株式会社やさしい手の訪問介護
東京都に本社を構える株式会社やさしい手は、「HAND TO HEART」の精神を掲げ、全国で医療・介護・看護ならびに福祉用具レンタルやコンサルティングなどの各事業に取り組んでいます。
そのうち訪問介護事業では直営・フランチャイズを合わせて全国406店舗を展開しており(2023年12月現在)、居宅介護支援事業などと連携しながら利用者主体の介護を提供しています。

なかでも約250人の利用者を抱える「やさしい手 川口芝新町訪問介護事業所」(埼玉県川口市)は同社内でも規模の大きい事業所のひとつ。責任者を務める塩野さん、同事業所を含む埼玉・東東京のエリア長の村石さんに、お仕事の醍醐味を尋ねました。
話を聞いた人
塩野 祥行さん(川口芝新町訪問介護事業所責任者)
介護職員実務者研修、介護福祉士を取得後、2020年に株式会社やさしい手に転職。入社半年で新宿訪問介護事業所の責任者に抜てきされた。2023年7月より現在の役職に就任、利用者250人を抱える事業所のかじ取りとして奮闘中。
村石 弘子さん(訪問従来定巡サービスライン第3エリア長)
2010年入社、介護福祉士。千葉県内の事業所責任者、エリアマネージャーを経て、法務グループ、教育グループにて勤務。2020年に東葛支社長、2023年7月に第3エリア長に就任。エリア内の複数事業所の売上・進捗管理や採用活動を担っている。
柔軟に、自分らしく働くために
──塩野さんがやさしい手に来られたのは約3年前、40代を迎えての転職です。介護の世界に入ったきっかけは何だったのでしょうか?

さまざまな仕事を経験して改めて自分らしく働ける仕事は何かを考えてみたとき、「人のためになる仕事がしたい」と思ったからです。
実は20代の頃特別養護老人ホームに勤めたことがあり、旧ヘルパー2級は持っていました。ただ今回は責任者(店長)候補も含めて検討していたのと、給与面も考えて介護職員実務者研修を受け、介護福祉士を取得してから転職活動に臨みました。

──行動力と勉強熱心さを兼ね備えていますね。介護の求人は多いと思いますが、やさしい手に決めたポイントはありましたか?

複数の会社を受けていた中で、一番早く反応してくれたのがやさしい手だったんです。どこの会社も忙しいのは当然ですが、働きながら転職活動をしていたので土日のお休みで連絡がなかったり、平日の昼間に面接を打診されたりするとどうしても都合がつかないことがありました。
そんななか、すぐに連絡が返ってきて、面接も仕事終わりに行けるよう調整してもらえたのはありがたかったです。話を聞いてみたいと思うきっかけにもなりましたし、当時の勤務予定地の店長面接を受け、入社を決めました。
──東京、埼玉を含む第3エリア長の村石さんは、エリア内の採用業務も担当されています。採用側として気をつけていることはありますか?

周知のとおり昨今は介護の需要が非常に高く、どこの事業所でも人材を獲得したい思いは強いです。事業所、応募者双方の機会を失わないためには採用活動を含めて柔軟に対応することが大切だと認識しています。
塩野さんは介護福祉士に合格してからの入職ですが、やさしい手では無資格の方でも入社して活躍していただけるよう介護職員初任者研修の講座を開設しています。資格を取るまでの期間の収入がなくなってしまっては、なかなか挑戦も難しくなるでしょう。実際に働きながら勉強している人も多いですよ。

──介護職として働くための障壁をなくそうという意識が伝わってきます。日頃実感していることはありますか?

