さまざまなパターンがある24時間体制の交代勤務
看護・介護系の職場では、入院患者のいる病院や老人ホームなど、24時間体制の見守りが求められる職場が少なくありません。職場が休みなく回っていくために、そこで働く人々の多くは「交代勤務」で働きます。「交代勤務」とは、通常1日8時間の所定労働時間以上となる職場で、働く人を交代で勤務させることを指します。そして、24時間体制の職場では、人員を配置するさまざまな体制をとっています。「夜勤専従」「二交代制」「三交代制」とは、そのための勤務形態を表す言葉。それぞれの言葉の意味を解説していきましょう。
リスクが見込まれる「夜勤専従」には多くの制約が
「夜勤専従」とは、勤務が毎回夜勤になることですが、「夜勤専従」に就くにはいくつか約束ごとがあります。まず、本人の希望によって選ばれた勤務形態であること。そして、昼間に勤務に就く日勤よりも高い報酬が支払われることです。さらに、夜勤の時間数はひと月に144時間以下とするという規則もあります。また、「夜勤専従」は期間を限った勤務にして、勤務につく前には健康診断を受けたり、医師の意見を仰いだりすることが推奨されています。
「夜勤専従」は、それはそれで規則正しい生活といえるかもしれませんが、昼夜が逆転になる生活は、心身への多大なリスクが心配されます。その分、多くの制約を課されているということです。
「二交代制」「三交代制」など職場ごとの交代勤務
「二交代制」「三交代制」というのは、文字通り、24時間の交代勤務を2つの時間帯に区切るのか3つに区切るのかということです。「二交代制」では朝から夕方までの日勤と、夕方から翌朝まで勤務する宿直との交代勤務が多く、「三交代制」では、日勤と早めの夜勤の準夜勤、そして深夜勤を繰り返すパターンなどがあります。
交代勤務のパターンは職場によって工夫され、さまざまな形態があります。なお、「二交代制」「三交代制」という名称は看護系の職場で使われることが多い傾向があります。介護系では、早番、日勤、遅番、夜勤などの名称が使われ、実質「四交代制」などの施設が多いようです。