
呼吸療法の専門性を高める「呼吸療法認定士」とは?
呼吸療法認定士は「特定非営利活動法人日本胸部外科学会」「一般社団法人日本呼吸器学会」「公益社団法人日本麻酔科学会」から選出された委員で構成される「3学会合同呼吸療法認定士認定委員会」が創設した認定制度です。
認定制度創設の目的としては、臨床工学技士、看護師、准看護師、理学療法士、作業療法士など、それぞれの職種において呼吸療法を習熟し、呼吸管理を行う医療チームの養成や進化する医療にあわせたレベルの向上などが掲げられています。
「呼吸療法認定士」の申請条件は?
呼吸療法認定士の認定講習会を受講するためには、以下2つの条件を満たす必要があります。
(1)次のいずれかの免許および実務経験年数を有する者
・臨床工学技士 2年以上
・看護師 2年以上
・准看護師 3年以上
・理学療法士(PT) 2年以上
・作業療法士(OT) 2年以上
(2)申請書類提出日から過去5年以内に、認定委員会が認める学会や講習会などに出席し、12.5点以上を取得している者。
※(2)の点数取得基準の詳細は公益財団法人医療機器センター「 3学会合同呼吸療法認定士認定更新に必要な点数取得基準(改定)」参照
<注意事項>
・実務経験年数としての勤務は常勤とし、アルバイト等の期間は認められない。
・罰金以上の刑に処せられた者、業務に関して犯罪又は不正行為があった者、心身の障害により業務を適正に行うことができない者として厚生労働省が定める者、麻薬、大麻もしくはあへんの中毒者は受講できない。
(参考:公益財団法人医療機器センター/「3学会合同呼吸療法認定士」認定制度)
呼吸療法認定士の申請期間は短い
呼吸療法認定士の申請書類は毎年3月頃、 公益財団法人医療機器センターのHPからダウンロードが可能です。受付期間は通常4月上旬〜9月下旬となりますが、定員に達すると期間内でも受付が締め切られるので注意が必要です。
申請が認められたあとは、認定講習会を受講し、認定試験に合格することで呼吸療法認定士の資格が与えられます。認定試験は、認定講習会を受講した年度を含めて3年間は受験資格があります。何らかの事情で受験ができなかったり、認定試験に不合格であったりしても、期間中は再受験が可能です
呼吸療法認定士は5年おきに更新が必要
呼吸療法認定士の認定制度には、認定者のスキルアップと生涯学習の促進をはかるために5年間の有効期限があり、対象年度の更新受付期間(4月〜9月)に更新を行う必要があります。
更新するためには、学会や講習会への参加、論文発表などを行って総得点50点以上を取得しておく必要があるため、更新直前に慌てることのないように計画的に取得しておくといいでしょう。
更新に必要なポイントの取得基準は、公益財団法人医療機器センターのHPで確認ができます。また、更新申請時には、取得したポイントを証明する書類を提出しなければならないので、受講証や修了証は大切に保管しておきましょう。