家庭の都合に合わせて働くことができていると感じます。やりがいもそうですが、転職前は収入のために営業や運送業など個人での仕事をしていて、子どもの行事や急病でも誰かに代わってもらったり、休みを取ったりすることが難しかったんです。子育てのためなのにどこか本末転倒ですよね。その点、やさしい手では予定の相談ができますし、家族のために休みを取りやすい環境で助かっています。
勤務体系としては変形労働制を採用していて、今日もそれを活用して早めに退勤したスタッフがいますよ。忙しくても子育てとの両立を考えることのできる職場だと思います。
エリア長との協力体制で実績を伸ばしていく
──ここからは業務面も詳しくうかがいます。事業所の責任者とエリア長はどのように連携しているのでしょうか。

月に2回のエリア会議と、毎朝のエリア朝礼で担当している事業所の状況把握と報連相をおこなっています。前日に売上会議があるのでその内容を受けて課題を整理したり、人員が足りなければ採用を進めたりします。
訪問介護事業は地域性の影響が大きく、拠点によって規模や状況がそれぞれ異なります。川口芝新町事業所は請求業務だけでも250人分ありますが、塩野さんは7月に責任者に着任し、本当に事業所のために尽力してくれています。


入社半年で新宿訪問介護事業所の責任者になったときも、川口芝新町事業所に就任したいまも、エリア長の支えがあるからこそ走り続けることができています。“店長”になるのはもう少し先だと思っていましたが、エリア長が同じ道を通ってきた先輩店長たちとつないでくれて、Zoomなども活用しながら相談をして乗り越えてきました。
私の業務はサービス提供責任者(サ責)としての仕事と、店舗(事業所)運営が半々くらいなのですが、メール対応や会社の方針に店舗としてどう対応していくかなど、村石さんのフィルターを通して優先度や方向性を導いてもらえるので助かっています。

サ責業務をしながらの店舗運営ですから本当に多忙です。メールチェックひとつでも手間を減らせたらいいですよね。重要タスクの抽出や店舗間の連絡共有など、こちらでサポートできることは何でもやりますよ。介護サービスは請求業務のように月次で進めることも多いですから、ボトルネックをつくらないことが大切なんです。
──とても心強いですね。店舗運営はどのようなところに気をつけているんですか?

やるからには売上をあげることと、積極的に情報共有をする雰囲気づくりですね。売上といっても数字至上主義ではなく、ご利用者さまが必要としているケアに気づき、店舗内のムダを省いてサービスを手厚くすることで結果はついてくるんです。
そのためにも、個人で情報を止めずに共有することは大切です。やさしい手では、あえて一人のご利用者さまに固定的に対応する担当制は採用していません。ヘルパーさんに専用のポータルサイトに介護の様子を記録してもらい、ケアマネジャーとも連携しながら「その人らしい在宅生活」をみんなで考えられるのがメリットですね。

そうですね、担当者を固定しないことや、異動があることは風通しの良さにつながります。ずっと何年も同じ拠点・同じ担当者だと、ご利用者さまと距離が近くなりすぎてしまい、サービスのバランスを欠いてしまう懸念もあるんです。
介護という絶対的な正解のない現場を担うからこそ、情報共有を進めたり、ほかの店舗での経験を活かしたりすることが役立つのだと思いますよ。

関わり合いを大事にする人なら大丈夫
──負担も情報も一人で抱え込まない、開かれた介護を目指しているんですね。これからどういう人と一緒に仕事をしたいですか?

ちょっとした変化に気づける人、何か困っておられたら自然に体が動くような人は、きっとご利用者さまのためにより良い介護を模索できるだろうな、と思います。思いやりを持って接するからこそ「ありがとう」の言葉もいただけるのだと感じますし、そこに共感してもらえる人にぜひ来てほしいですね。

塩野さんと似ていますが、「意欲的にコミュニケーションを取ること」に尽きるのではないでしょうか。私たちは一人ひとり違った個性をお持ちのご利用者さまを介護します。想像と異なる反応が返ってきたとき困難と捉えるのではなく、関わりを工夫して心を開いていただくことにうれしさを覚えられる感覚は、この仕事では重要ではないかと思います。
私たちも全力で職員を支えますので、「関わり合い」の喜びを一緒にかみ締めましょう。
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やさしい手ではスタッフのみなさまが働きやすい環境づくりに力を入れています。介護業界最多クラスの年間休日124日や、残業を減らす取り組みを全社でおこなっており、ワークライフバランスを重視されている方にも安心してご就業いただけます。
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