厚生年金保険と厚生年金基金とは?
求人情報の待遇欄でよく目にする「厚生年金保険」と「厚生年金基金」という言葉。用語が似ているため、同じようなものだと思っている方も多いのではないでしょうか?実は、これらはまったく別の制度なのです。
厚生年金保険とは、会社員や公務員などの国民年金の第2号被保険者が国民年金の上乗せとして加入する公的年金制度。つまり国が運営する年金制度です。一方で厚生年金基金とは、国に代わって企業が厚生年金の給付の一部を代行し、さらに企業独自の上乗せ給付を行うことができる私的年金制度です。もう少し詳しく見ていきましょう。
厚生年金保険と厚生年金基金の仕組みを知ろう!
厚生年金保険は公的年金制度なので、一定の基準を満たせば必ず加入することになります。ちなみに、厚生年金保険に加入すると自動的に国民年金も加入になります。
一方、厚生年金基金は私的年金制度なので、すべての企業が実施しているわけではありません。企業がニーズに合わせて行うものです。厚生年金基金制度では、企業が国の厚生年金保険の給付を代行したうえで、基金独自の給付を上積みすることができます。したがって厚生年金基金に加入すれば、厚生年金保険のみに加入している場合より有利な年金・一時金を受給することができます。
転職先の厚生年金保険と厚生年金基金を確認しよう!
このように、年金制度ひとつとっても企業によって大きく異なります。年金制度についてはあまり気にしていないという方も多いかと思いますが、長い人生を考えると知っているのと知っていないのとでは大違い。転職の際には、厚生年金保険や厚生年金基金などの制度についても、しっかりと調べておくことが重要です。特に、厚生年金保険の加入基準を満たしているのに加入できない場合は、必ず確認しましょう。退職後も豊かな生活を送るために、厚生年金基金制度の有無を選択基準のひとつに加えるのもいいですね。