保育補助になるには無資格でもOK? なり方や仕事内容、就業場所、給与について解説

待機児童や保育士不足が課題となっている今、保育士をサポートする役割の保育補助に注目が集まっています。今回は、無資格で保育補助になるにはどうしたらよいか、役割や仕事内容、働く場所、給与などについてご紹介します。

保育補助

1.本当に無資格でいいの?保育補助の役割、仕事内容とは

保育補助は、認可保育所や認可外保育施設、小規模保育園において0歳児~就学前の子どもを対象に、食事・トイレの補助やお昼寝のときの見守り、おもちゃの準備や片付け、消毒など、保育士の手が回らない業務をおこなうことが主な役割となります。保育士の補助となるので、保育補助になるには資格・経験は必須ではありません

・保育補助の求人はパートが多い

保育補助の主な役割は、上記の通り保育士が他の業務で手が回らないときのヘルプを担当することです。そのため、正職員よりもパートとして働くケースが多いです。ジョブメドレーに掲載されている求人の雇用形態別の割合を見ても、正職員約8.4%、契約職員約8.5%、パート・アルバイト約83%となっており、非常勤で働く保育補助のニーズの高さが伺えます(2023年1月時点)。

ただ「パート」と一口に言っても働き方はさまざま。週休2日・8時間勤務のフルタイムパートから、午前のみ・午後のみなどの短時間勤務をするパートまで勤務時間や日数は園によって変わります。「フルタイムで働くのは厳しい」という方が保育補助になるには、勤務時間・勤務日数の相談が可能な求人を探すとよいでしょう。学業の合間を縫って保育の仕事を学びたいという学生の方や、無資格だけど子育ての経験を活かしたいという方は、条件のあったパートの保育補助として働くことをおすすめします。

・ピアノは弾ける必要がある? 必要な知識は?

保育補助になるために必要な経験や資格はありませんので、無資格・未経験でも勤務可能です。楽器が弾けるかどうかも問われませんので、ピアノの演奏ができない方でも就業できるのです。ただし、小さな子どもたちの成長を支えるという点においては保育士と変わらない職種でもあるので、育児や保育に関する知識は事前に学んでおいたほうが良いでしょう。

2.保育補助とほかの職種の違いとは?

・保育士との違い

保育士と保育補助の大きな違いは、保育士資格を持っているかいないかです。保育士になるには、保育士養成校(大学や専門学校)を卒業するか、国家試験を受験して合格する必要があります。

児童福祉について学んだ保育士は、その知識を活かし園の理念に基づいた保育目標の達成のためにどのような保育をおこなうか保育計画を立てたり、子どもたちの様子を保護者に報告するための連絡帳を作成したりします。また、クラス担任や主任などの責任あるポジションに就くことができます。

保育士のなり方について詳しくはこちらの記事でも紹介しています。

保育士になるには? 資格試験の内容、給料、仕事内容について知ろう!

・家庭的保育補助者との違い

名前が似ている家庭的保育補助者と保育補助は、必要な資格と働く場所に違いがあります。家庭的保育補助者とは、小規模保育事業所(C型)や家庭的保育事業所で働く職種です。この家庭的保育補助者になるには、市町村がおこなう研修を修了する必要があります。資格を取る時間がないという方は、無資格で働ける保育補助から保育のお仕事をスタートするのもよいでしょう。

3.無資格の保育補助のスキルアップについて

保育補助の仕事を始めてから、もっと保育の知識を深めたい方や、保育士を目指したいと考える方もいるかと思います。スキルアップを目指す方をサポートする制度についてご紹介します。

・子育て支援員とは

無資格でもなれる保育補助ですが、スキルや知識は人それぞれで「その人がどのようなスキルを持っているのか」が一目でわかるようなものは今までありませんでした。そこで政府は2015年に全国共通の研修制度「子育て支援研修」を創設。この研修の修了者は、保育の各現場で働くために必要な知識や技術を取得したという「子育て支援員」の認定を受けられます。

子育て支援員の認定は全国共通のため、研修を受けた地域に限らず全国どこでも子育て支援員として働くことができます。もちろん、保育補助として働くことも可能です。一度研修を修了すれば更新の必要もありません。研修を受けるための受講料は基本的に無料(交通費・昼食代・テキスト代を除く)ですが、一部地域によっては受講料がかかるところもあります。

