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【介護職辞めたい】人間関係の悩み、不本意な異動、挑戦のための転職……新人〜12年目まで、先輩たちの体験談

社会に出て働く以上、仕事で思い悩む時期はきっと誰にでもあるもの。そんなときは独りで抱え込まず、近い道を通ってきた先輩たちの経験を参考にしてみませんか? 今の仕事や今後のキャリアで悩める介護職の方に向けて、先輩介護職員の体験談を紹介します。

【介護職辞めたい】人間関係の悩み、不本意な異動、挑戦のための転職……新人〜12年目まで、先輩たちの体験談

1.介護職の離職状況と辞めた理由

介護職の離職状況
参考:介護労働安定センター|令和元年度 介護労働実態調査結果について

人材の出入りが激しいと言われる介護業界ですが、近年は人材不足解消のため労働条件や職場環境の見直しが進められており、待遇や働きやすさが改善されている最中だと言えます。そのため過去5年間の介護職員の離職率は減少傾向にあり、2019年度においては産業全体の離職率15.6%を下回る15.4%という結果になりました。

徐々に改善は見られるものの、現場レベルではさまざまな働きづらさが残っていることも実情でしょう。介護の仕事を辞めた理由を見ると、男女ともに「職場の人間関係に問題があった」「事業者側の理念や運営のあり方に不満があった」が上位に位置します。男女別に見ると、男性は「自分の将来に見込みが立たなかった」が最も多く、女性は「結婚・妊娠・出産・育児のため」が最も多い結果となりました。

こういった介護現場で生じるさまざまな悩みに対して、どう向き合っていけばいいのか。 今回は実際に介護職員として働いてきた3名の方に、仕事で壁にぶつかったとき、どのような選択をしてきたのか。そしてそれが今にどう繋がっているのか、体験談を聞きました。

2.介護職6年目Aさん(28歳女性)の場合

1人目は、介護職歴6年目・28歳のAさんです。大学時代に家族の介護と看取りを経験したことから介護の道に進み、有料老人ホームに新卒入社しました。人間関係にも恵まれた職場で順調に働き続け、現在はユニットリーダーを任されています。

3年目|認知症入居者に対する苛立ちと向き合い方

介護職6年目Aさん(28歳女性)の取材中カット
取材はオンラインでおこないました

──新卒から6年間もずっと同じ職場で働き続けるということは、きっといい職場なんですね。

Aさん:私はほかの施設での経験がないので比較できないんですけど、転職してきた同僚たちの話を聞くと、ホワイトな会社なんだなぁと思えます。

夜勤明けは必ず休みになるようにシフトを調整してくれるし、有給をうまく使えば年に1週間くらいの長期休暇も取ることができます。職場の人間関係もそれほど問題なくて、いわゆるお局さん的な人もいません。

──かなりいい職場環境なのでは!? そうなると、これまで仕事を辞めたいと考えたこともないですか?

本気で辞めようとまで考えたことはないんですけど、入居者さんとの関係性で「嫌だな」「つらいな」と思って悩んだ時期はあります。3年目くらいのことですね。

──3年目だと仕事にも慣れてきた頃ですかね。

まさにそれです。1〜2年目までは必死にやってたんですけど、仕事に慣れてくるとちょっと気持ちに余裕が生まれるというか、悪く言えば緩むというか……。ちょうど認知症の入居者さんの人数が増えた時期とも重なって、認知症の方に対してイライラするようになってしまいました

何度もナースコールで呼ばれて同じ話を繰り返し聞かされたり、深夜に起きて活動したがる方がいらっしゃったりとか……時間があったらゆっくり対応もできるんですけど、深夜で人手が少ないときにされると「なんでそんなことするの!」って気持ちが湧いてきちゃって。そのうち日中までイライラするようになってきて、これはマズイって……。

介護職6年目Aさん(28歳女性)の取材中カット

──気持ちに余裕がないと、なかなか穏やかで居続けるのは難しいですよね……。それからどうしたんですか?

上司に相談したら、「イライラが態度に出てる」って言われました(苦笑)。「入居者に対してそういう感情を抱いてしまうことは、介護をしていれば多くの人が通る道だから仕方ない。だけど自分たちはプロなんだから、プロの仕事をしなくちゃいけない」とも言われて。

確かにそうだよね、と思いました。それでちょうど入職から3年が経って介護福祉士の受験資格を得られたので、資格勉強を通して介護や病気について改めて学ぶことにしたんです。

──知識をつけることで、入居者のことを理解しようとしたんですね。

介護福祉士はもともと受けるつもりだったんですけどね。でも結果的にはいいタイミングになったと思います。

以前はこちらが感情的に接すると、認知症の方も怒ったり不安な気持ちになったりして、悪循環にしかならなかったんです。でも勉強して相手のことを理解したいという気持ちで接すると、お互いに穏やかな状態でいられることが多くなりました

6年目|組織体制の変化により変わる働き方とこれから

──“介護のプロ”として一つの山を越えられたんですね。その後は順調ですか?

