1.お話を伺った美容看護師
2.美容クリニックの就職・転職事情
2-1.美容看護師になった理由
2-2.美容看護師が人気な理由
2-3.「美人しか受からない」は本当？
2-4.「年齢制限がある」は本当？
2-5.「臨床経験なく美容に行くのはリスク」は本当？
2-6.「売上ノルマがある」は本当？
2-7.「良いクリニックの見極め方」とは？
2-8.「持っていると有利な経験・資格」はある？
3.美容クリニックと一般病院の違い
3-1.美容クリニック向き・一般病院向き人の違い
3-2.接客・接遇の違い
3-3.職場の人間関係の違い
3-4.生活面の違い
3-5.給料・昇給・役職の違い
4.美容看護師を目指す方へ
1.お話を伺った美容看護師
Yさん： 看護師歴7年目。総合病院に約1年勤めたあと、大手美容クリニックに転職。現在は個人経営の美容クリニックでパートとして働き、面接官として採用にも関わる。
Mさん： 看護師歴5年目。整形外科病棟に約2年勤めたあと、大手美容クリニックに転職。現在は個人経営の美容クリニック2ヶ所でパートとして掛け持ち勤務中。
Kさん： 看護師歴7年目の男性看護師。総合病院のオペ室担当として約4年勤めたあと、大手のメンズ専門美容クリニックに転職。現在は個人経営のメンズ専門脱毛クリニックでパート勤務中。
2.美容クリニックの就職・転職事情
—現役の美容看護師3名の方にオンラインでお話を伺います。本日はよろしくお願いします！
3人：よろしくお願いします。
2-1.美容看護師になった理由
—ではまずはじめに、皆さんが美容看護師になった理由から教えてください。
私はもともと美容が好きで仕事としても関わりたい気持ちがあったので、ゆくゆくは美容クリニックの看護師になりたい気持ちで看護師免許をとりました。
ただ当時は、美容看護師の募集要項で「臨床経験3年以上」という条件が多かったんです。だからまず3年間は臨床で採血とかルートキープとか、看護的な業務を学ぶために総合病院に入職しました。
—経歴を見ると、実際は約1年で辞められていますよね？
はい。実際やってみたら1年間の学びでも十分だったので、結果的に早く転職しちゃいました。
私も看護学生のときから美容クリニックを目指してましたが、Yさんと同じくまずは臨床経験が必要だと思って病棟勤務を選びました。実際に働きだしてからも、病棟での業務は私にはあわなくて、「このまま続けてもしんどい」と思ったので2年目で美容クリニックに転職しました。
—おふたりとも最初から美容看護師になりたかったんですね。Kさんはどうですか？
僕は新卒でオペ室看護師として働いてたんですが、途中で膝を悪くして手術で長時間立てなくなってしまって。
それでこれからどうしようと考えたときに、姉が2人いる影響もあって幼少期から美容に関心があったことと、オペ室から美容外科への転職もよくある流れなので、美容看護師の道を選びました。
2-2.美容看護師が人気な理由
—近ごろは美容クリニックへ就職希望する看護師さんが増えていると聞きますが、なぜ人気が高まってきていると思いますか？
大手の美容クリニックが広告をたくさん出すようになって、一般に広く認知されはじめたと思います。ここ数年で利用する人も増えていますよね。
業界的には、病床数の減少に伴って病院経営の悪化が予想されてます。看護師として働く場所を外にも目を向けるようになってきているんじゃないでしょうか。
美容は収益性が高いので、頑張ればその分だけ高収入も望めます。高収入や夜勤なしの求人広告も多くて、そういったイメージが根付いてきてるのかと。
2-3.「美人しか採用されない」は本当？
—ではもう少し突っ込んだ質問を。美容クリニックでは「美人しか採用されない」という話も聞きますが、これは本当でしょうか？
「美人しか採用されない」というより「結果的に美人が採用されている」といったほうが正しいかもしれないです。
面接していて思うのは、美容クリニックの看護師になりたい時点で、美容のリテラシーが高くて気を使っている人がほとんどなんですよね。本人も容姿に悩みがあって、努力してきれいになった経験から美容看護師を志すようになったケースも多いです。
