目次
1.看護師の履歴書の書き方・見本
履歴書の記入項目は大きく分けて12項目です。下記の見本をもとにして、履歴書を完成させましょう。以下では1〜12の項目の書き方を解説しています。

履歴書の各項目の書き方
証明写真の撮り方については以下の記事で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
>第一印象を良くする!履歴書写真の撮り方とポイント




また、記入欄に対して短すぎるのもNGです。アピールできることが少ない、または意欲が低いと見なされてしまいます。 最低でも記入欄の8割以上は埋めるようにしましょう。
志望動機については後述の「6.看護師の志望動機の書き方・例文」で、 自己PRについては以下の記事でより詳しく解説しています。
>転職活動がラクになる!看護師の自己PRの例文集(面接・履歴書・職務経歴書)

履歴書のフォーマット
厚生労働省では、公式な採用選考をおこなうことを目的とした履歴書のフォーマットを発表しています。「性別」が任意項目、「通勤時間」「扶養家族・配偶者」などの記入欄がないことが特徴です。また、「学歴・職歴」欄が広く設けられているため、転職回数の多い人にもおすすめです。
2.看護師の履歴書の実例
なるほど!ジョブメドレーでは、実際に看護師として就職・転職活動をしてきた人たちに、どのように履歴書を作成したのか見せてもらいました。各記事では履歴書のほか、面接の対策方法についても聞いているので併せて参考にしてみてください。


そのほかのインタビューはこちら
3.履歴書作成のポイント
作成は手書き・パソコンどちらでもOK
履歴書は手書き、パソコンどちらで作成しても構いません。パソコンの場合は修正や複製の手間が少なく、自身のパソコンスキルのアピールにもつながります。ただし、看護師の就職・転職活動においては、採用担当者によっては手書きが好まれるケースもあるようです。手書きの場合は黒のボールペンを使用します。
履歴書は応募先ごとに作成する
応募先ごとに適した内容にするため、志望動機や自己PR欄の内容は使い回さずにそれぞれ作成しましょう。パソコンの場合はデータの複製が可能なため、志望動機など個別の項目のみを書き換えるだけで済むので便利です。
空欄は作らない
履歴書の項目はすべて記入します。空欄=記入漏れと思われる可能性もあるため、資格欄などで記載することがない場合は「特になし」と記載しましょう。
修正テープは使わない
間違えた場合は新しい用紙で書き直し、修正液や修正テープ、二重線は使用しないようにしましょう。どうしても書き直す時間がない場合は、訂正印を使って修正します。訂正したい箇所に二重線を引き、その上から自身の印鑑を押印しましょう。

tips|ジョブメドレーで履歴書を簡単作成!
「Excelの操作が難しい」「スマホで手軽に作成したい」という方におすすめ。ジョブメドレーには、履歴書・職務経歴書をスマホやパソコンから簡単に作成できる機能があります。作成方法はジョブメドレーの会員登録に加え、いくつかの項目を入力するだけ。作成後はメッセージ機能を使ってそのまま応募先へ提出することも、PDFファイルとしてメールや印刷して提出することもできます。
詳しくはこちら
>スマホでOK!ジョブメドレーで履歴書・職務経歴書を作る方法
4.履歴書の封筒の書き方
メール以外で履歴書を提出する場合、郵送と手渡しのいずれの場合も封筒に入れて提出するのがマナーです。ここでは履歴書を入れる封筒の宛名・住所の書き方を紹介します。
表面の書き方

封筒の表面には、提出先の住所、法人名、部署名、知っている場合は担当者名を記入します。提出先の住所は都道府県から書き始め、丁目や番地、ビル名まで省略せずに記載しましょう。
封筒の左下には、赤いボールペンで「履歴書在中」と記入します。すでに「履歴書在中」が印字された封筒を使用しても問題ありません。
応募書類の封筒の詳しい書き方はこちら
>履歴書を入れる封筒マナー。郵送と手渡しの書き方は違う!
裏面の書き方

封筒の裏面には、自分の住所と氏名、投函日を記入します。提出先と同様、都道府県から丁目や番地まで省略せずに記載しましょう。また、投函日は縦書きの場合は算用数字で右上に、縦書きの場合は漢数字で左上に記載します。
メールで履歴書を送る場合はこちら
>【履歴書をメールで送る方法】例文、スマホでの添付方法、パスワードは必要?などを解説
5.履歴書の添え状の書き方

