1.ニチイキッズについて
ニチイキッズは医療・介護で有名な株式会社ニチイ学館が手がける保育園で、「おもいっきり遊ぶ。おもいっきり学ぶ。」を保育理念に掲げ、全国で300ヶ所を超える保育施設を運営しています(2021年12月時点)。
手がける施設形態も幅広く、認可保育園をはじめとして小規模保育園、企業主導型保育園、院内保育園、事業所内保育園、放課後児童クラブなどさまざまな形で子育てを支えています。
今回はその中から認可保育園を代表して、埼玉県戸田市にある「ニチイキッズ上戸田保育園」の依田先生と園長の佐々木先生に話を聞きました。


2.先輩保育士インタビュー
話を聞いた人
依田静香先生
短期大学を卒業後、私立保育園で5年間勤務。その後結婚・出産・育児のため10年弱保育現場を離れる。2014年にニチイキッズ上戸田保育園のオープンとともに保育士(パート)として復帰し、現在は主任を務める。育ち盛りの子ども3人を育てる母。
・10年弱ぶりの保育士復帰、職場選びの決め手は“総合的な働きやすさ”
──依田先生は出産や育児のため8年間ほど保育現場を離れていましたが、復職を決めた理由は何だったんでしょうか?
依田先生:一度保育士を辞めて家庭に入ったあとも、飲食店などではパートでちょこちょこ働いていたんです。でも自分を活かして働けるって言ったら、やっぱり経験のある保育士かなと思って、まずはパートで戻ることにしました。

──ニチイキッズはどういったきっかけで知ったんですか?
ええと、たしかインターネットで調べたんだったかな? 「保育園 求人」みたいな感じで検索して出てきたんだと思います。
──偶然見つけたんですね。ではほかの保育園も検討していたとか?
いえ、ほとんど見てないですね。
──では結果的にニチイキッズ一本だけ受けることになったと。どのあたりが決め手になったんでしょう?
理由はいくつかあるんですけど。まず一番は通勤時間が短いこと。東日本大震災もあって、子どもたちのいる自宅からあまり遠くならない職場がいいなと考えたんです。
あとは制服があること。ジャージとかがあんまり好きじゃなくて(笑)。どんな服装でもOKなところより、統一感があるほうがいいなと思いました。

それから、認可園であることですかね。
──それはどうして?
認可園なら国や自治体の評価も受けているし、会社という大きな組織にあれば保育内容にも偏りがないかなと思ったんです。
──依田先生はニチイキッズ上戸田保育園の開園に合わせて入社されたとのことですが、新規オープンの保育園を選んだのも理由の一つだった?
狙って新園を選んだわけではなく、たまたま通いやすい距離でこちらの園がオープンするタイミングだったので。
ブランク明けだったのでそこまで自信もなかったんですが、「私の力で役に立てるのであれば」と思ってはいましたね。
──なるほど。では選考の流れについて教えてもらえますか?
ちょっと記憶が曖昧なところもあるんですが……たしか電話で「ホームページの求人を見たんですけど」って感じで連絡を入れて、すぐに面接を受けました。
面接の雰囲気は結構柔らかかったので、そこまでドキドキはしなかったと思います。ピアノなどの実技テストはなくて、保育に対する思いを聞かれたり、勤務できる時間の確認とかが多かったかな。
それで後日採用の連絡をもらって、開園前の3月から入社することに。
──入社前に園見学には行きませんでしたか?
新園だったので、事前の見学はなかったんですよね。3月入社で4月までの1ヶ月は開園に向けた準備期間という感じでした。

・開園初期の大変さを乗り越え、助け合えるチームワークに
──久しぶりに保育士として復帰してみての感想は?
新園は思ったより大変でしたね!(笑)なにをするにもゼロから決めることや作りものが多くて。
一緒に働く職員もいろんな保育観や経験を持った人たちが集まって、それが同じ目標に向かっていくので、最初の数年は大変でした。
──たしかに、新しい園の場合オープンして数年間は慌ただしいとよく聞きます。
そうなんです。子どもたちを見なきゃいけないのに、園のことも探っていかなきゃだし、ほかの先生たちのことも知っていかなきゃで。
園長先生が統率してくれたんですけど、やっぱり先生たちそれぞれ強い想いがあるとぶつかり合うような場面もあって。
──意見がぶつかったとき、依田先生はどう対応していましたか?
私は「あ、そういう考え方もあるんだ」「そういう風に思う人もいるんだな」とか……なんというか勉強させてもらった感じですね。
やっぱりちゃんとコミュニケーションを取ることって大事だなって思いました。
──そういった新園ならではの大変さは、7年目を迎えた現在は解消されたんでしょうか?
そうですね! ここ2〜3年でだいぶ落ち着いたかなって思います。
私自身、近所に住む先輩保育士さんから「新園が本当の意味で落ち着くには10年はかかるよ」って聞いたことで、ストンと腑に落ちたことがあって(笑)。「ああ、どこでもそうなんだな」とわかって、頑張れるなって思えました。
──ちなみに「だいぶ落ち着いてきた」要因は何だと思いますか?
職員たちが園として目指す方向性をわかってきたから……ですかね。前は行事を豪華にやりたい人とそうでない人で意見が分かれたりしてましたが、そういった方向性の違いを園長先生がうまく調整してくださって。だんだんと統一感が出てきたのかなって思います。
──園長先生の存在が大きいんですね。では今のニチイキッズ上戸田保育園にはどのような印象を持っていますか?
印象は……ほんわかした感じですかね。今は障がいを持った子も含めて本当にいろんな子たちがいるので、型にはめた保育ではなく、子ども一人ひとりに寄り添っているという感じでしょうか。

