
豊かな経験とやりたい保育のビジョン、それから人の話に耳を傾けることができるのが清水園長の強みであり、人柄。このえ保育園の黎明期より園を支える人物のひとり
—最初に簡単な自己紹介をお願いします。
清水順子先生(以下、清水):「このえ池袋二丁目小規模保育園」で園長をしている清水です。短大卒業後に保育士になって17年目になります。
保育士になったきっかけは、保育の世界にずっと憧れを持っていて、他にもお花屋さんや和裁など、やりたいことがいくつもある中で、「本当にやりたいのは保育の仕事だな」と思いこの道を選びました。
—ご自身のキャリアについて教えてください。
最初は幼稚園で6年。英才幼稚園で1年。認可外保育園で5年。キリスト教系の保育園で2年。株式会社なないろに入社してからは、園長として「このえ石川台小規模保育園」の立ち上げを経験して、いまは「このえ池袋二丁目小規模保育園」で働いています。

“今と未来の笑顔を「創造」する“という保育理念を掲げ、その実現のために働く保育士一人ひとりが生き生きとした職場を作ろうと設立したのがこのえ保育園のはじまり
—保育士になった当初、理想とのギャップはありませんでしたか?
実は幼稚園1年目のときは、子どもが嫌いになりそうでした(笑)。
1年目から3歳児クラス担任になったんですけど、言うことを聞いてくれなかったり、物をひっくり返したり、新人のわたしは「なんて世界に飛び込んでしまったんだ」と思いました。
同時に「子どもってなんだろう?」と深く考えるようになって研究した結果、3年目の頃に「子どもの気持ちがわからなければ保育はできない」という答えにたどり着いたんです。
そこからは休みの日に託児のボランティアに参加したり、個性を持った子どもと交流する中で「やっぱり子どもが好き」「保育の仕事は天職だ」と思えるようになりました。
—豊富な保育経験があるなかで、このえ保育園に転職した理由はなんですか?
前職では主任として働いていたんですけど、園長先生の考え方をうまく職員に伝えられず、もどかしい思いをしました。
そんなとき同僚の先生に「そんなに苦しかったら自分が園長になっちゃいなよ」と言われたので、「じゃあ園長になってくる」と言って(笑)、地元栃木を離れて、東京で就職活動をはじめました。
—思い切りましたね。園長職に対する不安はありませんでしたか?
いろいろな園長先生を見ている中で、「わたしだったらこの問題はこう解決するのにな」「保育士にこういう声かけをするのにな」と感じることが多かったんです。
なので「自分の思うとおりにやってみよう!」という気持ちのほうが強くて、園長職に対する不安はありませんでしたね。
「このえ保育園」への転職を決めた理由は、面接の印象がいちばん良くて、採用の担当が「清水さんはどんな園長先生になりたいの?」と自分の気持ちを引き出してくれたことが大きいです。
わたしはこれまでの園を経験する中で、子どもの心を育てる情操教育に強い関心を持っていました。
野菜を育てたり、自然にふれたりすることで、都会の子どもに命の大切さを教えていきたいという想いがあったんですけど、「ここだったら自分のやりたい保育ができそうだな」と思いました。

意見が言いやすく、風通しがよいのが特徴の一つ。未経験やブランク、他県や他業種からのチャレンジなど個性豊かなスタッフ一人ひとりの目指す保育の実現に向けてサポート
—園長先生の仕事内容を教えてください。
保育指導と事務がメインにはなりますが、このえ保育園は担任、子どもたちを直接保育する保育士が主役だと考えているので、担任の保育士たちがやりたい保育を実現できるようにサポートしたり、園全体がスムーズに運営できるようにするのが仕事ですね。
あとは月に1回園長会議に出席して、各園の保育について話し合っています。園長会議は本当に熱くて、みんな想いが強くて、やりたい保育が実現できているからこそ、そこまで熱くなれるんだろうなと思います。
—このえ保育園のよい点はどんなところですか?
やっぱり会社のフォロー体制だと思います。
保育園を運営している「株式会社なないろ」には“今と未来の「笑顔」を創造する”という理念があるんですけど、国の保育指針に基づいたうえで、一人ひとりの保育士がやりたい保育を実現できるように取り組んでいます。