はい、それ以降はわりと落ち着いて働けてます! ……なんですけど、実は今年に入り親会社が変わったんです。それで組織変更があったのか、以前とは環境が変わってしまって。

最近になって現場レベルでも職員数が減るなどの変化があり、ほかの介護事業所と同じくらい忙しくなってきたので、今後がちょっと心配ではあります……。

──せっかくホワイトな職場だったのに、それは気になりますね……! そんな状況ですが、Aさんが今後やりたいことや目標などはありますか?

「バリバリ働いて上の役職を目指すぞ!」みたいな思いはあんまり持ってなくて。でも介護の仕事は性に合っていると思うので、これからも続けていきたいです。

実は学生時代から吹奏楽をやっていて、会社で導入している音楽ケアの資格を取ったんです。なので自分の特技を活かした活動がもっとできたらいいなと思ってます。

あとそれから、つい最近なんですけど「認知症ケア専門士」の資格を取るための勉強も始めたところなんですよ。

──上を目指すよりも、現場や実践を重視するような目標なんですね。応援しています!

3.介護職歴7年Nさん(28歳女性)の場合

続いて話を聞いたのは、介護職歴7年・28歳のNさんです。4年制大学で地方行政や街づくりについて学んでいたNさんは新卒から障害福祉分野で働き始めます。「今となっては笑い話」とブラックな職場環境や複雑な人間関係について語ってくれたNさんですが、どのような心構えで福祉の仕事と向き合ってきたのでしょうか。

1年目|正解不正解がわからない新人時代のブラック労働

介護職歴7年Nさん(28歳女性)の取材中カット
取材はオンラインでおこないました

──Nさんは新卒で入った会社を3ヶ月で退職されてしまったんですね。

Nさん:ほんとにブラックな職場でした。そこには学生時代から内定者アルバイトとして同期3人で働いていたんですけど、いざ入職してみると私しか新卒が残ってなくて。さらに同じ部署で働く予定だった先輩3人も直前に辞めていてその部署には私1人だけ。

とくにしんどく感じたのは、上司が他者を支配することでしか人と関われないタイプの人間だったこと。新卒で正解不正解もわからないからその人の小間使いのように働いて、メールは24時間来るし常にマウントを取って人を詰めてくるような人でした。

ある日プチッと糸が切れた感じで身体に異常が出て「あ、これはやばい」と思って退職することになりました。

──そ、壮絶ですね……!

そんな状況でした。それで知り合いに相談したら「うちにおいで」って言ってもらえて。翌月からその人が働いている社会福祉法人で働くことになったんです。

4年目|若手の管理者候補への嫌がらせ

2社目の社会福祉法人では、ガイドヘルパーとしての移動支援を半年間、その後知的障害者向けの施設入所支援の職員として3年間働きます。職場環境に問題はなかったものの、4年目を迎えて家族都合により退職することが決まります。

──2社目は順調だったのに、退職することになってしまったんですね。

そうなんです。結構楽しくて、夫の都合で引っ越さなければそこで一生働いてたかもしれないってくらい良い職場でした。

障害福祉サービスに関わるうえでの基礎を学べましたし、周りに信頼できる先輩たちが多かったんです。この人たちみたいな働き方ができたらいいな、と思えるロールモデルになる人がたくさんいました。その人たちのおかげでキャリアの選択肢も広がって、私自身もこの職場にいる間に介護福祉士の資格を取得したんですよね。

──それはいい出会いでしたね。そして次はどんな職場へ?

まだ経験がなかった障がい者向けのグループホームで働いてみたいなと思って、ネットで探して応募した社会福祉法人です。介護福祉士として働くなかで目指すべきはサビ管(サービス管理責任者)かなと思っていたところ、ちょうどサビ管候補者の募集だったので。

それでその職場ではいろいろあって……ハンコやノートを捨てられることもありました。

介護職歴7年Nさん(28歳女性)の取材中カット

──え?!