そうそう。だからお客さんと接する上でも、その人自身の経験から語れたり、きれいになった実績があったりするのは重要で。
美人だけど能力がなかったらもちろん駄目ですし。経歴、やる気、容姿のバランスを見ながら採用していると思います。
顔の美醜とかは関係なくて、清潔感があって、自分をきれいに見せる「見せ方」が上手な人が多い印象がありますね。
2-4.「年齢制限がある」は本当？
—では続いて、「年齢制限がある」というのは本当ですか？ 実際に行ってみても、若くてきれいな方が多い印象です。
10年前くらいまでは、募集要項に「35歳以下」とかはっきりと書かれてました。でも今は時代の流れ的にも年齢制限を明記するのは問題になるので、書かれなくなりましたね。ただそういった経緯からも、年齢制限があると思っている方はまだ多いみたいです。
実際のところは、20代と40代の方がどちらも未経験で選考にきたら、やっぱり20代の子に投資したいって判断されます。この2人のうち今後どちらが長く働き続けるか、年齢に対して支払うお給料の額を考えたら、40代の方が不利になると思います。
—未経験のミドルエイジの方が美容看護師を目指すのは難しいんでしょうか。
30歳後半くらいの方から、「これから美容業界にいきたいです。どうすればいいでしょうか」といった相談をたまに受けるんですけど。わたしのアドバイスとしては、未経験の美容看護師としてゼロから働くのではなく、その人の経験や強みを活かしてできることをしてはどうかとお伝えしてます。
—では若いうちに入社して働き続けて、40代に達した場合はどうなるんでしょう？
うちの職場に40歳くらいで「美魔女」と呼ばれてる管理職の社員がいましたけど（笑）、若くして入社した会社でキャリアを積み続けるっていう意味では、年齢制限はあんまりないかもしれません。
私がいた大手クリニックでも、現場スタッフは最年長で40歳くらいまで。それより上はエリアリーダーになったり本社に異動になって、管理職や経営側に移っていく人がほとんどでした。
ただ私のまわりには、「美容が好きだからとりあえず挑戦してみて、おいおいのことは働きながら考えよう」ってタイプが多いですね。
私のまわりもそんな感じ。そもそも美容クリニックに骨をうずめようという人が少ないので、「結婚したらキャリアも一度ストップするし、落ち着いたらまた看護師に戻るかな」くらいの感覚の子が多いです。
—たしかに看護師免許を持っていれば、再就職しやすい印象がありますね。
でも一般的に、美容クリニックに就職すること自体が看護師のキャリアを中断してると認識されることも多いんですよ。
「美容は接客業で、看護はしてないよね」と考えてる看護師はたくさんいます。私としては、「美容看護師も看護師としては変わらないよ」と伝えてるんですけどね。
2-5.「臨床経験なしで美容にいくのはリスク」は本当？
—「美容は看護じゃない」という考えもあるんですね。皆さんは臨床現場を経験されてからの転職ですが、実際のところ「臨床経験なしで美容にいくのはリスク」だと思いますか？
リスクというか、臨床経験なしで入れる美容クリニックがほとんどない事実はありますよね。ただ前にいた大手クリニックでは、新卒ではないけど看護師1年未満の若手は1〜2人いました。
社会人を経験してないっていうのは、接客接遇を重視する美容クリニックにとってはかなりネックですよね。経験値ある人と面接で戦ったら、どうしても後回しにはされます。
—たしかに美容クリニックは高倍率ですし、そこで先輩たちに勝つのは大変ですね……。
ちょうどこの前、うちのクリニックに国試合格前の看護学生が面接に来たんですけど、採用しませんでした。臨床経験がないと教育コストがめちゃくちゃかかるんですよね。個人クリニックはスタッフの稼働数も限られるので、教育にかける分の売上が落ちちゃうんです。だから新卒で個人クリニックの選考は難しいかもしれません。
2-6.「売上ノルマがある」は本当？
—では続いて。「売上ノルマがある」というのは本当ですか？
大手でも個人クリニックでも、ノルマというか「目標」はありますね。目標を達成したらインセンティブが入ります。
売るものとしては、施術メニューの契約と、化粧品とかの物販です。
