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コラム2020/11/13
地域包括支援センターとは? 役割、相談事例、職員の業務内容・勤務状況・給料をまとめました

高齢者に関する困りごとについて相談できる公的窓口「地域包括支援センター」。地域社会において何の役割を持ち、どのような相談に応じてくれるのでしょうか? 職員の働く環境や業務内容についても解説します。

地域包括支援センターとは?
目次
1.地域包括支援センターとは
 1-1.地域包括支援センターの役割・概要
 1-2.地域包括支援センターを利用できる人
 1-3.地域包括ケアシステムにおける地域包括支援センター
2.地域包括支援センターへの相談事例
 2-1.介護保険サービス利用の相談支援
 2-2.生活環境の改善支援
 2-3.地域の民生委員らとの連携支援
 2-4.かかりつけ病院のケアマネジャーとの連携支援
3.地域包括支援センターで働く
 3-1.地域包括支援センターで働く職員
 3-2.地域包括支援センターの業務内容
 3-3.地域包括支援センターの勤務状況
 3-4.地域包括支援センターの平均給料
4.地域包括支援センターの今後の課題

1.地域包括支援センターとは

1-1.地域包括支援センターの役割・概要


地域包括支援センターのイメージ図
地域包括支援センターのイメージ図

 

「地域包括支援センター」は、高齢者とその関係者が介護・医療・保険・福祉などの生活上の困りごとがある際に支援をおこなう相談窓口です。

地域包括支援センターには、保健師、社会福祉士、主任ケアマネジャー(主任介護支援専門員)をはじめとした専門スタッフが常駐しており、それぞれの専門性を活かして相互連携を図りながら、利用者の課題を解決したり適切なサービスに繋いだりする役割を担っています。

介護保険法では、以下のように定義されています。

地域包括支援センターは、第一号介護予防支援事業(居宅要支援被保険者に係るものを除く)及び包括的支援事業、その他厚生労働省令で定める事業を実施し、地域住民の心身の健康の保持及び生活の安定のために必要な援助を行うことにより、 その保健医療の向上及び福祉の増進を包括的に支援することを目的とする施設とする。(介護保険法第115条の46

地域包括支援センターは人口2〜3万人に対して1ヶ所を目安に設置が推奨されています。センターの設置数は年々増加しており、2019年4月末時点の全国の設置数は5,167ヶ所でした(出典:厚生労働省)。これは全国の高等学校と同じくらいの数です。

運営主体は、市町村による直営が約2割。残りの約8割は市町村から委託を受けた法人(社会福祉法人、社会福祉協議会、医療法人など)によって運営されています(2019年4月末時点)。

自治体によっては、地域包括支援センターを「高齢者支援総合センター」「長寿サポートセンター」などの別称で呼ぶケースもあります。

1-2.地域包括支援センターを利用できる人


地域包括支援センターを利用できる人は、65歳以上の高齢者高齢者に関わる人であれば誰でも利用できます。要介護・要支援認定を受けている必要はありません。

具体的な利用シーンとしては「要介護認定を受けたい」「介護予防サービスを利用したい」「ひとり暮らしで不安なことがある」といった高齢者自身のニーズのほか「離れて暮らす親が心配」といった家族の相談にも対応します。

1-3.地域包括ケアシステムにおける地域包括支援センター


地域包括ケアシステムのイメージ図
地域包括ケアシステムのイメージ図

2025年に団塊世代の全員が後期高齢者(75歳以上)になることから、一層の医療・福祉・介護体制の拡充が必要とされます。この対策として厚生労働省は「地域包括ケアシステム」の推進を進めています。

「地域包括ケアシステム」とは、高齢者が住み慣れた地域で自分らしい生活を続けられるように、住まい・医療・介護・予防・生活支援を包括的にサービス提供する体制のことです。

地域包括ケアシステムの「地域」とは、おおむね30分以内に必要なサービスにアクセスできる日常生活圏域のことを指しています。

高齢者が自立した生活を送るための介護予防や、もし介護が必要になってもできる限り自宅で生活が続けられるよう、生活圏内の関係機関や地域住民が一体となって支援します。また高齢者はサポートを受けるだけでなく、地域活動などへの参加を通じ社会的役割を持つことが望ましいとされています。

こうした地域包括ケアシステムを構築するための中核機関として重要な役割を担っているのが、地域包括支援センターなのです。

▼地域包括ケアシステムについて詳しくはこちらもチェック!
地域包括ケアシステムとは? 構成要素や役割、今後の課題など

2.地域包括支援センターへの相談事例

地域包括支援センターでは、具体的にどういった相談が寄せられ、どのような対応がされているのでしょうか? 地域包括支援センターで実際に報告された事例をご紹介します。

2-1.介護保険サービス利用の相談支援


■相談内容

転倒して骨折したことをきっかけに、これまで通り家事をすることが難しくなってしまったAさん。Aさんから地域包括支援センターへ「何か良い方法はないか」と相談の電話を受けます。

