看護師→異業種→再び看護師に。“転職と復職の不安”を乗り越えた先にあるもの

人生100年時代、一生ひとつの仕事を続ける働き方が当たり前ではなくなりました。「ほかの仕事にも興味があるけれど、挑戦できるだろうか?」「もしまた今の仕事に戻ってきたら、やり直しは効く?」など悩む人もいるはず。今回は看護師から異業種への転職を経験し、その後再び看護師として復職した2名に話を聞きました。

看護師→異業種→再び看護師に。“転職と復職の不安”を乗り越えた先にあるもの

看護師・Mさん(29)の場合

1人目は中部地方に在住のMさんです。家族の勧めで看護師になったものの、仕事で追い詰められてしまい、臨床を離れアパレル業界へ転職。その後再び看護師に戻った理由は何だったのでしょうか。

看護師Mさんの経歴

「本採用はできない」と言われた新人看護師時代

──Mさんは新卒で入った病院を半年ほどで退職されたんですね。どういった事情があったんでしょうか。

Mさん:「看護学生あるある」の動画って見たことありますか? 「実習先の看護師さんが怖い」「挨拶しても返事が返ってこない」「『根拠は?』って詰められる」とか。

私の実習もまさにそうで、看護師さんがすごく怖かったんです。それでそのまま実習先の病院に入職が決まって、その気持ちが抜けないまま社会人になってしまいました。

看護師Mさん 取材中の様子
介護職をしている母親の勧めで看護の道を選んだMさん。看護学校で学ぶ間も「看護師になりたい」という気持ちはあまり沸かなかったそう

もともと大人しい性格も相まって、自分の殻に閉じこもってしまいました。必要最低限しかしゃべらなかったし、愛想良く接するとかもできなくって。

──業務面はどうでしたか?

そんななので、当然、仕事もぜんぜん駄目で。出勤以外の評価は全部最低。試用期間中だったので、途中何回か看護師長さんと面談して改善を求められたんですけど、評価は変わらず……「本採用はできない」と告げられて、退職となりました

やりがいはあるのに、身体がついていかないクリニック時代

──病院を退職して、そのあとは耳鼻科クリニックに転職したんですね。

そのころは「看護師続ける意味があるのかな」って落ち込んでたんですけど、専門学校時代の先生から「耳鼻科クリニックの院長が看護師を探してるから、Mさんどう?」って紹介してもらったんです。

最初はバイトって話だったんですけど、面接に行ったら「ぜひ正職員になってほしい」って言われて、願ってもない話だと思いました。

──働いてみてどうでしたか?

院長は良い人でした。ただ採用がうまくないっていうか……パートで長く続けられない人を雇ってしまうことが多くて、人の入れ替わりが激しかったです。常勤看護師は私一人で、休みが月に6日しかなくて。

やりがいを持って働いてたんですけど、だんだん体力的にしんどくなってしまいました。勤めて1年経ったころに、12連勤中の11日目の朝、起きた瞬間に涙が止まらなくなって過呼吸も起こしちゃって……。精神科に行ったら、うつ病とパニック障害と診断されました。そのまま休職して、退職です。

──身体を壊してしまったんですね……。体調不良の兆候はあったんですか?

やっぱり前の病院での経験がトラウマになってるところはありました。また「できてない」って言われる不安から、入った当初にも過呼吸を起こしたことがあったので。

それでも周りの助言を聞きながらひとつずつクリアしていったんですけど……1年経ったころに「もう無理」ってなっちゃいました。

看護師Mさん 取材中の様子
その後、Mさんは心身の回復のため療養することになる

「看護師はもう無理」異業種への転職

──体調が回復したあと、復帰を考えることはあったんでしょうか。

半年くらい療養してだいぶ体調が良くなって、精神科の先生から「働いてもいいよ」って言われました。

ただもうこのときは、看護師に戻る選択肢はなかったです。「看護師は向いてない、無理だ」「戻ったらまた体調崩しちゃうんじゃないか」と思って。

それで別の業種をいろいろ受けてみたんですけど、やっぱり看護師って資格が強いから「また戻るんじゃないの」とか「もったいないよ」と言われて、なかなか内定を頂けなかったです。

──それは、面接官に言われたんですか?

そうです。「まだ若いんだし。これから吸収できるし。(看護師は)給料もいいんだし」って。

──事情があって考えたうえで異業種を受けに行っているのに、そう言われてしまうのは悲しいですね。

病院やクリニックでの事情を詳しく話すのも転職に不利になるんじゃないかと思って……難しかったです。

──面接はどんな業種を受けたんですか?

