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「感動とサプライズをデザインする」株式会社クラーチ
2001年に設立された株式会社クラーチ(以下、クラーチ)は、東京・千葉・神奈川を中心に介護付き有料老人ホームと住宅型有料老人ホーム、訪問看護ステーションを運営。「感動とサプライズをデザインする」を行動指針に掲げ、常識を覆す革新的なサービスを展開しています。
ホーム内での本格的なカフェの設置や、「食べたいモノを好きなだけ」をコンセプトにした食事プログラム「MOG*」など特徴的な取り組みをおこなっています。


また、各ホームのデザインは「集いたくなる空間」を考え抜き、意匠的な階段や茶室、アトリエを設置するなど調度品一つひとつにまで妥協なきこだわりがあります。


今回は、介護付き有料老人ホーム「クラーチ・ファミリア小竹向原」で業務支援をおこなう山内さんに、転職理由や職場環境、独自のサービス展開について聞きました。
話を聞いた人
山内 和行さん(本社ホーム支援スタッフ)
福祉業界歴12年。前職ではホーム長や副ホーム長、サービス提供責任者を経験し、2022年7月に株式会社クラーチに入社。本社の運営部に所属し、各ホームに勤務しながら業務改善や現場での課題解決、研修業務をおこなう。
「もう一度この業界の良さを確かめたい」

──山内さんはこれまで管理職も経験されてきましたが、クラーチに転職した理由は何でしょうか。
山内さん:管理職をしていたとき、もっと現場に近いところで課題解決や人材育成に携わりたいなと思っていたのが理由です。以前の職場では、売り上げに重きが置かれていてサービス面で疑問を感じていました。サービスクオリティーの向上と人材育成ができるところを探していて、クラーチに出会いました。
──クラーチを選んだ決め手はありますか?
会社の行動指針や業務内容が自分の理想と合っているなと感じたんです。面接では、「このまま現場とご入居者をおざなりにした環境にいたら、介護のことを嫌いになってしまいそう。そうなる前に、もう一度この業界の良さを確かめたい」と正直に想いをぶつけました。
こんなにすばらしい介護の仕事を嫌いになるくらいなら、一度離れてもいいとさえ思っていましたので。
──介護の仕事が好きだからこそ、再び現場に近い立場で携わりたかったのですね。現在の業務内容を教えてください。
現在従事している本社ホーム支援スタッフはさまざまなホームで現場に入り、課題を見つけ業務改善をおこないます。入社前にやりたいと思っていたことに携わりつつ、ご入居者ともじっくり接することができています。今は、のびのびと安心して仕事ができているなと実感しています。
1時間ごとに出勤! 柔軟な勤務スタイル
──クラーチ・ファミリア小竹向原は24時間交代制なんですよね。
はい、24時間交代制でシフトを組んでいます。朝7時からの早番、10時からのD勤、17時からの夜勤、22時からの準夜勤があります。このほかにも、8時、11時、12時出勤など、ご入居者の生活に合わせて1時間差でどんどん人が出勤してくるイメージですね。
私は通勤に1時間30分ほどかかるところに住んでいるので、10時から19時までのD勤にしか入れないのですが、支援スタッフとしてシフトにも入っています。

──1時間差出勤できるのは柔軟ですね。それぞれの時間帯に介護職は何人いますか?
D勤の時間帯が最も多く8人です。早番は2人、夜勤も2人以上出勤していて9時出勤のうちの1人がその日のリーダーを務めます。
業務中は全員が別々の場所にいますが、インカムで常に連携がとれる状態です。多職種からの「急にご家族がいらっしゃる」「外出予定が入ったので暖かい格好で準備してください」などの対応依頼や、出退勤の報告などに活用しています。また、日々の振り返りでも「今日はインカムをよく使えていたね」などのフィードバックをおこないます。
チームプレーなので連携をとって、誰か一人に負担がかからないよう配慮しています。
マスタートレーナー制度で中途入社も安心
──山内さんがクラーチで実現したかったことの一つに「人材育成」があります。どのような取り組みをされていますか?
クラーチ独自の取り組みに「マスタートレーナー制度」があります。OJTトレーナーをまとめる役割で、介護職の中から任命しています。マスタートレーナーは、本社で年に4回食事や排泄などさまざまなテーマの研修を受けてホームで職員に指導しています。