■対応内容

地域包括支援センターの職員が「ホームヘルパーによる家事支援」「リハビリを兼ねたデイサービスの利用」を提案し、Aさんは承諾。サービス利用のために介護保険申請をおこないました。

(出典:日野市地域包括支援センターかわきた|相談対応例

2-2.生活環境の改善支援


■相談内容

息子夫婦と同居するために地元を離れて引っ越してきたBさん。近所に友人もいないため、自宅にこもりがちな生活を送るようなりました。心配したBさんの息子から、地域包括支援センターへ相談が入ります。

■対応内容

地域包括支援センターの職員より、地域の老人会や地区センターで催される介護予防教室を紹介。Bさんは民謡活動に参加することで親しい仲間ができ、楽しい生活を送るようになりました。

(出典:日野市地域包括支援センターかわきた|相談対応例

2-3.地域の民生委員らとの連携支援


■相談内容

一人暮らしをしているCさん(64歳女性)の自宅には、数日間分の新聞と配達牛乳が溜まっていました。地域の見守りをしていた民生委員が不審に思って呼び鈴を鳴らしても反応がないため、親戚や警察に連絡し自宅内を確認したところ、倒れているCさんを発見。救急車で搬送されました。Cさんの退院後、民生委員から「地域の見守りだけでは不安」だと地域包括支援センターへ相談が入ります。

■対応内容

地域包括支援センターからCさんの親戚へ連絡し、今後の生活と介護について話し合いの場を設けました。その結果「介護保険制度の利用申請」「緊急通報システム・配食サービスの利用」「民生委員らの見守り支援の継続」「新聞配達員・牛乳配達員への協力依頼」などの支援が決定しました。

(出典:大阪府社会福祉協議会|地域包括支援センターの機能充実と役割 活動事例集

2-4.かかりつけ病院のケアマネジャーとの連携支援


■相談内容

病院のケアマネジャーから地域包括支援センターに「認知症の疑いがある通院患者(Dさん、70代女性)がいる。入浴や適切な食事摂取ができず、生活全般の支援が必要な可能性がある」と相談が入ります。

■対応内容

相談元のケアマネジャーと地域包括支援センターの主任ケアマネジャーがDさん宅を訪問したところ、その生活ぶりから支援が必要だと判断。生活保護申請と介護保険申請をおこない、Dさんは要介護2の認定を受け「ホームヘルパー」「デイサービス」を利用することになりました。

(出典:大阪府社会福祉協議会|地域包括支援センターの機能充実と役割 活動事例集

3.地域包括支援センターで働く

3-1.地域包括支援センターで働く職員


地域包括支援センターでは、保健師、社会福祉士、主任介護支援専門員(主任ケアマネジャー)各1名以上の配置要件があります。

2018年の調査報告書によると、1施設あたりの平均職員数は8.1人でした。職種別の平均職員数は、以下の通りです。

在籍する平均職員数
保健師(準ずる者を含む) 1.7人
社会福祉士(準ずる者を含む) 2.0人
主任介護支援専門員(準ずる者を含む) 1.4人
その他の職種 3.0人
合計 8.1人

(出典:三菱UFJリサーチ&コンサルティング|地域包括支援センターが行う包括的支援事業における効果的な運営に関する調査研究事業報告書(2018年)

なお保健師、社会福祉士、主任ケアマネジャーはそれぞれの専門性に応じて主に担当する業務内容に偏りが見られました。

以下は、職員全体の1週間の業務時間と比較し、対応時間が30分以上長かった業務です。

(職種別)業務時間が全体と比較し30分以上長かった業務
保健師 認知症総合支援事業に関する業務
一般介護予防事業に関する業務
社会福祉士 総合相談支援業務(個別対応)
権利擁護業務(個別対応)
主任ケアマネジャー 包括的・継続的ケアマネジメント支援業務(個別対応)
包括的・継続的ケアマネジメント支援業務(業務マネジメント)

(出典:三菱UFJリサーチ&コンサルティング|地域包括支援センターの業務実態に関する調査研究事業報告書(2019年)

3-2.地域包括支援センターでの業務


地域包括支援センターでは、高齢者支援の中心的存在としてさまざまな業務を担当しています。

下の表は、職員の1週間の業務時間を内容別に出した内訳です。

業務時間割合
指定介護予防支援、介護予防ケアマネジメント 28.0%
総合相談支援業務 22.4%
社会保障充実分、一般介護予防、任意事業 8.2%
包括的・継続的ケアマネジメント支援業務 4.8%
権利擁護業務 4.1%
地域ケア会議に関する業務 3.4%
その他の業務 26.2%

(出典:三菱UFJリサーチ&コンサルティング|地域包括支援センターの業務実態に関する調査研究事業報告書(2019年)