事務職を中心に受けました。事務の資格を取るために、療養中は職業訓練校にも3ヶ月くらい通ったんですよ。WordとかExcelとかが使えるようになる資格です。

もしまた看護師に戻っても、パソコンの資格は活かせるなって思ったし、パソコンうまくなりたいなっていうのもあったので。あとは社会復帰に向けて、職業訓練校に規則正しく通う生活を送るのもいいなと思いました。

職安(ハローワーク)にも通って事務職に絞って探したんですけど……ぜんぜん受からず。それで条件を土日勤務も可にしたり派遣会社にも登録したりした結果、派遣のアパレルで働くことになりました

──販売業になったんですね。

半ば諦めモードだったので、とりあえずいっかって思いもありましたね。

あとは病院で働いていたときに「​​看護師の接遇がなってないな」って意識があったので、接客業で接遇を学び直すのもいいなって思いもありました。

──アパレルで働いてみて、いかがでしたか?

楽しかったです、とっても。最初こそ壁はありましたけど、大変だったっていうよりも楽しいほうが大きくて。雇ってもらって良かったと思いました。働くことに対しての自信を取り戻すきっかけにもなりました。

看護師Mさん 取材中の様子

1年と少し働いたんですけど……やっぱり派遣っていつ首を切られるかわからないし、時期によっては閑散期でぜんぜんお客さんが来ない時期もあったりして。「もうちょっと安定して働きたいな」と思って、正社員で働ける会社を友人に紹介してもらうことになりました

──紹介で転職されたんですね。次はどんな仕事を?

次もアパレルなんですけど、営業で、知人を紹介して歩合で稼ぐような仕事でした。

──そ、それはいわゆるマルチ商法ですか……?

そうですね……上場企業なので合法だとは思うんですけど。

通勤に片道2時間かけて朝から晩まで働いたんですけど、ぜんぜん売上が立たなくて手取り11万くらいになっちゃったんですよ。体力的にもきつくなって、1年も経たずに辞めました。

──往復4時間の通勤時間に、フルタイムで手取り11万円はきついですね。

もう20代後半になっていたので、そろそろ安定しなきゃいけないなって。転職ばっかりしているし、11万もきつかったし……。このタイミングで、「せっかくの国家資格を活かすか」って考えるようになりました。

「不安しかない」気持ちを抱え、再び看護師に

──再び看護師に戻ろうと決意したんですね。不安はなかったですか?

もう不安しかなかったです。

案の定、面接に行ってもブランクあるし、今までどこも長く続かなかったからめっちゃ駄目出しされることが何回も続いて、余計に不安になっていく……みたいな悪循環でした。

でも、不安でしたけど、これまでいろいろあったおかげで強くなれたから。アパレルの仕事で自信や社会人の基礎力もついたし、往復4時間のフルタイムで頑張って体力的にも強くなったし。

──異業種での経験が自信になったんですね。次はどんな職場を探したんですか?

介護施設とかも考えたんですけど、ブランクもあるし、修行だと思って病院に絞って探しました。

ただ田舎なので病院の数がそもそも少ないし、私の経歴もあってなかなか見つからず……。結局、地元で一番評判が悪い病院でなら雇ってもらえることになりました。

看護師Mさん 取材中の様子
「まったく良い噂を聞かない病院なんですけど、家から5分なんです。残業もバリバリあるって聞きましたが、家から5分ならなんとかなるなって」

──ブランク明けにしてはなかなかハードそうな職場ですね……! 復帰にあたってなにか準備はしましたか?

採用が決まってからは図書館に通って看護技術の復習をしました。総合診療科で扱う疾患も幅広かったので。

──入職後はどうでした? 評判の悪さを実感することも……?

評判悪いだけありました、もう人手不足すぎて(笑)。

日勤の看護師が看護師長と私も含めて4人。患者さんは50人いて、オペもやるし入院も受け入れるしで、ぜんぜん終わらず。ちょうど人の入れ替わりの多い時期だったんですけど。

新人教育を受けさせてもらう予定だったのが、とてもそんなことをしてる余裕もなく。先輩の仕事を見様見真似で覚えて、自分で学んでいかないとやっていけない環境で。できなければ怒られるし、壮絶でした。

「なんて病棟に来ちゃったんだろう」って思いましたけど、また違う職場に行くのも違うし、そもそも雇ってもらえないので。「ここでやるしかない」と思って日々働きました。

──大変な環境下でも頑張れたんですね。

1年半は頑張って続けたんですけど……結局、途中で腰を壊してしまって、労災を頼んだんです。そうしたら師長に「看護師の腰痛なんてよくあるもの」「自己管理がなってないから」って言われて……これまで頑張ってた糸がプチンって切れた感じがしました。

──その対応では人の出入りが多いわけですね……。ではそこからまた別の職場に?

