三福祉士、それぞれ資格を持つ人はどのくらい?
社会福祉における代表資格である「介護福祉士」「社会福祉士」「精神保健福祉士」の三福祉士。これらの資格を持つ人はどのくらいいるのでしょうか。三福祉士の登録者数を統計の結果からご紹介します。まず、身体的な介護や介護に関するアドバイスなどを行う「介護福祉士」の資格保有者数は、平成28年2月現在で139万9,944名です。次に、福祉に関する相談・助言・指導・福祉サービスを提供する「社会福祉士」は、19万109人。そして、精神的な障害のある人の社会復帰や日常生活への適応をサポートする精神保健福祉士は、6万9,420名となっています(公益財団法人社会福祉復興・試験センターHPより)。
実際の従事者数は?三福祉士の従事率とその特徴
資格を保有しながらも、結婚・出産・育児、または他の職業への就業などの理由から、実際に三福祉士として従事していない人もいます。では、三福祉士における従事者数はどのくらいなのでしょうか。平成24年度に行われた厚生労働省の調査によると、介護福祉士として従事しているのは資格保有者の58.4パーセントです。また、同じく平成24年度に行われた公益財団法人社会福祉復興・試験センターの調査では、社会福祉士は78.5パーセント、精神保健福祉士は86.7パーセントの人が介護福祉や医療分野で従事しているという結果が出ています。
約8割の就業率である社会福祉士、精神保健福祉士に比べると、介護福祉士は資格保有者が多いものの、そのうち約40パーセントが介護福祉士として従事していない「潜在状態」となっていることが分かります。
関連するほかの資格をあわせ持つことも
介護福祉の分野において、持っている資格が一つだけではなく、関連する他の資格も持つ人が多くいます。では、三福祉士は他にどのような資格を持っているのでしょうか。公益財団法人社会福祉復興・試験センターの調査では、介護福祉士が持つ他の資格はホームヘルパーと介護支援専門員が多く、次いで社会福祉主事となっています。また、社会福祉士は社会福祉主事と介護支援専門員、そして同じ三福祉士である介護福祉士もいます。精神保健福祉士は、社会福祉士が最も多く、次に介護支援専門員、ホームヘルパーと続いています。介護や福祉の分野では多岐にわたるサポートが必要な状況が多く、幅広い知識と技術が必要だと感じることもあります。そのような経験から、関連する分野も学び、資格も取得されている方が多いのだと考えられます。
介護福祉関連の従事者の中には他の関連資格も持っていることが多く、スキルアップのための意識が高いことがわかります。転職の際にはどの資格の職業に従事するのか絞る必要はありますが、あわせ持つ知識と技術をじゅうぶん活かせる職場を見つけられたら理想的ですよね。