──なにか具体的に思い出に残っているエピソードはありますか?
エピソード……うーん、すぐには思いつかないんですけど。子どもたちが自然と園に溶け込んで生活ができるように、クラスや担任の垣根を越えて“みんなで一緒に見る”ことが日常的にできていることでしょうか。
職員は毎日昼礼をしているので、そこで気になる子がいれば共有して、接し方などの認識を合わせる時間があって。「このクラスだから担任の先生が見なきゃいけない」とか、そういうのがまったくないんです。
──先生同士の連携が取れているんですね。ちなみに依田先生はパートとして入社したそうですが、主任になったのはいつですか?
えっと、入社して2〜3年はパートとして働いて、そのあと正社員になって1年ほど働いたら主任になったという感じですね。

──主任の話が来たとき、どう思いました?
正直「ええ、できないです」って思いました(笑)。辞退するまではいきませんけど、あまり自信もなくて……。
今の主任としての役割は、子どもたち全体を見ることを中心に、事務系の仕事を少しずつ覚えていっているところで。ほかの先生たちの力も借りながら頑張ってます。
──主任ともなると、仕事量や責任も増すのではと想像しますが……。
あ、そこはぜんぜん! ありがたいことに、業務量や役割は園長先生が上手にコントロールしてくださっていて。いきなり仕事が増えて困るようなことはありませんでした。
前勤めていた園では、壁面の装飾を毎月変えるための作りものが多いとか、決められたことはそのとおりに進める必要があって負担になってました。でもうちの園では「毎月絶対これをやらなきゃいけない」みたいな仕事が少なくて、「時間内でできることをやろう」って考え方が徹底されてるので、残業はゼロです。

──主任で残業ゼロはすごいですね!
ちょっと困ることがあっても、園長先生をはじめ職員のみんなも「それくらい大丈夫!」って言ってくれるので、助けられてます。
ついこの前も私が作ったシフトにミスがあったんですけど、ほかの先生がちゃんと指摘してくれたので、なんとかなってるというか。

あと欠員などで人手が足りないときは、ほかの園からヘルプの先生に来てもらえるのも大きいですね。もちろんこちらからほかの園に行くこともあって、他園の様子を知るのはいい勉強にもなりますから。
──最後に、依田先生の今後の目標があれば教えてください。
主任としては、園長先生とほかの職員を繋ぐパイプ役をまっとうできたらなって。……と言っても、うちの職員たちは直接園長先生に話しに行ける関係なんですけど(笑)。
あとは「私にできることがあれば頑張りたい」っていうのは入社当時から変わっていなくて。これまでみんなにたくさん助けてもらってきたので、恩返ししたいって気持ちですね。
依田先生に聞いてみた! 心の支えになっている“推し”は?
依田先生の推しは「旦那さま」! コロナ禍の在宅ワークにより働く姿を間近で目にし、頼もしく感じたのだとか。「旦那さまが推しだなんて素敵ですね」という取材陣の言葉に「仕事面だけですよ!」と返す、依田先生のチャーミングな一面が垣間見えました。
3.園長先生インタビュー
話を聞いた人
園長 佐々木幸子先生
複数の保育施設での勤務後、専業主婦として約15年間家庭に入る。ブランクを経て公立保育園に復帰し9年間働いたあと、ニチイキッズ上戸田保育園にオープニングスタッフとして転職。2018年から園長を務める。体力づくりを兼ねた趣味はマラソンと自転車。
・大切なのは、職員にも保護者にも無理をさせない園であること
──園長先生は依田先生と同時期にニチイキッズ上戸田保育園に入社されたと聞きました。
佐々木園長:そうなんです、依田先生とは入社1ヶ月違いの同期で(笑)。
──出会った当時の依田先生の第一印象は覚えていますか?
第一印象は若くてよく体が動き、気も利くと。あと依田先生って製作が得意で。ペットボトルや梱包材などの廃材を使って、発想豊かにいろいろ作ってすごいんですよ。
ただ開園当初は、彼女はパートさんで私もいち保育士だったので、今のように深く関わるようになったのはお互い役職に就いてからですね。

