種の良さがわかって自分のやりたいことに気付けるんだと思います。

──ほかの職種の人とのコミュニケーションも盛んなんですね。
田村さん:普段から栄養士や理学療法士、看護師とコミュニケーションが取れています。申し送りのとき以外でも「この利用者さんがこうなったらこうしよう」とか話していますね。
とくに看護師とは内線でいつでも繋がれるので安心です。介護スタッフの目線だけではわからないことを、専門的な視点からサポートしてもらっています。
三宅さん:理学療法士の方は、よくフロアに来て利用者さんの情報やアドバイスをくれますね。同じ目標に向かって共にフォローし合える存在です。
国頭さん:やっぱりスタッフ間のコミュニケーションに不安を抱えていると、それが利用者さんにも伝わってしまうんですよね。利用者さんのためにも、スタッフ一人ひとりが職種を越えた連携を大切にしていると思います。
スタッフと共に成長する組織 ─多様な人材育成制度─
──正吉福祉会は資格取得支援など人材育成にも力を入れていますよね。
三宅さん:僕は入社したときに介護経験がなかったので、働きながら初任者研修を修了しました。実務者研修を修了する人や喀痰吸引の資格を取る人もいますね。施設内でも自立支援の研修がありますし、勉強の機会が多くてありがたいです。

三宅さん:一緒に働いている技能実習生の外国人の方も働きながら資格を取れているので、それだけサポートが手厚いんだなと感じます。
田村さん:技能実習生の方を受け入れられているというのは、法人全体で人材育成に必要な時間と人員が整っている証拠だと思うんです。私自身もすごく丁寧に育ててもらっているなと感じています。
国頭さん:周りの先輩方からも資格に関するアドバイスをもらえたり。僕は来年に社会福祉士の試験を受ける予定なんですが、合格した先輩がたくさんいるので話を聞いています。
三宅さん:法人独自で言えば、ケアマイスター制度もありますよね。
──ケアマイスター……ですか。詳しく教えてください!
三宅さん:最近できた制度なんですが、自立支援ケアの取り組みを2ケース発表して、評価されるとケアマイスターとして認定されるというものです。ケアマイスターに認定されると、資格手当として給与にも反映されます。
──自立支援に力を入れているからこその制度ですね。正吉福祉会ではキャリアの選択肢がたくさんありそうですが、みなさんの今後の目標は?
田村さん:入社から3年目、フロア異動から3ヶ月目なんですが、任せてもらえることが増えた分、自分ができることとできないことがわかるようになってきたタイミングだなと感じています。できることを伸ばしつつ、できない部分を減らしながら成長していきたいです。
三宅さん:僕は社会福祉士の資格を取って相談員になりたいです。そのためには介護の現場を知らなくてはいけないので、少なくとも3年以上働いてから相談員に向けて勉強していければと思っています。
国頭さん:僕も社会福祉士の資格を取りたいです。相談職を経験したあと、最終的にはケアマネジャーになれたらと思っています。その前に来年で介護経験が3年になるので、介護福祉士の資格も取りたいですね。年次ごとに取れる資格を取りながら、目標に向かって進んでいきたいです。

──正吉福祉会の魅力をたくさん語ってもらいましたが、これから正吉福祉会で働きたいと思っている方へメッセージをお願いします!
三宅さん:正吉福祉会でいろんな笑顔に出会えました。もちろん大変なこともありますが、困ったときに相談できる環境が整っています。介護は働くスタッフみんなでやっていくものです。周りと協力しながら、自分のやりたいことをやっていくなかで成長していけるんじゃないでしょうか。まずは一歩を踏み出してみてください!
田村さん:離職率が低く、入社したら長く定着できる環境だなと思います。しっかりと時間をかけて丁寧に教えてくれるので、無資格未経験の方でも安心してお仕事をスタートできるのではないでしょうか。介護経験の有無に関わらず、スタッフ全員が同じ思いで介護に取り組めますよ!
国頭さん:介護って人間関係や体力面で大変そうなイメージがあると思います。でも実際にやってみると、利用者さんと心が通じ合うのがすごくわかるし、それが「もっと頑張るぞ」というモチベーションに繋がるんです。挑戦してみて後悔はしないと思います。その挑戦の場が正吉福祉会であれば、人間関係も良好ですよと言いたいです(笑)。ぜひ一緒に働ければと思います!
シニアエリアマネージャーに聞く! 理念浸透の秘訣と採用のポイント
話を聞いた人
シニアエリアマネージャー
川嵜達也さん
民間企業で10年間勤務したあと、福祉の道へ。正吉福祉会へは1998年に介護職として入社。サービス提供責任者やグループマネージャー、施設長を経験したのち、シニアエリアマネージャーへ。車が好きで休日には愛車のオープンカーでドライブすることも。
──田村さん、三宅さん、国頭さんのお話から、法人の理念が深く浸透していると感じました。
川嵜さん:理念の浸透は法人として一番大事にしているところなんですよ。研修時に理念を伝えるのはもちろん、各施設で毎朝理念を唱和しているんです。
そうやって日々理念を振り返りながら、仕事に反映してもらっています。

──なるほど。バックグラウンドの異なる3名が、同じ理念を大切にしながらもそれぞれのキャリアステップを歩んでいるのが印象的でした。
そうですね。正吉福祉会は研修制度もしっかりしていますし、入社後に資格を取得したり、管理職への道を進んだり、専門性を極める道を進んだり……キャリアの選択肢がたくさん用意されているんです。
私自身、民間企業で10年間勤めたあとに福祉業界に入りましたが、正吉福祉会は幅広く挑戦できる法人であるということを強く感じています。私が保有している介護福祉士や介護支援専門員といった資格も、正吉福祉会に入社してから取得していきました。
──続いて選考についても教えてください。面接で重視しているポイントは?
やっぱり人柄と誠実さですね。資格や経験よりは、介護に対する誠実さが大事だと思っています。誠実さと同時に挑戦することも大切にしていますので、面接ではぜひご自身の挑戦する意欲をアピールしてほしいです。

──ずばり、正吉福祉会ではどんな人材を求めていますか?
こんな方と一緒に働きたいと思っています。
- 法人の理念・目的を共有して、明るく積極的に仕事に取り組むことができる方
- 利用者の自己実現に対する喜びを本人やご家族と共感できる方
- 何事に対しても感謝の気持ちを忘れない方
──ありがとうございます。では最後に求職者の方へのメッセージをお願いします!
これから転職する方は、現職を辞めることを“挑戦するチャンス”と捉えていただきたいです。そのチャンスを活かすフィールドが、正吉福祉会にはたくさんありますよ!
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自立支援、地域に根付いたサービス、個人の尊重という理念を軸に、働くスタッフ一人ひとりが多様なキャリアを選択できる正吉福祉会。個人を尊重した“その人らしさ”は、介護だけでなくスタッフの働き方にも反映されていると感じました。経験を活かしたい方、新たに挑戦したい方は、ぜひ求人を覗いてみてください。