そうです。転職サイトに登録して、エージェントに紹介された病院で今も働いてます。今度は登録して1ヶ月くらいですんなり決まりました。

デジタルから紙カルテに戻ってカルチャーショックを受けたり、職場によってやり方が一つひとつ違うので慣れるには時間がかかりましたけど、前の職場よりも人手があるので楽になりました。

これからも看護師として生きていく

──たくさんの苦労や努力があって、今また看護師の仕事に戻ってきました。Mさんは今後も看護師を続けていくつもりですか?

そうですね、年齢的に結婚して休職とかもあるかもしれませんけど、看護師はずっと続けていきます。うん、もう看護師しかできないんじゃないかな。

──振り返ってみて、異業種に転職した経験をどう思いますか。

視野が広がって、少し生きやすくなった感じがします。看護師って女社会だからギスギスしてるじゃないですか。学生のころから看護の世界しか知らなかったから「社会ってこんなにギスギスしてて大変なんだな」って思ってたんですけど、ほかの業界を知ったらそうでもなくて。これに気づけて良かったです。

あとは社会人としても成長できたと思うし……後悔はしてません。むしろ今の自分の基盤になったんじゃないかな。

だからもし、私と同じように「看護師辞めたい、でも勇気がない」って人がいるなら「一度出てみて、また戻ってもいいんですよ」って伝えたいです。

Mさんからのメッセージ

複業看護師・町田舞さん(36)の場合

続いて話を聞いたのは、複業看護師の町田舞さんです。町田さんは現在、訪問看護師のほか、企業の広報・採用、ライター、看護師コミュニティの運営、SNS発信など多方面で活動されています。新卒ではシステムエンジニア(SE)としてIT業界で働き、社会人経験を経て看護師資格を取得。その後一度は臨床を離れ、現在の複業看護師となるに至った経緯を聞きました。

看護師町田さんの経歴

システムエンジニアから看護助手への転身

──SEから医療業界への転職は珍しいと思いますが、どういった経緯があったんでしょうか?

町田さん:SEの仕事を選んだのは、家が貧乏だったので自立して生きていけるスキルを身に着けようと考えたからです。覚悟はしていたんですが、就職してみたらやっぱり激務で、男性9割の職場でコミュニケーションもうまく取れませんでした。

仕事で疲弊する毎日が続き、相談できる人もいなくて、3年目にとうとう仕事が手につかなくなり、トイレで号泣したまま動けなくなり過呼吸を起こしてしまって。……病院に行ったらうつ病と診断されました。その後、2回の休職を経て退職しました。

看護師町田さん 取材中の様子
「当時の自分は人と話すことが苦手で、裏方仕事ばかりを希望してました」と話す町田さん。多くの人との出会いを経て、今ではYouTubeチャンネルを開設して自ら出演するほどに

体調が回復してからはフリーターとしていろいろな仕事を転々としたあと、たまたま近所で病院の看護助手の募集を見つけたんです。

給料は安かったんですけど、正職員の募集だったので「とりあえず応募してみるか」って行ってみたら雇ってもらえました。

──スタートは看護助手だったんですね。働いてみていかがでしたか?

イメージはしていたんですけど、それでも最初は結構カルチャーショックでした。排泄物のにおいとか、オムツ替えとか。

でもしばらく働いてみたら「高齢者と関わるのも悪くないな」「意外と自分に向いてるかも」って思うようになりました。

接客業だと上手なコミュニケーションが求められますけど、福祉ってうまい話や面白い話ができなくても、一人ひとり丁寧に関わって寄り添うことが大切だったりするので。接客業は苦手でしたけど、福祉での人との関わりは自分に合っていると思いました。

──福祉的な関わり方が町田さんに合っていたんですね。

はい。それで職場の看護師さんから「今から看護師取っちゃいなよ! 私は40歳で取ったのよ」って言われて。なにせ当時はリーマンショックの影響で就職難だったので「看護師は失業率0%よ!」って言葉がとくに衝撃的でした。

看護師町田さん 取材中の様子
「看護師ならお給料もいいし、より患者さんの役にも立てるし。看護師取るか!」

それでその先輩に自分の母校でもある准看護師の専門学校を紹介してもらい、倍率が7倍くらいだったんですけど、運よく合格しました。

そこから2年間は看護助手として働きながら専門学校に通って准看護師を取得。さらにそのあと3年間は准看護師として働きながら看護師の資格も取りました。

──どちらも働きながら学校に通って資格取得したんですね。かなり忙しい日々だったのでは?