うちも「目標」はあってノルマはないです。ノルマっていうと達成しないと給料が下がったりとかマイナスなイメージですけど、そういうのはないです。
うちも同じくです。前のクリニックでは、目標達成すると一定額の現金を封筒で受け取ってました。病院ではインセンティブはないので、これは美容の特徴のひとつですね。
—売れる人と売れない人には、どのくらい差があるんですか？
いまの職場の報奨金は、低いと3万、高いと70万くらい。月の基本給とは別にです。
70万はすごい！ 夢があるね。
ただこれは個人の売上以外にも、後輩指導したとか口コミが良かったとか、人事評価も加味されて決まってます。指名が多い人は施術も営業トークも上手くて、知識も豊富ですね。
この前、売れっ子の同僚が「コツはお客さんと友達になること。どれだけ親身になってあげられるかが勝負だよ！」って言ってました。
2-7.「良いクリニックの見極め方」とは？
—職場選びを失敗しないためにも、良いクリニックを見極めるコツや方法ってありますか？
まずはクリニックのサイトをよく読むこと。施術メニューやクリニックの理念、医師の挨拶とかブログとかを隈なく読んで、そのクリニックの考え方や大事にしていることを知る。
初めての転職で身近に相談できる美容看護師がいないなら、転職エージェントに聞くと早いかなと思います。私も最初の転職では5〜6社に登録して、それぞれの担当者に同じ質問をして、とにかく情報を集めました。
—エージェント使い倒してますね！
使い倒しました（笑）。正直1社だけだと言っていることが本当か嘘かはわからないじゃないですか。でも複数社聞くと情報の正誤も見えるようになってきます。
あとは、お客さんとして転職希望のクリニックに行くのもいいかも。そこで院内の雰囲気とか、担当の看護師と仲良くなって、実際どうですかって聞いたりするのはありだと思います。
どんな感じで聞くの？
この前脱毛に行ったときだと、看護師ってことは隠して「看護師さんって大変ですよね〜。お姉さんはここで何年働いてるんですか？」とか「この制度ってどうなってるんですか〜？」みたいにキャッチっぽいノリで聞きました（笑）。
あとは、最近だと美容看護師として情報発信してるSNSアカウントも増えてるので、Twitterとかでアポとってみるのもありかなって思います。
2-8.「持っていると有利な資格・経験」はある？
—就職活動時や働くうえで持っていると有利だと思う資格や経験はありますか？
まわりで資格を持ってる人ってほとんど聞かないですね。
うちは英語とか中国語が使えるスタッフは優遇されてます、インバウンド狙いで。
ほかの看護師と差別化したいのであれば、美容に関する検定とか？ 化粧品検定とかホリスティックビューティ検定とか持ってる人いますね。お客さんから相談されたときに、知識があるほうが頼られますし。でも資格として持ってなくても、知識としてあれば十分かなとは思います。
経験でいえば、うちの人事は「救命やオペ室の経験者を優先的に採る」と言ってましたね。慢性期病棟とかと比べると、テキパキ動けて勉強能力やコミュ力が高い人が多いらしいです。
3.美容クリニックと一般病院の違い
—ここからは、美容クリニックと一般的な病院を比較しながらお話を聞いていきます。
3-1.美容クリニック向き・一般病院向き人の違い
—美容クリニックと一般病院それぞれに向いている看護師のタイプはありますか？
どんな相手をサポートしたいかによるんじゃないでしょうか。「健康的に生きるためのサポートをしたい」人は病院が向いてて、きれいになったり痩せたりして「人生をさらに良くするサポートをしたい」人は美容が向いてると思います。
「美容は看護っぽくない」ってさっき話したじゃないですか。脱毛機器を操作したり接遇したりするのも、看護師が患者のために考えておこなえば、それは「看護」になっていくと思うんですよね。
—どういう意味ですか？
たとえば、病棟業務の「おむつ交換」を「資格がなくてもできるのに、なんで看護師がやるんだ」って考えの人もいるんですけど。実際、看護師はただおむつを交換するだけじゃなくて、その過程で栄養や皮膚の状態とか循環バランスとかを診て治療に活かすんです。だから「看護」になるわけで。同じように、脱毛機器の操作や接遇とかも、看護師がしっかり知識を持って考えながらやれば「看護」だと思うんです。