郵送で履歴書を提出する場合、添え状(送付状)を同封しましょう。添え状は、提出先に「誰が、何を、何部」送ったか示すために必要な書類です。履歴書のみを送るのは、マナーに欠けると見なされることもあるため、忘れないようにしましょう。
(1)日付・宛名・自分の連絡先
書類を投函する日付を右上に記載します。宛名は日付から一段下げた左上に、自分の連絡先と氏名は、宛名から一段下げ右寄せで記入しましょう
(2)表題
送付物が何か伝わる内容を端的に記入します。
例:「応募書類の送付につきまして」「履歴書の送付につきまして」
(3)前文(頭語・季節の挨拶)
「拝啓」の後に一字分空けてから、時候の挨拶(季節の挨拶)を記入します。時候の挨拶は時期によって異なるため、送る季節に合わせて内容を変えましょう。
(4)応募の経緯・自己PR
応募のきっかけとなった求人媒体名と応募する職種名を記入します。自己PRの記載は必須ではありませんが、150文字程度にまとめたアピールを記載することで、ほかの応募者との差別化が図れます。
(5)面接への申し込み・結語
面接を希望する旨を記載します。(3)の前文は頭語の「拝啓」から始まるため、文末右下に結語の「敬具」を記入して締めくくりましょう。
(6)送付書類の種類・通数
送付書類の種類と通数を記載します。書類の単位は「通数」を使います。履歴書が2枚・職務経歴書3枚など複数枚であっても、それぞれ「1通」と記載しましょう。合計枚数をカッコ内に記載すると、より丁寧な印象を与えられます。
添え状の詳しい書き方はこちら
>【テンプレート付き】履歴書の送付状(添え状)の書き方と注意点、封筒マナーを解説
6.看護師の志望動機の書き方・例文
志望動機に盛り込むべき3つの要素
志望動機を自分らしく説得力のある内容にするためには、次の3つの情報を盛り込むことが大切です。
1|応募先の職場の魅力
まず応募先の病院や施設についての情報を収集することが大前提です。調べたうえで、法人理念や業務内容、働く環境など、魅力に感じた点を盛り込むと「しっかり調べたうえで応募している」と評価につながります。
2|自分の経験や看護観を通して共感したこと
応募先で働きたい理由を伝える際には、自分自身の経験や看護観から具体的にどのような点に共感したかを付け加えると、他人と被らない自分らしい志望動機になります。
3|その職場で貢献できること・やりたいこと
最後に、自分の強みや経験からその職場で貢献できること、今後取り組みたい目標などを加えます。これによって自分を採用するメリットを相手に伝えることができます。
新卒者の例文
私が看護師を目指した理由は、幼くして入院していた頃、優しく寄り添ってくれた看護師さんに憧れたことがきっかけです。将来はその人のように、患者さんに真摯に向き合い不安を軽減できるような看護師になることが目標です。現に友人や後輩から相談を受けることが多く、「相談して気持ちが楽になった」とお礼を言われることもあります。貴院は地域の中核病院として欠かせない存在であり、私自身たびたびお世話になってきました。今後は私が地域の人々の健康を支える側として精一杯貢献していきたいと考えております。
新卒の場合は看護師としての就業経験がないため、看護師を目指したきっかけやこれからの目標を中心に記載すると良いでしょう。自身の性格やこれまでの経験を通じて得た強みを盛り込むのも効果的です。
経験者の例文
妊産婦とそのご家族に寄り添った看護を追求したく、貴院を志望しました。現職の病院では◯年間小児科に勤務しており、乳幼児の母親と接する機会も多いことから産後のメンタルサポートに強い関心を持つようになりました。貴院の妊産婦への手厚いサポートはかねてより耳にしており、産前産後ケアに集中できる環境で看護に取り組みたいと考えています。産婦人科は未経験ですが、小児科で培ったコミュニケーション力を活かし、地域の周産期医療に貢献したいと思います。
経験者の場合は、転職に至った理由をこれまでの看護経験を通じて説明しましょう。さらに経験やスキルを活かして応募先でどのような貢献ができるのかを盛り込みます。この際、自身の勉強やスキルアップなど自分のメリットだけを語るのはNGです。あなたを採用することでその応募先が得られるメリットを意識するようにしましょう。