子どもの笑顔は保育士の笑顔から。保育士一人ひとりの体調や精神面のケアも行っている。離職率の低さもこのえ保育園の魅力の一つ
たとえば、園には看護師と栄養士が常勤して、病気や怪我・食に関する相談ができるように取り組んでいます。
万が一トラブルが起きたときも、保育士が矢面に立つのではなく、専門家が対応してくれるので、わたしたちは安心して保育に専念することができるんです。また専門家と一緒に働くことで知識が増え、保育の幅を広げることができます。
保育に関しては「サポートチーム」というものがあって、定期的に園を回って、課題を解決する手助けに入るような仕組みになっています。
だから、保育士ひとりが孤立することがないですね。昔ながらの園だと園長の考えが強すぎたり、少し閉鎖的なところがあったりするけれど、ここは悩みがひとつの園でとどまってしまうことがない。

保育士が保育に専念できる環境づくりにも力を入れている。栄養士や看護師が各園に常勤できるよう取り組んでいるので、万が一の対応だけでなく、専門的な知識も身に付き保育の幅が広がります
—職場の人間関係に悩んだことはありますか?
日常的な職場の人間関係や雰囲気は園長によって影響する部分もあると思っていて、わたしは一人ひとりと徹底的に向き合いました。
柱となる会社の理念と園の方針、園長である自分の考え方を理解したうえで、自分の想いを伝えてほしいということですね。
やったことはそれだけなんですけど、先生たちも園として目指す姿を理解してくれて、その中で自分の役割を見つけてくれるようになりました。
わたしも園長としての経験が浅いですし、もっと保育士として成長したいので、保護者の方や子ども、先生の気持ちをもっと理解できるように知識を身につけたいと思い、いまは心理カウンセラーの資格を取るための勉強をしています。
最終的にいい園長先生・保育士になるために、必要なことはどんどんやりたいですね。

毎日が充実しているからこそのこの笑顔。経験豊富な先生が若手をサポートし、若手がなりたい保育士になれるようアドバイスします
—ご自身がやりたい保育は実現できていますか?
「このえ石川台小規模保育園」では、親子でスプラウト栽培をしたり、お花を生けたり、お米をつくったりしていました。
「このえ池袋二丁目小規模保育園」では、環境的にひんぱんに自然と触れ合うことは難しいんですけど、子どもたちとサンシャイン水族館に遊びに行ったり、土地柄や預かる園児、園の特色を活かした保育ができていると思います。

短時間社員制度やパート、パートからの正社員登用も行っており、ライフステージに応じた働き方が選べる。産休・育休取得率も100%と働きやすい職場
—最後に求職者へのメッセージをお願いします。
このえ保育園は2020年4月に5つの園を新しく開園するので、経験のある保育士の増員を図っています。経験のある方で、職場の環境や人間関係に悩んでいたり、やりたい保育が実現できていない人には最適な職場だと思います。ブランクがあっても園としてのサポートがしっかりしているので安心してください。

2019年にオープンした“このえ武蔵境園”20年にオープンする5園はいずれも都内では珍しい園庭付き。無垢の木に囲まれた開放的な空間の中で保育ができる
また、園長を募集している園もありますが、「園長先生ってそんなに苦しい仕事じゃないよ」ということを伝えたいです。
保育士ってやっぱり子どもが好きで、だから現場が好きな人が多いし、わたしも好きです。「園長先生」と聞くとハードルが高く感じるかもしれませんが、園長だからできることや、ベテランの方はもちろん、園長未経験だからこそ見つけられる自分の強みや園をよりよくするアイディアもあると思います。
自分の保育観を持っていて「こういう園にしたい」という想いがあれば、周りの人に支えられながら、一緒に楽しい保育ができると思うので、ご興味がある方からのご応募をぜひお待ちしています。

2019年4月に新規開園した“このえ長原保育園”のメンバー。小規模園から保育の幅を広げたい、新規オープンにチャレンジしたいと異動してきたスタッフも。14の保育園を展開しているからこそできるキャリアアップ

日常的にコミュニケーションが取れているので長期休暇も取りやすい職場環境。最大10日の連続休暇制度もあり、念願の海外のディズニーランドへ行ったスタッフも