
働き方に幅がある人気の資格、歯科衛生士
専門の養成機関で3年間学び、国家試験に合格して、はじめて取得できる歯科衛生士の資格。歯科医師のサポートをしながら、歯周病予防のクリーニングや虫歯予防のフッ素塗布など、直接患者さんの処置をする専門職です。一生ものの資格として、また、女性が多い医療系の資格としても注目されています。たとえ結婚や出産などで仕事から離れても、比較的復帰しやすい職種といえるでしょう。正規職員としてフルタイムで働くほか、週2~3日のパートタイムで働くような場合もあります。訪問治療や予防の講習など、働き方に幅があるのも人気の理由ではないでしょうか。
メリットがたくさん。歯科衛生士の掛け持ち勤務
歯科衛生士をパートで雇用する医院では、複数の歯科衛生士がシフトを組んで業務にあたることがほとんどです。また、歯科衛生士の勤務日を曜日で限定する医院や、休日診療や夜遅くまで開いている医院もあります。そうした職場のなかには、「歯科衛生士のダブルワークOK」としている職場もあります。時間をやりくりして複数の医院で働く掛け持ち勤務。週2〜3日の勤務や、短時間の勤務なら、決して難しいことではないでしょう。
フルタイムで働きたいが条件に合う職場が見つからない。現在パートだが、もっと収入アップを目指したい。このような人には、うってつけの働き方ではないでしょうか。複数の医院で多様な治療を目にしたり、より多くの経験を積むことで、スキル向上にもつながります。
無理のないスケジューリングが失敗しないポイント
勤務先でOKとはいえ掛け持ちで働く際には、気をつけなくてはならないこともあります。
移動しやすいといっても、あまり近隣にある医院同士の掛け持ちは避けましょう。近所の医院同士なら、競合する医院かもしれません。勤務中に双方の医院での治療方針の違いや、待遇について話すこともタブーです。許されているとはいえ、もう一方の医院の話を不快に感じるスタッフもいるからです。働く者としての、基本的なマナーは大切にしたいもの。また、すでに勤務中で掛け持ちが許されているかわからないときは、直接相談するか就業規則を確認してみるとよいでしょう。そして、もっとも重要なのは、無理なく働けるスケジューリングであることです。毎日のこととなるので、「ちょっと頑張れば」といった考えはやめましょう。体調の変調など不測の事態や、家庭環境の変化も考慮して、あくまで無理は禁物です。
メリットの多い掛け持ち勤務だからこそ、チャレンジは慎重に。キャリアを生かした自分らしい働き方を、どうぞ上手に見つけてください。