20代の後半は勉強と仕事に捧げましたね(笑)。でも准看護師を取ったあとは、学校で学んでいることがそのまま実践でも役立つ──知識と技術がつながる感覚が楽しかったです。正看護師が取れなくても、いざとなったら准看護師でも生きていけるしって気持ちに余裕もあったので。

次第に大きくなる医療に対する違和感

──でも町田さんは正看護師になってわずか1年で病院を退職してますよね。何があったんですか?

実は准看護師のころから少しずつ塵積っていた違和感を無視できなくなったというか……。寝たきりで回復の兆しがない方の経管栄養を続けたり、認知症の方が暴れないようにミトンをつけたり、食べたくない人にも食事介助しなきゃいけなかったり。

病院では、なんというか“人を看る”というよりも“病気を診る”ようなやり方だったと思います。例えば95歳ぐらいの方が骨折して手術したあと、リハビリ中に倒れちゃって、患者さんが「不整脈があるからペースメーカー入れないと死んじゃうよ、って先生に言われたから」って言って手術のために循環器科に転科したんです。95歳だったら不整脈くらいあるものですし、ペースメーカーを入れる手術のほうがよっぽど負担になるんじゃ? って思ったんですよね。

──医療や看護の方針に疑問を抱くようになったんですね。

患者さんの幸せ、人の本当の幸せって何なんだろうって考えました。90歳を越えて厳しい食事制限をするくらいだったら、好きなものをおいしく食べれたほうが幸せなんじゃないかな、とか。

あとは看護師たちも疲弊しやすい労働環境とか、非効率な病院のシステム、赤字が膨らむ医療費とか……いろいろな課題が重なって「これからの日本の医療は大丈夫?」って考えるようになりました。

それで、このモヤモヤした気持ちのまま働き続けるのも嫌だなと思って、辞めることにしたんです。

臨床を離れ、複業看護師に

──退職時、次はどうするかは決まってたんですか?

具体的にはぜんぜん決まってませんでした。ただ、病気や障がいがあってもその人が幸せに生きられる方法──治療以外の選択肢でも、人の人生の幸せを支えるような支援がしたいってイメージがありました。

それは看護師でも看護師じゃなくてもよくて。例えばカウンセリングとか、病気にならないよう予防の知識を伝えることとか。

──看護師を辞めることへの不安はなかったんでしょうか。

SEを辞めたときに感じたような不安はなかったです。ある程度貯金があったのと、「失業率0%!」の安心感もあったので(笑)、なんとかなるだろうと。

実際、派遣会社に登録して単発の訪問入浴やデイサービスの仕事をしていた時期もありました。

──町田さんはこのころからSNSでの情報発信や看護師のオンラインサロンの運営を始められています。これはどういった経緯で?

病院を辞めてからは医療業界以外のいろいろな人に会うようになり、SNSやブログで情報発信を始めるようになりました。そうしたら病院時代の私のように悩みを抱えた看護師さんからメッセージを頂くようになったんです。

「私も今の医療現場に同じようなモヤモヤを感じます」「看護は好きだけど自分の心身を削ってまで働くのは違う気がする」「でもほかの生き方もわからないし」みたいに。私も看護師が消耗してしまう病院での働き方に疑問を持っていたし、同じような悩みを抱えた人たちがいるんだって思いました。

そこで試しに看護師飲み会を企画してみたら、すごく盛り上がって。これをきっかけに看護師仲間と一緒にオンラインサロン「縁JOYナース部」を立ち上げて運営するようになりました。

縁JOYナース部 公式サイト
縁JOYナース部では看護師対象の交流会のほか、多職種も巻き込んだイベントやセミナーを多数開催

3年ぶり、訪問看護師として再び現場へ

──オンラインでの情報発信やコミュニティ運営を3年ほど続けたあと、訪問看護師として現場復帰することになったのはなぜでしょうか?