だからバイタルチェックとかわかりやすい基礎看護技術だけを看護だと思っている人にとっては、美容は向いてないと思います。たぶん、飽きますよ。
—なるほど。業務を単なる作業と思わず、追求したり深く考えたりできる人が向いているんですね。
本来はどこで働いていても看護師には必要なんですけど、そこを理解して大切にできる人かどうかで差が出ると思います。
一般病院は「体に異変があるから診察する」「治すために手術する」「治ったら退院する」というように目的が明確。でも美容は「ニキビを治す目的で来たけど、シワやシミも気になるから追加で治そう」みたいに大雑把な目的だから、終わりがないんです。 ゴールが決まってないところでお客さまが求めるサポートをどれだけできるかが、一般病院との違いですね。
—看護師がサポートできる範囲は、一般病院と美容クリニックで違いはありますか？
病院は先生（医師）の指示がないと動けないですよね。あと看護師以外の職種も入れてチームで動いたり、関わる人数が多いからひとりで判断できない部分が多いです。美容外科の場合も、一般病院の外科と同じく手術がメインなので、先生の存在は大きいですね。
でも美容皮膚科の場合は、看護師の裁量権がかなり広いです。カウンセリングと診断には先生が必要ですが、施術メニューの提案などの大部分は看護師がやるので。たくさん種類がある脱毛機器のどの機械を使うか、何回コースが効果的か、この物販も案内してみようとか、提案の幅が広いんです。ここが、美容の醍醐味だと思います。
3-2.接客・接遇の違い
—接客や接遇面での違いについては、どうでしょうか？
うちの美容クリニックの場合、「このタイミング、この姿勢で、この文言を伝える」という感じで全部マニュアルで決まってます。マニュアルを覚えても実際やるとうまくいかなかくて、最初はよく慌ててました。
後輩に来たクレーム対応で自分がお客さんに謝っていると「病棟だとこんなのやらなかったな……」って違いを感じますね。
自分の対応が看護的には良い対応だとしても、そのお客さんに嫌われたらそれが評価になるっていうのが、病院とは違いますね。僕は担当したお客さんに「男に触られたくないから女性看護師に代われ」って言われたことがあります。
Kさんのところメンズ専門クリニックなのに（笑）。
私がびっくりしたのは、お客さんのほうから出禁を言われたことがあって。病棟では注射を2〜3回はずしてもまたトライできますけど、美容だと1回はずしたら担当替えてとか。保険診療と自費診療の違いで、要望のレベルが違いますね。
美容は人は死なない職場だけど、メンタルが死ぬことはあるなと思いました（笑）。
—「メンタルが死ぬ」……！やっぱり精神的には美容のほうがつらいんですか？
職場環境は病棟のほうがつらかったんですけど、お客さんへの対応では美容のほうがメンタルに直結することが多いですね。
私も、精神的には美容のほうが大変かもしれないです。注射や点滴で血管が探せなくて、お客さんに「痛いよ！」って言われて一日中落ち込んだりしたことあります。
—美容だと求められる接遇レベルが高い分、接客は大変なんですね……では、同僚との人間関係はどうですか？
3-3.職場の人間関係の違い
クリニックによります（笑）。でも病棟よりは人間関係いいところが多いんじゃないですかね？ 美容だと40代後半より上の人がそもそも少ないので、いわゆる“お局さん“はいないですけど、20〜30代でも“将来のお局さん”になりそうな人はいますね。
感覚的に、人間関係で悩んでる人が多いのは病院ですね。
そう思います。美容クリニックを辞める人に多いタイプって、仕事ができなくて辞める人が多い気がします。指名がつかない、営業ができない、そもそも営業したくないのに営業する必要がある、とか。
病院はひとりの患者さんに対して関わるスタッフが多い。でも美容クリニックは看護師とお客さんが1対1で接する時間が長くて、一度来院したら次回は2〜3ヶ月後とか。スタッフ同士で関わる時間が短いので、スタッフ間の人間関係が悪化しづらいんですよね。
たまに聞くのは、看護師と受付スタッフ間でのトラブルかな？ Mさんめっちゃ苦笑いしてますけど（笑）。