なんというか、入り方がまずかったんですよね。私は資格を持ってる経験者ということで管理者候補として入職したんですけど、一番年齢の低い私が突然「この子が次の管理者候補です」って入ってきたら、快く思わない人も中にはいたみたいでした。

──なるほど……。大丈夫だったんですか?

落ち込んだり苛立ったりしてもいいことはないので、できるだけ心を落ち着けるしかなかったです。でも何もしないわけにもいかないので、事業所内のコミュニケーション不足などの問題点を洗い出して施設長に相談したり、私のほかにも嫌がらせを受けていた職員がいたので、その職員の問題行動の数々を書面にして提出したりしました。書類は受け取ってもらえましたけど、結局その人は退職には至らず、本人も反省の色は見られませんでしたね……。

ほかの業界と比べると、福祉業界は最初の仕事として希望して入る人が少ないのかもしれないなと思っています。いろいろな仕事を経験したけど全部うまくいかなくて、最終的に行き着いた先が福祉の世界だった、という人は結構多いんですよ。

だから本当にこの業界は十人十色というか。もちろん、前職みたいに良い人たちもたくさんいるんですけどね。

職場の人間関係がうまくいくコツ

──そんな環境下で、Nさんがコミュニケーションするのに意識していることは?

合わない人に関しては、必要以上に関わらないこと。そういう人たちは言ってもなかなか変わらないので、自分が変わったほうが楽です。なんなら自分のほうから先に異動希望出してもいいくらい。

そういう問題のある相手じゃなくて普通の同僚に対しては、一定の信頼関係を築けるように「自己開示をすること」「礼儀正しくいること」を意識してますね。

──具体的には?

「自己開示」については、一緒に働く相手のパーソナリティが多少わかっていたほうが接しやすいと思うので、自分のことを進んで相手に話すようにしてます。ただ、あまり他人に詮索されたくない人もいるので、自分から相手のパーソナルな情報を聞き出すことはしません。あくまで自分が良ければ話すだけ。

「礼儀正しく」は当たり前なことですけど、それを当たり前にやることが大事で。正しい敬語を使って挨拶やお礼をちゃんと伝える。

介護職歴7年Nさん(28歳女性)の取材中カット
パーソナルな話題が難しければ、“介護あるある”なネタで共通の話題作りをするのがおすすめとのこと

──Nさんは姉御肌な印象を受けるんですが、周囲からよく相談されません?

あんまり得意じゃないのでなるべく相談役は避けてますが、以前後輩から「どうしてNさんはいつも怒らないでいられるんですか」って言われたことはあります。でも実際は怒ってないんじゃなくて、表に出してないだけで。

人間って目の前にいる人の感情に左右されるものなので、とくに利用者さんと接するうえでは平静を保つことが大事なんです。

私、後輩から相談を受けるときも「そっかー大変だねー」くらいであんまり親身になりすぎないようにしてます。相手の感情的な話をひと通り聞いたうえで「じゃあ利用者さん視点で考えようか」ってフラットに均したり「大変だったらこの日は担当代わるから、今度代理で入ってね」とか提案したり。あくまで中立な関係でいることを大事にしてます。

福祉業界って優しい人が多いから、一緒に共感して怒ったり悲しんだりしてくれる人もいるけど、そういうのは得意な人がやってくれればいいと思っていて。私は人のことまで深入りして抱え込めないから、このくらいでいいと思ってます。気をつけないとそういうコミュニケーションって悪口に発展しますしね。

──相手との距離感を意識的にコントロールすることも大切なんですね。ありがとうございました!

4.介護職12年目Hさん(34歳男性)の場合

最後に話を聞いたのは、介護職歴12年目・34歳のHさんです。4年制の福祉専門学校を卒業後、障害者入所施設に入職。その後は組織内異動と転職を経験し、現在はケアマネジャーとして活躍しています。順調に介護職のキャリアを歩んでいるように思えるHさんですが、新人時代のある経験がきっかけとなり、今でも自分のメンタルコントロールが不可欠だと話してくれました。

1〜2年目|人員不足から若手リーダーに抜擢

介護職12年目Hさん(34歳男性)の取材中カット
取材はオンラインでおこないました

──ずばり、初めて「仕事を辞めたい」と考えたのはいつ頃ですか? 

