鍼灸師と柔道整復師の仕事の違い
鍼灸師と柔道整復師は、どちらも人体の構造をよく知り、身体的な不調に対する治療を行うという点では共通しています。ただし、症状に対するアプローチは異なります。鍼灸師は、鍼(はり)や灸(きゅう)を用いて経穴と呼ばれるツボを刺激し、治療を行います。一方、柔道整復師はその徒手を用いて、骨折や脱臼、打撲、捻挫、挫傷など治療を行います。もちろん、どちらも治療のための勉強を重ね、国家試験に合格することで取得できる国家資格となります。
鍼灸師と柔道整復師の主な活躍の場
では、それぞれの職種はどのような場所で働いているのでしょうか。鍼灸師は、その名の通り鍼灸院を主な活躍の場としています。これに対して、柔道整復師は整骨院や接骨院で働いている人が多く、中には病院の整形外科に従事している人もいます。近年では、スポーツ分野や介護分野などで働く柔道整復師も増えてきています。また、鍼灸師も柔道整復師も開業することが認められている職種。そのため、働きながら経験を積み、鍼灸院や整骨院・接骨院を開業する人も多くいます。
鍼灸師と柔道整復師の給与の違い
給与の面から比較してみると、柔道整復師の方が収入が高い傾向にあります。平均年収は鍼灸師が350万~450万円、柔道整復師が400万~600万円であると言われています。どちらも経験によって治療技術に差が出る職業であるため、経験を積むにつれて収入は増加していくことが一般的です。また、前述の通り鍼灸師も柔道整復師も開業して自分の治療院を持つことができます。鍼灸院や整骨院、接骨院の数もは増加傾向にあるため、開業してからの競争もありますが、技術に対する評価次第で収入面は大きな増加が期待できます。