保育士から「園長」は目指せる?
園長職は私立園の場合、その園の創設者であることが多く、制度上は保育士資格が無くても務めることができます。しかし最近では、創設者は理事長を務め、経験豊富な保育士が園長を任されるケースもあります。ほとんどの保育園は、保育士→主任保育士→副園長→園長といったピラミッド型の組織。保育士からスタートする場合はそれぞれで経験を積んで園長を目指す形になります。保育士としての経験を活かしつつ、リーダーシップや保育士以外の職種への理解を深めて、キャリアアップを目指してみませんか?
保育園の園長になるにはどうしたらいい?
保育園の園長になるには、認可園での保育経験と園長としてどんな園にしたいのかというプラン、そして熱意が必要です。園長職は「園長会」など外部との交流が増えます。また行政機関との関わりも多くなります。多方面とコミュニケーションをとりながら、日々の保育園業務も対応しなければなりません。これには保育士として積み上げた経験が活きてくるのです。一般的に園長職の求人は、表立って募集されることは珍しいもの。長年勤めている職場で段階式にキャリアアップしながら目指すのがスムーズでしょう。
しかし、もし自分の方針が勤務している保育園と違うのであれば、転職するのも手です。そんな時は、園長の求人も扱うジョブメドレーを活用してみてください。キーワードや特徴から求人を絞って探すことができます。また、園長の募集であっても「管理職」や「管理者候補」というタイトルで求人が掲載されている場合もあるので、こういったキーワードで検索するのもおすすめします。
給与形態や勤務形態の変化は?
昨今、保育士資格を持っていても就業率が低い原因として、給与水準の低さが取り上げられています。園長になると保育士として保育業務に当たっていた頃よりも給料はアップします。給与額が原因で現場から離れてしまった方も復職や転職を機に管理職や園長職を目指してみるというのもよいでしょう。給与例としては、園長経験がない保育士や主任がチャレンジする場合、月給約25万円~が基本となります。園長経験があれば、月給約30万円~が基本となります。
勤務時間は9:00~18:00が一般的です。業務としては、事務作業や外部とのやり取りが多くなります。保育業務時代のようなシフト制ではないため、残業が発生することもあります。休日は行事がなければ日曜休みという形態がほとんどです。
なによりも「やりがい」が生まれる!
昔の「保育園」といえば、「共働きなどで昼間保育ができない家庭が子供を預ける場所」というイメージでした。ですが、昨今は保育園も差別化が進み、幼稚園と変わらないカリキュラムを組んでいる園や、幼稚園と保育園が一体化した「こども園」も普及してきました。経験豊富な保育士が「自分の保育の理想を叶えられる園づくり」を目指し園長になる。充実した保育を行う園が増えれば、保育士という職業の魅力がさらに増し、保育士を目指す若者が増えることにも繋がります。ひいては今の社会に求められている理想の保育の場となるのではないでしょうか。