Hさん:入職1年目の年度末に退職を申し出たのが最初ですね。親しくしていた職場の先輩たちが引き抜きにあったとかで一気に退職してしまって、1月から穴埋め的にリーダーを任されたんです。

急だったので人員補充も追いつかず、かなり忙しくなりました。夜勤明けでそのまま日勤に入ったり、公休でも休みを取れなかったり。家に帰ったらとりあえず寝て、また出勤して……っていう生活でしたね。

2〜3ヶ月は頑張ったんですけど次第に体力的にもキツくなって、退職希望を出しました。

──激務なうえに1年目でリーダー職まで……それはキツそうです。

でも結局上司に引き止められて、続けることになったんです。中堅がごっそり辞めてしまったんですけど、主任や課長は残っていたので、サポートしてもらいながらなんとかという感じで。

あとは同期4人の存在にもかなり救われましたね。みんな同じくらい忙しかったんですけど、お互いの仕事を助け合ったり、余裕があれば飲みに行ったりして支え合ってました。

そんな状況がしばらく続き、人員補充がされてやっと落ち着けるようになってきて。

──それは良かった。

介護職12年目Hさん(34歳男性)の取材中カット

……なんですけど、次の1年間は人間関係に悩まされてしまって(苦笑)。

2年目になりリーダー業務の内容や流れがわかってくるようになると、非常勤のスタッフさんからいろいろな要望が上がってくるようになったんです。それを上司に伝えるんですが上は了承してくれず、板挟み状態で。

いわば中間管理職のような立場だったんですが、当時の自分には上と現場の間をうまく取り持つ力がありませんでした。周りにも迷惑をかけて申し訳ないし、だんだん鬱っぽくなってしまって。

それで2年目が終わる頃、また上司に辞めたいと伝えました

──2年連続での退職願いになってしまったんですね……。

そうなんです。で、結局また引き止められて(笑)、リーダー職から降ろしてもらうことで落ち着きました

役職から解放されたことで徐々に体調は回復していったんですが、このときの影響で今でも時々メンタルの浮き沈みは起きるんですよね。

──それほどつらかったのに、実際に退職まで至らなかったのはどうしてですか?

正直、ほかの仕事をやったことがないから、別の職場でやっていける自信がなかったっていうのもあります。交友関係もあまり広くなかったですし、仲の良い同期もまだ残っていたので。

あとは転職するにしても、求人を調べたり面接を受けたりするだけのエネルギーもなかったんですよね。リーダー職じゃなくなるし、もう少しここで頑張ろうと思いました。

5〜9年目|介護業務から相談業務へ。ステップアップを求めた異動

その後も同期や同僚に支えられながら働き続けたHさんは勤続5年目を迎え、社会福祉士として地域包括支援センターに異動することになります。

──地域包括支援センターへの異動は、辞令を受けてですか?

いえ、実は3年目からずっと異動希望を出していてやっと通ったんです。周りの先輩たちを見ていると介護業務から相談業務に移っていく人が結構多いんですよね。

入所施設の中だけだとどうしても環境が閉ざされがちというか……自分の視野を広げるためにも、相談業務に挑戦してみたいと思いました。

──念願叶っての異動だったんですね。職場も業務内容も変わり、またいろいろと変化があったのでは?

そうですね。相談業務は想像よりもずっと難しかったんですよ。本当にさまざまな事情を抱えた方たちがいらっしゃるので、相談を受ける側もたくさんの引き出しが必要だし、エネルギーもかなり使います。

経験豊富な先輩たちが難しいケースでも卒なく対応していく一方で、自分はうまく対応できずに「向いてないんじゃ……」とよく落ち込んでました

──順調なスタートではなかったんですね……それからどうしたんですか?

地域包括支援センターは地域福祉のハブ的な存在なので、そこで働いていると自然と人間関係が広がっていったんです。地域の医療関係者や福祉関係者はもちろん、一般企業の方たちまで。あとはとにかく知識不足だったので、多職種が集まる勉強会にも参加したりしました。

そうやって関わる人たちが増えていくと「社会にはいろいろな役割があって、自分の仕事はその中のほんの一部だな」ということに気づいて、視野が広がったというか。むやみに悩むよりも今自分にできることをやるのが最善だと思えるようになりました。

介護職12年目Hさん(34歳男性)の取材中カット
“地域のため”という想いを持って働く人たちとの出会いは、Hさんの仕事観に大きな影響を与えた

10年目|初めての転職

地域包括支援センターへの異動をきっかけに、仕事への向き合い方と人との関わり方が変化していったというHさん。相談業務歴5年目を迎えたタイミングで、次なるステップとして転職を考えます。

──初めての転職とのことですが、転職理由は何だったんですか?