ブランクありの例文
総合病院で◯年間の勤務経験があります。出産・育児のため、看護師の仕事は◯年間離れていましたが、子どもの保育園の入園が決まったため復職予定です。前職では慢性期病棟に配属されていたため、ご高齢の患者さまとのコミュニケーションには自信があります。貴院は地域に寄り添ったクリニックとして多くの地元の方々から信頼されており、また働くスタッフも長く安定して務めている方が多いと聞きます。私も地域の方々から信頼されるよう丁寧な看護をおこない、長く貴院に貢献したいと考えております。
ブランクを経て復職する場合は、長く働ける予定であること、知識や技術を取り戻すための努力などを盛り込むと良いでしょう。
そのほかの例文はこちらでも紹介しています。
>看護師の志望動機(志望理由)の書き方と困ったら使える例文
7.よくある質問
Q.履歴書の様式にはどんな種類がありますか?
履歴書の様式はさまざまな種類があります。応募先や学校からの指定がない限り、どの履歴書を使っても問題ありません。新卒者と中途採用者では記載すべき内容も異なるため、自分にあったフォーマットを選ぶと良いでしょう。
目的別 履歴書様式の種類
・厚生労働省様式
2021年4月より厚生労働省が公正な採用選考をおこなうことを目的に作成されたフォーマット。「性別」が任意項目、「通勤時間」「扶養家族・配偶者」などの欄がないことが特徴。「学歴・職歴」欄が広く設けられているため、転職回数の多い人にもおすすめ。
・新卒者・職歴の少ない人向け
「学歴・職歴」欄が狭く、その代わりに「趣味・特技」「スポーツ・クラブ・文化活動」「自己PR・長所」などの欄があるものがおすすめ。新卒者の場合は、学校指定の履歴書を使っても良い。
・中途採用者・転職回数の多い人向け
「学歴・職歴」欄が広く設けられているものがおすすめ。「退職理由」を記入する欄が設けられているタイプもある。
・パート・アルバイト向け
「希望勤務日・時間帯」欄が設けられているものが便利。「志望動機」欄をはじめ全体的に記入欄が狭く、書く文量が少ないのが特徴。
Q.履歴書の用紙サイズはA4、B5どちらがいいですか?
一般的な履歴書のサイズは、A4サイズ(A3二つ折り)とB5サイズ(B4二つ折り)の2種類です。記入欄が広いA4サイズのほうがより幅広く用いられるため、迷ったらA4サイズの使用をおすすめします。応募先から指定がある場合はそれに従いましょう。
Q.履歴書の印刷はどこでできますか?
履歴書の印刷は、自宅のプリンターまたはコンビニなどにあるマルチコピー機でできます。自宅用のプリンターではA3やB4サイズに対応していないこともあるため、できれば大きいサイズが印刷できるマルチコピー機の使用をおすすめします。
もし自宅で印刷する場合は、A4またはB5サイズで片面ずつ印刷し、クリップなどで留めて提出しましょう。両面コピーやホチキスで留めるのは見開きの状態で読めなくなるのでNGです。また、見開き2ページ分を1ページに縮小して印刷するのも読みにくくなるため避けましょう。
Q.履歴書の提出方法は?
履歴書の提出方法は、「メールで提出する」「郵送で提出する」「面接に持参する」の3つの方法があります。
メールで提出する場合
Excelなどで作成した履歴書は、PDFファイルに変換して提出しましょう。閲覧環境の違いによるレイアウトの崩れや第三者による改編を防ぐことができます。メールでの詳しい提出方法は以下の記事で解説しています。
>履歴書をメールで送る方法
郵送で提出する場合
履歴書が折り曲げずに入るA4またはB5サイズ対応の封筒を用意し、送付状とともにクリアファイルに入れて提出しましょう。封筒の宛名や送付状の書き方、提出時の注意点については以下の記事で解説しています。
>履歴書を入れる封筒マナー
面接に持参する場合
履歴書を面接に持参する場合も、郵送と同じようにクリアファイルに挟んだうえで封筒に入れましょう。手渡しする際の封筒の書き方や提出時のマナーについては以下の記事で解説しています。
>手渡しする場合のマナー