■指定介護予防支援、介護予防ケアマネジメント業務

介護予防を目的とした業務。

<業務内容の例>
・(センターが担当する場合)介護予防ケアマネジメントのアセスメント、ケアプラン作成、サービス担当者会議の開催、モニタリング、評価
・(委託する場合)委託先の居宅介護支援事業所が作成するケアプランの確認、サービス担当者会議への参加、管理、指導
・介護予防のための情報提供や発信、プログラムのマネジメント

■総合相談支援業務

高齢者やその家族、地域住民からの相談を幅広く受け入れ、制度を横断しながら適切なサービスに繋ぐ窓口業務。

<業務内容の例>
・個別相談への初期対応、継続的な支援
・個別事例について検討するためのカンファレンスの実施
・地域診断、実態把握のための訪問活動
・相談支援の体制構築のための専門職や地域住民等との会合
・相談事例の集計、資料作成
・地域の社会資源の整理

■社会保障充実分、一般介護予防、任意事業

医療と介護の連携を推進する事業、認知症の早期診断・早期対応の支援体制構築のための事業、生活支援体制の充実・強化と高齢者の社会参加を一体的に推進する業務など。

<業務内容の例>
・在宅医療・介護連携推進事業に関する業務
・認知症総合支援事業に関する業務
・生活支援体制整備事業に関する業務
・一般介護予防事業に関する業務
・(任意事業)介護給付費等費用適正化事業
・(任意事業)家族介護支援事業
・(任意事業)福祉用具・住宅改修支援事業

■包括的・継続的ケアマネジメント支援業務

地域の社会資源を活用したケアマネジメント体制の構築を支援する業務。

<業務内容の例>
・ケアマネジャーや居宅介護支援事業所に対する個別指導・相談
・ケアマネジャー、関係機関、専門職、地域住民などとのネットワーク構築
・圏域内のケアマネジャーに関するデータの集計、資料作成

■権利擁護業務

高齢者の権利を守るための業務。

<業務内容の例>
・成年後見制度の申し立て支援、普及活動、会議・研修会の開催
・高齢者虐待に関する対応、防止に関する普及活動、会議・研修の開催
・消費者被害に関する個別支援、防止に関する普及活動、会議・研修の開催
・困難事例に対する個別支援
・各取り組みに関する事例データの集計、資料作成

■地域ケア会議に関する業務

地域包括ケアシステムの実現に向けて医療福祉関係者や自治体職員らが集まり協議する「地域ケア会議」に関する業務。

<業務内容の例>
・地域包括支援センターが主催する地域ケア会議の開催、参加者の調整、議題検討、資料作成、記録、報告
・市町村が主催する地域ケア会議への出席

■その他の業務

上記に含まれない書類作成や会議の日程調整、シフト表作成などの事務作業や、地域の事業所・団体が開催する会議への参加などが含まれます。

3-3.地域包括支援センターの勤務状況


地域包括支援センターの開館時間は平日の日中であることが一般的なため、地域包括支援センターの職員は「夜勤なし」「土日休み」の勤務スタイルが多いようです。

しかし最近では、平日の昼間に来所することが難しい利用者のために、土日に開館するセンターも増えてきました。

以下は、曜日別の出勤状況をまとめたデータです。

地域包括支援センターの曜日別の出勤状況(直営・委託別)

(引用:三菱UFJリサーチ&コンサルティング|地域包括支援センターの業務実態に関する調査研究事業報告書(2019年)

特に土曜日の出勤状況については「直営」「委託」によって差が見られ、直営の出勤率9.6%に対し、委託の場合は36.2%でした。

3-4.地域包括支援センターの平均給料


地域包括支援センターの職員の平均給料はどのくらいでしょうか? 2020年10月にジョブメドレーに掲載されていた地域包括支援センターの求人を集計したところ、以下の金額となりました。

地域包括支援センター求人の平均給料
正職員(月給) 25.3万円
契約職員(月給) 22.3万円
パート・バイト(時給) 1,296円


上記の金額には各種手当や交通費、賞与などは含まれていないため、実際の支給総額はこれよりも高い可能性があります。さらに職種によっても差があるため、あくまで参考としてください。

4.地域包括支援センターの今後の課題

設置数、相談件数ともに年々増加している地域包括支援センターですが、高齢者支援の中核的機関として役割を全うできているセンターは決して多くありません。とくに前述したケアプラン作成業務の多さから「ケアプランセンター化している」と懸念する声も聞かれます。中には一定の評価を得ている自治体もありますが、市町村によって取り組みの質に差があるのが現状です。

この理由としては、制度改正によって職員の業務範囲が拡大し業務を圧迫していること、多様な関係者と連携し推進することの難しさ、部署異動を前提とした行政職員によるマネジメントの限界など、さまざまな要因が絡んでいます。

今後はそれぞれの地域の特性や資源を活かしながら、業務内容の精査や生産性の向上、人員体制の強化などをおこない、センターの取り組みの質を底上げすることが求められます。

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