──お二人の関わりが増えたのは、それぞれ園長・主任の役職に就いてからなんですね。依田先生を主任に推薦したのは、園長先生ですか?
私もですし、会社としての意向もありましたね。
──依田先生のどういった点が評価されたと思いますか?
勤務態度や保育力、人間性だったりを総合的に見てではないかと。依田先生は真面目ですし課題を解決しようという姿勢もある先生なので。あとはもちろん、子どもとの向き合い方もですね。
──では反対に、これから依田先生にこうなっていってほしい、と期待することは?
自分一人で抱え込まず、人に頼めるようになることでしょうか。依田先生だけでなくほかの職員にも言えることなんですが、保育士の性(さが)なのか「やってあげたい、やってあげよう」というタイプが多いんですよね。
それ自体はいいことなんですが、自分がいっぱいいっぱいになってしまっては良くないですから。人に仕事をお願いすることを覚えると、また違った視点も持てるようになるので。
──そういったとき「SOSボード」が役立ちそうですね。
そうですね。あれもたしか似たような状況があって、数年前に作ったんだったかな。
依田先生は子育てしながら働いていますし、家庭を大事にしながら無理のない範囲で長く続けてほしいなと思いますね。「業務はいかようにもコントロールするから、家庭を大事にしてね」というのは常に言ってます。
──先ほど依田先生も「業務量や役割は園長先生が上手にコントロールしてくれる」と話していました。
そうでしたか。今この園の保育士の平均年齢はだいたい30歳くらいで、それより上がちょうど子育てで現場を離れやすいんですよ。だから私の中では依田先生の世代を大事にしたいって思いがあります。
そのためには、働きやすい職場であることが大切。行事を盛り立てるのもいいですけど、先生たちの負担になってまでやる必要はあるのかと。
──そういった方針は、園長先生の意向が反映できるところなんですね。
そうですね。うちは認可園なので自治体の方針を優先する傾向がありますし、会社としても職員に無理をさせてまでやろうということは望んでいません。
このあたりは保護者アンケートも取りつつ、双方に無理がないよう折り合いをつけながらやっています。お互いに言いたいことは共有して、そのうえでできるだけのことをしようと。
ニチイキッズでは保育理念として「おもいっきり」を掲げてますけど、園運営に関しても「おもいっきり」やらせてくれているなと(笑)。

・子どもの主体性を大切に、変化を楽しめる保育士と働きたい
──最後に、園長先生は保育士採用にも携わると思いますが、採用時に重視していることがあれば教えてください。
まずはニチイキッズの保育理念である「おもいっきり遊ぶ。おもいっきり学ぶ。」に共感できて、これに沿って一緒に取り組んでいけることが前提になると思います。

ただ保育観は一人ひとり違うものだと思うので、そのやり方はそれぞれいろんな形があっていい。「子どもの主体性を大事にする」ことさえ共有できればいいのかなと思います。
子どもたちは日々成長していきますし、社会や自分の周りも日々変わっていきます。その変化を楽しみながら、自分自身の変化も楽しんでいけるような人と一緒に働けたら嬉しいですね。
4.採用グループからのメッセージ
ニチイキッズの保育園では、ICTなどを導入・活用することで書類作成といった作業量をできる限り減らしています。そのため月の残業時間は全国平均で3時間、持ち帰り仕事もありません。
休日は完全週休2日制なので日曜日とあと1日のお休みが確保されており、有休取得も積極的に進めています。プライベートでリフレッシュしてこそ仕事でも頑張れると考えていますので、そのための環境整備には会社も力を入れています。
園の雰囲気を直接感じてみると、依田先生や佐々木園長が話してくれた意味がわかり、働きたいと思ってもらえると思います! まずは気軽に園見学にお越しください。(採用グループ 清水)
5.数字で見るニチイキッズ

月の平均残業時間が3時間、年間休日121日以上としっかり自分の時間を確保しながら働くことができるニチイキッズ。また充実の休暇制度や住宅手当などの手厚い福利厚生も魅力の一つです。整った職場環境で仕事とプライベートどちらも充実させたいという方は、ぜひお近くのニチイキッズの求人をチェックしてみてください!