──マスタートレーナーとOJTトレーナーがいるメリットは何でしょうか?
OJTトレーナーに任命されないと指導できないため、人によって教える内容にばらつきが出ないことがメリットです。やり方に違いが出ると、教えられる側が混乱してしまいます。
各ホームでは何を教えたのかなどを記録する「OJT DIARY」を活用しています。これがあることでトレーナー同士の引き継ぎがスムーズになり、教えられる側もその日の振り返りができます。
──中途入社の場合、独り立ちするまでにどのようなステップがありますか?
オンラインで3日間の入社時研修があり、会社の理念やホスピタリティーについて学びます。会社の人事制度やコロナの感染対策などについてもここでしっかりと教えてもらいますね。
独り立ち後もフォローアップ研修があり、虐待や身体拘束についてあらためて理解したり、事故防止を話し合ったりする機会があります。
キッチンカーにVR旅行。常識を覆すサービス展開
──「一芸資格の取得」を奨励しているそうですね。
レクってマンネリ化してしまうので、身につけたい芸や受けたい研修があれば会社が奨励金を出して応援しています。あるホームでは、チェアヨガ(椅子に座ったままできるヨガ)の講座を受講してレクリエーションに取り入れている職員もいますよ。
小竹向原の介護職員の中には、絶対音感がある人がいてピアノの演奏会や合唱を企画してくれます。ほかにも、手品ができる職員がいたり、一芸かわかりませんが女装して盛り上げてくれる職員もいます。
若い人が自分たちのために一生懸命になっている姿に、ご入居者はとても喜んでくれますし、信頼関係の構築にもつながっているのでレクやイベントは大事だなと思っています。
──双方にとって良い取り組みですね。会社の行動指針である「感動とサプライズをデザインする」が反映されていると感じることはありますか?
そうですね、クラーチのイベントは想像を超えるクオリティーなので、感動もサプライズも提供できているのではないでしょうか。最近ではキッチンカーを自社で作りました。
──なぜ自社でキッチンカーを?
節分やひな祭りなどのイベント時に、普段とは違うメニューを取り入れているホームは多いと思います。でも、ただ食堂で作っていつもどおりに提供してもご入居者にとって変化が感じられないですよね。なので、キッチンカーに来てもらって自分で選ぶ楽しさを提供しようと企画されました。
ご入居者の中には嚥下困難な方や咀嚼力の弱い方もいらっしゃいます。外注でキッチンカーに来てもらっても、介護が必要な方への対応は難しいです。自分たちの会社で介護食に対応したメニューの考案や提供方法も考えて提供も社員でおこなえば、皆さまに楽しんでいただけます。
また、小竹向原では誕生日に希望のメニューを用意していて、先日はお寿司を提供しました。ほかのホームではVRゴーグルを使った世界旅行や、ペダル付き車いす「COGY*」をご入居者に使っていただいたこともあります。歩けなくなってしまったご入居者だけでなく、ご家族まで表情がみるみる明るくなって「魔法のよう!」と喜ばれていたそうです。


職場アンケートからわかる、クラーチ・ファミリア小竹向原

──ここからは、アンケートを元に職場環境について聞いていきます。「若手が多い:「当てはまる」と回答しています。
小竹向原には新卒1年目から4年目までの職員が在籍しており、とくに若い人が多いです。いま管理職候補として私が指導している人も新卒4年目と、若手が活躍していますね。
──若手が多いので活気があるほうかと思いきや、「落ち着いている:当てはまる」と回答しています。
最近の若い子は落ち着いてしっかりしていますからね。コミュニケーションは積極的にとっていますし、イベントごとへの熱量は大きいですよ。盛り上げ役に徹してくれる職員もいて、明るい職場です。
──「伝統を重視:当てはまる」こちらも、先ほどのイベントや取り組みからは意外に感じました。
若い人が多いので、どうしてもまだベテラン職員の意見が絶対だと思ってしまう節があるようです。これからさらに経験を積んでいけば、若い職員も「現場を一番知っているのは自分たちだ」と自信につながるのではないでしょうか。
一方で、積極的に新しい取り組みをおこなっています。例えば、食とフィットネスを融合させた「タベットネス」というプログラムを現在考案中です。トップダウンかボトムアップかの質問にも通じますが、イベントやレクの内容、業務改善に関しては現場で多職種が話し合って決められます。良い取り組みはほかのホームへ横展開し、本社からこうしなさいと指示が来ることは滅多にありません。
──勤務スタイルでは「柔軟:当てはまる」と回答。時差出勤などまさにフレキシブルですね。
1時間ごとに出勤してくるシフト体系もそうですし、土日のみ出勤する大学生アルバイトや入浴介助のみをおこなう短時間勤務の人がいてそれぞれの事情に合う働き方ができるかと思います。
──今後、どのような人と一緒に働きたいですか?
コミュニケーションが好きな人に来てほしいです! 今後は介護に携わる人を増やしたいと思っているので、介護未経験者でも興味があればぜひ来てほしいです。そして、介護の喜びを一緒に味わいたいですね。

──ありがとうございます。今後の目標があれば教えてください。
研修や人材育成、業務改善など今取り組んでいて良かったことはしっかり横展開して、サービスの質をさらに向上させたいです。課題がないホームはないので、全拠点に行ってみたいですね。
──では最後に、求職者の方にメッセージをお願いします!
人事部からのメッセージ
株式会社クラーチは東京に4ホーム・神奈川に4ホーム・千葉に3ホームの合計11ホームを運営しています。
ホームというのは家、住まいですのであたりまえのことですが「住んでいただいている方が主役である」という意識で日々勤めなければならないとクラーチは考えています。お住まいの方々のためにホームが存在し、その方々を支え、寄り添うために働かせていただく。そんな想いのある方をクラーチは大切にします。サービス業は人ですので、相手も自分も大切にしている方にはぜひご応募いただきたいと思います。
数字で見るクラーチ