ちょっと身近だったので（苦笑）。過去に受付スタッフから看護師に「このお客さんにこのメニュー売りたいから、施術中にセル（販売）しといてね」って言われたけど売れなくて揉めてたケースとかありましたね……。
3-4.生活面の違い
—一般病院から美容クリニックに転職して、生活面での変化はありましたか？
夜勤がなくなったおかげで蕁麻疹が出なくなりました！ 残業もないので、定時後に飲みに行ったりデパコス買いに行ったり、プライベートを楽しむ余裕が生まれたと思います。
私も夜勤がなくなって肌荒れが良くなりました。うちも残業なしで20時に営業終了するので、19時59分にみんなタイムカード用意して、20時2分には全員エレベーター前にいるんですよ（笑）。でも20時以降にできることっていうと限られますね、1ヶ月通して見るとゆとりある働き方にはなったんですけど。
うん、飲み会にはたいてい遅れて参加するよね。土日出勤ありだから、土日休みの友達とは予定が合わせづらくなったかな。
あと変わったことは、美容に気を使うようになったのと、サービス理解のために自分も施術を受けるので、むだ毛がなくなりました（笑）。
—仕事の忙しさでいうと、どちらが大変とかありますか？
夜勤がないから体力は余裕だと思ってたんですけど、実際は予約がかなり詰まってて忙しいです。自分が早く施術を終えた残り時間でしか休憩がとれなかったりもします。
時間管理に対して、病院よりもメリハリがつけられてると思いますね。限られた時間内で時間配分を考えてテキパキ動く。病棟だといつ終わるんだろうみたいな終わりの見えなさがあったので。
3-5.給料・昇給・役職の違い
—続いて気になるお給料ですが……病院時代と比べて、増えましたか？
私は上がりました。新卒で入った病院がブラックすぎて、1年目で手取り15万、夜勤入っても23万くらいだったので。
それは低いね。僕はオペ室で夜勤ほぼゼロで、手取り20万円くらい。美容に来て月給は上がったんですけど、年収でいうとそんなに変わらないです。病院はボーナスが高くて、月給が低い。美容は月給高めで、ボーナスが低いので。
美容はボーナスないところもありますね。あと美容クリニックの求人広告はだいたい釣り。「月給42万円〜」って広告押しても、実際出てくる求人はぜんぜん違う額みたいな。
ただ美容はインセンティブ次第で月給100万の人もいますから、本当に人によりますね。
—昇給制度はどうなってますか？
大手クリニックでは年1回昇給ありました。いまの個人クリニックではなくて、先生との交渉次第ですね。
大手のメンズ専門クリニックでは、年に2,000円ずつくらい上がってたかな。
うちの個人クリニックは、年5,000〜10,000円くらいの幅だったかと。
—役職はありますか？
大手は役職ありますけど、個人クリニックでは役職ないですね。
同じく個人ではないです。大手では管理職がありましたね。
—大手の場合、何年くらいで変わっていくんですか？
大手のメンズ専門クリニックだと、平社員、トレーナー、副主任、主任、院の師長、師長、全国統一の総師長の順で上がっていきます。だいたい全員2〜3年目でトレーナーになって、副主任は3〜4年かけてなれるかどうか。トレーナーはテスト制で、副主任より上は上部からの選考があります。
私がいた大手もそんな感じです。平社員、プリセプター、副主任、主任、エリアマネージャーという段階で、各レベルごとに講習やテストを受ける必要がありました。
4.美容看護師を目指す方へ
—では最後におひとりずつ、美容看護師として働きたい方に向けて、一言お願いします！
看護師の働く場所は病棟だけじゃないことを改めて伝えたいです。私自身、病棟が合わなくて美容に転職したら、とても自分に合って良かったので。
美容は自己決定できる場面が多いところが魅力で、楽しいと思います。お客さまの反応がリアルにわかって、自己分析・自己成長にもつなげられる仕事だと思います。自分自身もきれいになれますしね。
病院の限られたコミュニティを出て、社会の多様なコミュニティに触れてみたい人や、自分で考えて動きたい人、好奇心がある人にはおすすめしたいです。病院ではなかなか出会えない人たちに出会えると思います！
—本日はありがとうございました！
