
高齢者や障害者の自立した生活をサポート
高齢化が進む現代社会では、さまざまな職種の方々が福祉サービスを支えています。そのなかでも、福祉用具専門相談員、福祉用具プランナー、福祉住環境コーディネーターという職種をご存知でしょうか。
これらはすべて、高齢者や障害を持つ方の自立した暮らしをサポートする職種です。福祉用具専門相談員と福祉用具プランナーは福祉用具の側面から、福祉住環境コーディネーターは住環境の側面からサポートしています。
それぞれのなり方や仕事内容は?
福祉用具専門相談員
福祉用具専門相談員は、介護保険の指定を受けた事業所に2名以上の配置が義務付けられている公的資格です。
そもそも福祉用具とは、障がいを持つ方や介護を必要とする方の生活を手助けしたり、機能訓練の補助をしたりする用具の総称です。歩行器・車いす・介護ベッドなどがこれに含まれます。
福祉用具専門相談員は、これら福祉用具の利用計画を立て使用方法を指導したり、調整を行ったりするのが主な仕事です。福祉用具専門相談員になるには、「福祉用具専門相談員指定講習(50時間のカリキュラム)」を修了する必要があります。なお、この講習には受講資格などは設けられていません。
福祉用具プランナー
福祉用具プランナーは、福祉用具に関するスペシャリストとして、福祉用具の利用者に対して適切な福祉用具の選別やアドバイスを行います。この資格は公益財団法人テクノエイド協会が研修を実施・認定している民間資格になります。
この資格を得るには、特定の研修を受けなければならないのですが、研修には以下のような受講資格が設けられています。
- (1)指定福祉用具貸与(販売)事業所において、福祉用具専門相談員として、その業務に従事している者又は従事した経験のある者
- (2)福祉用具関連業務の経験のある下記の者
保健師、看護師、准看護師、理学療法士、作業療法士、社会福祉士、介護福祉士、義肢装具士、介護支援専門員、建築士(一級・二級・木造) - (3)その他、特に研修受講の有効性があると当協会が認める者
仕事内容が福祉用具専門相談員と重複する部分もありますが、大きな相違点としては「公的資格か民間資格か」「受講資格の有無」「カリキュラムの内容」の3つが挙げられます。
福祉住環境コーディネーター
福祉住環境コーディネーターは、高齢者が自立し、いきいきと生活できる住環境を提案するアドバイザーです。介護の現場や住宅会社などで住宅改修プランなどをアドバイスする役割を担っています。福祉住環境コーディネーターも福祉用具プランナーと同じく民間資格。なるためには福祉住環境コーディネーター検定試験に合格する必要があり、3級~1級まで設けられています。
今後はますますニーズ拡大か
高齢化が進むなかで、高齢者ができるだけ自立した生活を送れるような環境を整備することはとても重要です。高齢化が進むとともに、今回ご紹介した3職種の果たす役割が、ますます大きくなっていくであろうと予測されます。まずは基本的な違いを押さえておきましょう。p>
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