みんなが目指す認可保育園。特に0~3歳児は狭き門
園庭があって栄養バランスを考えた給食があり、保育士の数も定められている認可保育園。大切な子どもを長時間預ける場所ですから、施設の耐震性や保育士の数など、国が指定した基準を満たしているという安心感が魅力的です。そのため幼い子どもを持つ親は、認可保育園への入園を希望するケースが多いのではないでしょうか。しかし、幼稚園に上がる前のいわゆる「3歳未満児」の保育園入園は激戦必至。できるだけスムーズに入園するためには、どんな準備をしたら良いのでしょうか。
まずは入園申込書を自治体に提出
認可保育園に比較的入りやすいと言われているのは、学年の変わり目であり、人の出入りも多い4月。認可保育園の受付は、市や区などお住まいの自治体が行っています。4月入園希望の場合、前年の10~12月にかけて入園申込書を提出しましょう。入園申込書は各自治体ホームページからダウンロードすることができます。また、すでにお子さんが入園対象年齢になっているのであれば、4月以前の入園申込書の提出もおすすめです。こうしておくことで、欠員が生じた際に入園できる場合もあります。
認可保育園入園の可否は点数の順位で決まる
認可保育園への入園を決定するのは、各家庭の状況を数値化した点数です。たとえば東京都豊島区は、父母ともに1日8時間以上、月20日以上働いている一般会社員の場合、お父さんとお母さんで各20点、合計40点が満点となります。「ひとり親世帯」や「心身障害の有無」、「未就学児が3人以上いる」などの条件があれば、さらに加点があります。では、これらの条件に該当しない家庭の場合、認可保育園への入園は難しいのでしょうか。じつはひとつだけ、自分の意志で加点が望める方法があります。それは「認可外保育施設を利用中」というもの。認可保育園の入園を待てずに仕事を再開し、費用は高いけど認可外保育園に保育を頼んでいる場合です。より緊急性が高いと判断され、点数が加点されます。また、フリーランスなど自営の場合は、「就労証明書」を記入し、確定申告書のコピーとともに提出すれば満点申請が可能です。
待機児童数の少ない保育園を狙うのもあり
保育園を選ぶ際に重視するポイントは、「送迎がしやすい」、「見学してみて雰囲気がよかった」など、各家庭によりさまざまです。ただ、「なにがなんでも4月に入園したい」と思うなら、待機児童数の少ない保育園を狙うのもおすすめです。各園の待機児童数は、学年別に自治体のホームページに発表があります。特に4歳以上の幼稚園入園可能年齢では、空きが数人分あることも。転勤などで急な転居を余儀なくされた場合、幼稚園だけでなく保育園も検討してみてはいかがでしょうか。
役所に足を運ぶことで貴重な情報を得られることも
筆者の実体験ですが、自治体の保育園担当部署で月ごとに待機児童数の増減をチェックしていました。自分の点数が今何番目ぐらいなのかを教えてもらえる場合もあるので、そういった情報収集のためにも役所に足を運ぶ価値はあります。また、希望する保育園で自分の点数の順位が低くても、入園できないとは限りません。ほとんどの自治体において、入園申込書には希望保育園を複数記入することができます。そのため、自分よりも点数の順位の高い人が、必ずしも自分の希望する保育園を第一希望に設定しているわけではないのです。
希望をかなえる道を探すためには相談や家族との話し合いも大切
都心部の保育園激戦区では「保育園が決まらないから復職しない」というスタンスでは、入園できないことも多いようです。この場合、親しい人に相談したり、家庭的保育事業やファミリーサポートを利用したり、認可保育園を見学しにいった折に園長先生に相談したりしてみるのも手です。もちろん、これらの選択は一人ひとりのキャリアプランや夫婦の考え方によって異なります。まずは、どうするのが自分たちや子どもにとって一番良いかを、家族でじっくり話し合うことが大切です。