穏やかな環境にある特別養護老人ホーム
社会福祉法人千寿会は、神奈川県寒川町と綾瀬市の2箇所で特別養護老人ホームを運営。地域の介護の担い手として、どちらの施設もデイサービスやショートステイなどを併設し幅広いニーズに応えています。
椎野施設長:
「寒川町の『きくの郷』は田園に囲まれたのどかな環境にあります。運営開始から16年、今では登録利用者数が600人を超えました。綾瀬市にある『杜の郷』は2014年にオープン。お部屋の窓から四季を楽しむことができるほか、目の前に小学校や中学校があり、子どもたちの声が聞こえたり運動会の季節になればブラスバンド部の練習の音が聞こえてきたりと明るい環境です。」
チームワークで支えるユニット型の介護
それぞれの施設ではユニット型を採用しており、9~10名の入居者に対し7~8人のスタッフがケアにあたっています。ユニット型介護で重要になってくるのが、スタッフ同士のチームワーク。お互いが相談しやすい関係性を築いておくことが大切ですが、かといって密接すぎる関係性になってしまっても融通が利かなくなってしまいます。そうした状況を防止するために、千寿会では定期的にユニットごとのスタッフを入れ替えているそう。
椎野施設長:
「スタッフを入れ替えることで人間関係がリフレッシュするだけでなく、いざという時にどの仕事でも対応できるようになります。夜勤帯はスタッフ一人でユニットを見ることもありますが、さまざまな経験を積むことで緊急時にはパッと動いて自分たちの力で解決していけるようになります。」
さらにこの入れ替えがスタッフにとっての仕事に対する意識を高める効果もあるようです。
椎野施設長:
「異動の際は主任やリーダーが中心となって新しいメンバーを迎え入れています。ウェルカム飲み会を開催するなど『このユニットに来てくれてありがとう』という気持ちをしっかり伝えています。本人にとっても新しいユニットに『招かれる』ので異動によって新たなモチベーションに繋がりますね。」
介護主任は元役者!ユニークなスタッフで盛り上げる現場
現場には個性豊かなメンバーが揃っていると話す椎野施設長。中でも介護主任K氏の経歴はとってもユニーク。介護職に就く前はなんと役者をされていたそうです。
K氏:
「いかに相手に喜んでいただくかを考えるという点では、介護の仕事も演劇に通ずるものがあります。介護によって笑顔で感謝の気持ちを伝えていただけると、貢献の実感があり大きなやりがいを感じます。」
ユニット型ケアにおいてチームワークが十分に発揮されているのは、K主任のように多様な経験を通じて高めた人間力の備わったリーダーの存在も大きいのかもしれません。
K氏:
「若手のスタッフの相談に乗る際には、これまで介護以外の仕事をしてきた人生経験が役に立つこともあります。それから現在は腰痛予防に効果のある古武術介護の講師も勤めているのですが、その際には時代劇で身につけた立ち回りも活かせます。」
どの職場でも通用するようになる、特養での経験
「杜の郷」には可愛らしいペットの犬もいます。利用者の間では抱いていると癒されて安心できると評判なのだとか。千寿会ではこのように、特別養護老人ホームとして設置基準や法令を守ったうえで利用者が穏やかに過ごせるようさまざまな工夫をしています。
椎野施設長:
「主任やリーダーが中心となって、問題点は早期に話し合うようにしています。ご利用者やご家族の希望を受け止めながら、時にはスタッフの想いを汲み取ってご家族に伝えることもあります。」
さまざまな方が利用する特別養護老人ホームでの仕事は、介護職として貴重なスキルが身につくと言います。
椎野施設長:
「特別養護老人ホームでの介護職経験は、どの職場に行っても活かせると思います。看護師が常に近くにいるわけではないので介護職が判断する場面が多くあり、鍛えられますね。」
周りを明るくするような仲間とともに
優しい施設長と明るい主任を中心に、仕事を楽しむことのできる雰囲気が感じられる社会福祉法人千寿会。現在、「きくの郷」と「杜の郷」の両施設で介護職を随時募集中です。最後に椎野施設長にどんな方と一緒に働きたいか伺いました。
椎野施設長:
「まず『はい』と言って受け入れられる方がいると、周りも活性化します。だから・でも・だって、と言ってしまうと周りのスタッフのモチベーションが下がってしまいます。やはり素直な方に来ていただきたいですね。」
お話を伺った方
椎野重子様:
社会福祉法人千寿会 特別養護老人ホーム きくの郷 施設長兼事務局長 介護支援専門員
K様:
社会福祉法人千寿会 特別養護老人ホーム きくの郷 介護主任