もっと医療的な知識と経験をつけたいと思ったのが主な理由です。包括(地域包括支援センター)で働いていると、年に数回ターミナルケアに関わることがあるんですが、うまく対応できなくて。自分の身近でそういった経験がないので、ご家族を亡くした方や死を間近にした方への言葉掛けをどうしたらいいのか戸惑ってしまったんですよね。

ターミナルケアに深く関わるとしたら病院かなと思って、医療ソーシャルワーカーの求人を探しました。でも募集条件が「大卒者以上」「病院での相談業務の実務経験◯年以上」などで、自分が応募できるものがほとんどなかったんです。

──応募要件で足切りされてしまったんですね。

それでどうしようかなーと思っていた頃、知り合いの訪問看護ステーションの管理者から「今度ケアマネジャーの事業所(居宅介護支援事業所)を立ち上げるから一緒にやらないか」って声をかけてもらえて。いずれケアマネもできればと思って、その2年ほど前に資格を取っていたんです。

包括の上司にも相談してみたら「まだ若いんだし、挑戦するなら早いほうがいいよ」と後押ししてもらえたので、ケアマネとして転職することに決めました

──おお! 以前は「転職してやっていける自信がなかった」のに、今回は自ら進んでの転職で、しかも知り合いのツテで決まったんですね……!

そうなんです、その人も多職種の会で知り合った人でした!

──いいですね。それで希望されていたターミナルケアには携われたんでしょうか?

はい、包括に居た頃よりも経験としては積めるようになったんですけど……“答えはない”っていう答えがわかったというか。

転職前は“ターミナルケアにおける正解”のようなものが見つかればいいと思っていたんです。でも抱えている問題や家庭環境は人それぞれ違うので、一つひとつのケースに向き合っていくしかないことに気が付きました。たぶんターミナルケアは、答えのない問題に悩み続けることが大切なんです。

──経験したからこそわかった気付きですね。では今の仕事は、順調と言えるんでしょうか?

そうですね。答えがない問題を扱う分、ケアマネとして関わる人たちからたくさん話を聞くようにしていて──例えばヘルパーさんや施設の職員さんたちが日々どんなことを意識して利用者さんと接しているのかとか──そうやって自分以外の人の考えを取り入れながら、利用者さんにとって何が良いケアになるかを考えるのが、今は楽しくて、やりがいになっていますね

──先ほど「今でも気持ちの浮き沈みがある」と言っていましたが、どう乗り越えているんですか?

介護職12年目Hさん(34歳男性)の取材中カット

頭の中に「もう一人の自分」を置いて、自分の感情が今どのあたりにあるのかを客観視することが大事だと思っています。「あ、今沈んできてるから無理しないでおこう」みたいな感じです。

例えば仕事で失敗して落ち込むと、負の連鎖でミスが続くことってあるじゃないですか。だったら大変な仕事は後回しにして、簡単な仕事だけでもやっておこう、みたいに自分で仕事内容を調整するんです。そうして成功を積み重ねていくことで少しずつ調子も戻ってくる。逆に最初から調子がいい日は「溜まってた仕事を一気に片付けよう」みたいにメリハリをつけます。

──自分の感情の傾向を知って、うまく付き合っていけるよう工夫するんですね。

もし介護業務など自分で仕事内容の調整がしづらい場合は、周りの人にサポートを求めてもいいかもしれません。自分も入所施設に居た頃は、周りの同僚に助けてもらっていたので。キツいってわかりやすく顔に出てたかもしれないんですが……(笑)。

あとはやっぱり、自分の場合は職場以外での人との繋がりが増えたことが何より大きいですね。いろいろな人の話を聞いて考えの幅が広がったし、「自分がいつ今の仕事を辞めても助けてくれる人がいる」という安心感を持って働けるようになりました。

──人との繋がりが今のHさんの支えになっているんですね。本日はありがとうございました!

5.選択肢を広げて、自分の仕事を見つめ直す

同僚との関係、利用者との関係、仕事内容の向き不向き、業務量の多さ、キャリアアップ、家庭の事情……。働いているとさまざまな問題にぶつかりますが、こういった悩みの対処方法は人それぞれであり、決まった成功法は残念ながらなさそうです。それでも3名が共通してやっていたのは、自分の性格や置かれた状況をできるだけ客観視することと、周囲の人に相談することでした。

精神的につらくなると視野が狭まってしまいがちですが、そんなときこそ自分が働くうえで大切にしたいことや目指す方向性を整理してみるのはどうでしょうか。選択肢を広げることで、次に進む道が見えてくるかもしれません。

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