新人研修でよく使われる「OJTとOff-JT」
OJTとは「On the Job Training(職場内訓練)」のこと。実際に働く現場で、上司や先輩に指導されながら業務を行っていく研修制度です。実践を通して学ぶスタイルで、医療介護業界だけでなくさまざまな業界で取り入れられています。
次に、Off-JTは「Off the Job Training(職場外訓練)」のこと。医療介護業界でも大きな法人であれば、入社後に本部や研修施設で数日~数週間の研修を受けることがあります。新人研修で行われるOff-JTでは、社会人としての基本や、その職種の基本を学ぶものがほとんど。新人研修以外のOff-JTでは、専門的な知識を習得するための勉強会や研修会として行うものがあります。
看護業界での定番「プリセプター制度」
医療介護業界の中でも、特に看護業界でよく導入されているプリセプター制度。プリセプター制度とは、「プリセプター」と呼ばれる先輩看護師が、「プリセプティ」と呼ばれる新人看護師を数ヵ月~1年かけて教育・指導していくことをいいます。プリセプターには、3〜4年目の看護師が任命されることが多いです。新人看護師は、このプリセプターに一から仕事を教わります。マンツーマンであることが多いので質問もしやすく、安心して仕事に取り組むことができます。
プリセプター制度は新人看護師のための研修制度ですが、指導する側にも勉強が必要です。今まで習得した知識や技術を改めて整理することにより、新たな発見につながることも。このようにプリセプター制度は、新人看護師だけでなく、プリセプターに任命された先輩看護師にとっても大切な研修制度なのです。
次のポジションを目指すための「キャリアアップ研修」
介護業界では、無資格で現場をスタートしたとしてもまずは介護職員初任者研修を目指し、介護福祉士、ケアマネジャー、さらにユニットリーダーや施設長へとキャリアアップすることができます。こうしたキャリアアップの手助けとして「キャリアアップ研修」を行う事業所もあります。この研修制度では、専門介護職を目指す「ユニットリーダー研修」や「認知症対応型サービス事業管理者研修」、施設長を目指す「管理者研修会」や「介護老人保健施設経営セミナー」といった専門的な内容の研修もあります。
そのほかに医療介護業界での研修制度として、最先端の医療技術を視察するための海外研修を行う事業所も。
就職・転職先を探す際に、入社後どういったキャリアアップをしたいのか考え、それに合わせた事業所を探してみるのもよいでしょう。