当時仕事を頂いていた社長さんから「新しく訪問看護事業所を立ち上げるのに人員が必要だから、町田さんお願い!」と頼まれたのがきっかけです。

3年も現場から離れていたので無理って思ったんですけど、お世話になってる方だったので断れなくって……(笑)。

​​そこで週4日は会社員、そのうちの3日は訪問看護師として、1日はもともと頂いていた会社の裏方の仕事を続けるという働き方になりました。会社に入ってからも、ライターの仕事やコミュニティ運営などは並行して続けていました。

──3年ぶりの現場復帰はいかがでしたか?

もともと看護師として豊富な知識や技術があるわけでもなかったので、正直、最初は不安や恐怖を感じましたね……。

ただ、新規の事業所で最初は利用者さんがまったくいない状態から始まったので、立ち上げ当初は1日1件、週に数件の訪問など少ない件数からのスタートだったんです。そのくらいのペースだったので良いリハビリになって、少しずつ感覚をつかんでいくことができました。

──たしかにそれなら一件一件余裕を持って対応できそうですね。

ただ、その半年後くらいに異動があり、異動先では一気に1日5〜6件訪問することになって、慣れるまでは大変でした。

幸いだったのは、周りが良い人たちで助け合える環境もあり、働きやすかったことです。そのおかげで「私もなんとか看護師できるな」って少し自信が持てましたね。

──病院を辞めた理由でもあった「医療方針に対する違和感」を再び感じることは?

まず、訪問看護では30分や60分かけて一対一で利用者さんとのお話やケアができるので、病院よりもゆっくり時間をかけて関われるのがひとつ良い点ですね。

医療へのモヤモヤに関しては、なくなりはしません。「この治療方針は何?」と思うことはあります。ただ利用者さんは自宅で過ごしてるので、本人が暮らしたいように暮らせているのであればそれでいいのかなと思えるようになりました。

看護師町田さん 取材中の様子

病院だと患者さんは「医療を与えられて受けなきゃいけない」っていう構図になりやすいと思うんですよね。でも在宅では、医療をどう使うか選ぶのも利用者さん次第。

ある程度は健康状態を保ちながら、一人ひとりが人生の意思決定をして暮らすことに寄り添える。私にとっては、病院よりは訪問看護のほうが働き方として合っている気がします。

「人の人生の幸せをサポートしたい」模索は続く

──訪問看護を始めて約1年半が経ち、今年(2022年)の1月には現在の会社に転職されました。今、町田さんは何をしていますか?

前の職場が少し遠かったのでもう少し家の近くで働きたいなと思ったのと、働き方を模索するなかで、地域活性や、職種や世代の枠を超えた福祉活動などに興味が沸いてきていたので、より地域に根付いた仕事や活動をしたいと思うようになりました。

そんな矢先に今の会社とご縁があり転職しました。今は介護や障害福祉、子育て支援など幅広く福祉サービスを展開している会社で、また週4日の会社員として働いています

今の会社の社長とは知人が引き合わせてくれたんですけど、私が思い描いているイメージやビジョンを話したら「うちの事業ミッションと同じ! 一緒にやろう!」と渡りに船で就職が決まりました。今も社外での複業は継続しながら働いています。

──具体的にはどんなことを?

企業ホームページやSNSの運用などのIT周りの業務や、会社の広報紙の文章執筆やチラシ作成などをおこなっています。

また、ちょうど4月から今の会社でも訪問看護事業部が立ち上げになって、結局また訪問看護師としても働いています(笑)。

今後は、まだ漠然としていますが、健康面などの悩みを抱えている地域の人が気軽に相談に来れる窓口を作っていけたらいいなと思っています。例えるなら“まちの看護師さん”みたいなイメージでしょうか。

今の社会は高齢者は介護施設、子どもは保育園って場所が限定されがちですけど、もっと世代を越えてつながれる場所が増えるといいなと思っています。地域に密着して、世代をつなぐって言うんでしょうか。今の会社がまさしく「地域共生」「多世代共生」をビジョンに掲げている企業なので、社内でも社外でも、そんな地域活動の輪を広めていきたいです。

──「人の人生の幸せを支える支援」を地域の中でやっていく?

そうですね。最初は看護師を中心にした支援から始まりましたが、そこに限定したいわけではないので。もっと広く、地域の人たちをサポートできるような仕事を個人でも組織としても取り組んでいきたいと思っているところです。

町田さんからのメッセージ

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