ではこの研修はどのような内容なのか、2023年度の東京都の子育て支援員研修を例にしてご紹介します。

子育て支援員の研修内容

(参考:東京都|東京子育て支援員研修

【基本研修】

基本研修は8科目を9時間でおこなう研修で、全コース共通の内容となっています。ここでは子育て家庭の現状や、発達や障がいなどの保育全般についての研修を受けられるほか、履修した内容についてグループで討議し、振り返る総合演習もおこないます。

【専門研修】

専門研修は、希望する事業によって受ける研修のコースが異なります。黄色い枠の事業に従事する場合は、各該当コースの受講が必須となりますが、黄色以外の枠については、受講が推奨されています。

地域保育コース

少人数の子どもを預かる小規模保育、家庭的保育(保育ママ)、事業所内保育や一時預かりの保育従事者として勤務する方向けのコースです。

地域子育て支援コース

地域子育て支援拠点(公共施設などの身近な場所で子育て中の親子の交流や育児相談、育児に関する情報提供をおこなう場)や、利用者支援事業(子育てひろばや子供家庭支援センターなどで利用者支援を実施)で勤務する方向けのコースです。なお、このコースの利用者支援事業(基本型)の専門研修には、事前学習(8時間相当)が含まれています。

放課後児童コース

学童クラブ(仕事などで保護者が日中家庭にいない児童に対し、放課後などに適切な遊びや生活の場を提供する場)に従事する放課後児童支援員の補助者として勤務する方向けのコースです。

社会的養護コース

社会的養護が必要な子どもがいる家庭に対する補助的な支援者として、児童養護施設などで勤務する方向けのコースです。

研修の内容については自治体によって異なる場合がありますので、詳しくは各自治体の公式サイトなどでご確認ください。

また2016年4月に施行された「保育所等における保育士配置に係る特例」では、待機児童問題の解消のための一策として子育て支援員が保育士に代わる役割として働くことも可能となっています。

無資格で働ける保育補助も魅力的ですが、より重要な役割を任せられる子育て支援員はやりがいも大きくなりそうですね。ジョブメドレーで転職活動をしている方の中にも、面接で子育て支援員研修を修了しているかどうかを尋ねられたことがある、という方がいるので、認定を受けていることは、転職を有利に進められるアピールポイントにもなりそうです。

・保育補助者雇上強化事業とは

政府は保育士の負担軽減・離職防止のため、保育士の雇用管理改善や労働環境の改善に積極的に取り組んでいる保育事業者の「保育士資格を持たない短時間勤務の保育補助者の雇い上げ」を費用の貸し付けという形で支援しています。それが「保育補助者雇上強化事業」です。

この貸し付けを利用するためにはいくつかの条件があり、例えば東京都の場合、子育て支援員研修などの保育に関する一定の研修を受講している、もしくは受講予定の保育補助の方がいる、具体的な勤務環境改善計画を提出する、保育士の勤務環境を改善するなどの条件を満たした園となっています。

この貸し付けされたお金は保育補助の給与や諸手当、福利厚生費などの経費として園が使用でき、貸し付け期間中、もしくは貸付期間終了後1年以内に、保育補助が保育士資格を取得もしくは取得予定となった場合は返還が免除されます。無資格の保育補助の方が保育士になるには、このような補助を利用するという手段もあるのです。

4.保育補助の給料は

2023年11月時点でジョブメドレーに掲載されている保育補助の平均給与は次の通りでした。この平均には時間外手当など毎月変動する給与は含まれていないので、各種手当が追加されることを考えると、平均の支給額はそれ以上となりそうです。

下限平均 上限平均 総平均
パート・アルバイトの時給 1,082円 1,264円 1,173円
正職員の月給 21万5,945円 28万9,043円 25万2,494円
正職員の年収 302万3,231円 404万6,608円 353万4,920円
*年収は「月給の総平均 × 14ヶ月(ボーナスは月給の2ヶ月分)」で試算

5.まとめ

今回は保育補助についてご紹介しました。子どもたちの成長を支える仕事がしてみたいという方や、子育ての経験を活かした働き方がしたいという方には、おすすめしたい職種です。

保育補助は無資格・未経験からでも始められるところが魅力のひとつ。ジョブメドレーでは保育補助の求人を多数掲載しています。資格取得支援の制度がある保育園もあるので、検索条件の「資格取得支援」にチェックを入れて検索してみてください。

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保育補助転職体験談

【転職者インタビューvol.20】保育士3年→専業主婦28年→保育補助4年目(愛知)Yさん54歳/転職回数1回

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