【2023年版】扶養控除とは? 配偶者控除や「103万円の壁」などを解説

扶養内で働きたいけれど、そもそも「扶養」ってなに?「103万円の壁」や「150万円の壁」の違いって? と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。今回はそういった「〜万円の壁」や扶養控除の仕組みについて、2022年の改正を踏まえた最新情報をわかりやすく解説していきます。

扶養控除の相談イメージ

1.扶養控除とは

扶養控除は15種類ある所得控除のうちの1つで、簡単に説明すると「家族を養っている納税者の納税負担を軽くする制度」です。

配偶者の扶養に関しては「配偶者控除」と「配偶者特別控除」という2種類の控除があるのですが、厳密には扶養控除とは別の制度です。

配偶者控除はその名の通り、納税者の配偶者が受ける控除。一方で扶養控除は、配偶者以外の親族(生計を共にしている6親等内の血族及び3親等内の姻族)が受ける控除となります。

本記事では主に扶養に入りながらパートで勤務する方に向け、配偶者控除と配偶者特別控除をメインに解説していきます。

用語解説
扶養
独立して生計を立てることが困難な者の生活を他者が養うこと

控除
ある金額から一定の金額を差し引くこと

2.「配偶者控除」と「配偶者特別控除」とは

名称が似ている「配偶者控除」と「配偶者特別控除」ですが、その内容は次の通りです。

配偶者控除
配偶者の年収が103万円以下の場合、納税者の負担する税金が軽減される制度。最大で年間38万円の控除を受けられる。なお納税者の年収が1,120万円を超えると控除額は徐々に減っていき、1,220万円を超えると控除されなくなる。

配偶者特別控除
配偶者の年収が103万円を超えて配偶者控除の適用外となっても、年収201万円までは税金が軽減される制度。配偶者控除と同じく、最大で38万円の控除を受けられる。配偶者と納税者の年収によって控除額は減っていき、配偶者の年収が201万円を超えた場合か、納税者の年収が1,220万円を超えると控除されなくなる。

つまり配偶者の年収のみで考えると、103万円までは配偶者控除の対象となり、103万円を超えると配偶者特別控除に切り替わります。そして、201万円を超えると控除を受けることができなくなるということです。

■「103万円の壁」「150万円の壁」「201万円の壁」とは?

扶養控除内での働き方を調べていくと、「103万円の壁」や「150万円の壁」といった言葉を目にすることがあると思います。

これまで説明したように、配偶者控除の対象は年収103万円までですが、実は配偶者特別控除に切り替わっても、年収150万円までは控除額が最大の38万円のままです。

ただし103万円を超えると所得税が発生。150万円を超えると徐々に控除額は減っていき、201.6万円を超えるとゼロになります。

これがそれぞれ「103万円の壁」「150万円の壁」「201万円の壁」と呼ばれているものです。

なお上記は2018年に改定された金額で、最新のものです(2023年1月現在)。

扶養控除の相談イメージ

3.配偶者控除の対象は?

配偶者控除の対象になるには、年収も含め、次の条件を全て満たしている必要があります。これらの条件は、その年の12月31日時点で判断されます。

1.民法の規定による配偶者であること(内縁関係の人は該当しない)
2.納税者と生計を共にしていること
3.年間の給与収入が103万円以下(合計所得金額が48万円以下)
4.青色申告者の事業専従者としてその年を通じて一度も給与の支払を受けていないこと、または白色申告者の事業専従者でないこと

参考:国税庁 / No.1191 配偶者控除

なお2018年以後は、控除を受ける納税者本人の合計所得金額が1,000万円を超える場合は、配偶者控除は受けられなくなりました。


用語解説
収入金額
事業主や経営者などの場合は、いわゆる「売上金額=収入金額」となります。会社員(給与を受け取る立場)の場合は、「手取り額」ではなく、保険料や源泉徴収額などが天引きされる前の額になるます。

所得金額 年間を通した収入金額から、必要経費や所得控除を差し引いた金額を指します。

4.社会保険の控除「106万円の壁」と「130万円の壁」

これまで配偶者控除による「税制上の扶養」について解説してきましたが、扶養控除にはもうひとつ「社会保険上の扶養」が存在します。

ある一定の条件を満たすまでは、社会保険上も納税者の扶養に入ることができる制度です。

このときに注意したいのが年収「106万円の壁」と「130万円の壁」です。

■「106万円の壁」(2022年10月更新)

まずは「106万円の壁」について。これは簡単に説明すると、「年収が106万円を超えると、健康保険や厚生年金の加入義務が発生しますよ」というラインです。

正確には106万円という年収だけではなく、以下全ての条件が満たされたときに加入義務が発生します。

1. 所定労働時間が週20時間以上
2. 1ヶ月の賃金が8.8万円(年収106万円)以上
(賞与や残業手当、通勤手当などを含まない)
3. 2ヶ月以上の雇用期間が見込まれている
4. 学生(夜間・通信制・定時制を除く)ではない
5. 従業員数が101人以上、または100人以下でも社会保険加入に合意している

※3,5は2022年10月に更新
※2024年10月以降、従業員数101人以上から51人以上へと範囲が拡大される予定

もちろん健康保険や厚生年金に加入すると、給料から保険料が天引きされるため、手取り収入は減ります。

しかしデメリットだけではなく、将来もらえる年金が増えたり、傷病により休業した時などに手当が支給されたりするなどのメリットもあります。

■「130万円の壁」

前述した「106万円の壁」の条件に該当しない場合でも、年収が130万円を超えると納税者(扶養者)の扶養から外れてしまいます。扶養から外れると、健康保険と年金は自身で加入して支払わなければなりません。

健康保険は国民健康保険か勤務先の健康保険に。年金は国民年金か勤務先の厚生年金に加入し、保険料を支払うこととなります。

5.扶養控除内で働きやすい求人を探そう

ジョブメドレーでは「扶養控除内考慮」という特徴で仕事を探すことができます。

こういったタグをつけている事業所は、扶養内で働くことに理解のある職場なので、シフトの相談をしやすいでしょう。

とはいえ働き方は自己管理となるので、事業所任せにしないように注意が必要です。繁忙期にシフトを入れすぎて気が付いたら扶養控除の枠から外れていたという話も耳にします。

年末に慌ててシフトを削るといったことにならないように、勤務日数や収入はしっかりと確認するようにしましょう。また希望の勤務日数や時間は、面接時にあらかじめ伝えておくことをおすすめします。

「扶養控除のことも考えながら働きたい」という方は、ぜひジョブメドレーでお仕事を探してみてください!

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