1.生活相談員の平均給料
生活相談員の平均月収・時給・年収・賞与(ボーナス)を、その他の職種を含めた全産業平均と併せて紹介します。
平均月収
生活相談員 | 全産業平均 | |
---|---|---|
正職員 | 28万5,920円 | 34万100円 |
パート・アルバイト | 14万210円 | 10万9,698円 |
厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査」、「令和4年度介護従事者処遇状況等調査」より作成
*正職員の給料には基本給のほか職務手当、通勤手当、家族手当などの諸手当のほか、残業代も含む
*パート・アルバイトの給料には賞与(ボーナス)などの一時金を1ヶ月分で割った金額と手当を含む
*生活相談員の給料は介護職員処遇改善支援補助金を取得している事業所が対象(以下、時給・年収・賞与も同様)
正職員として働く生活相談員の平均月収は28万5,920円と、全産業平均を約5万円下回っています。
また、パート・アルバイトとして働く生活相談員の平均月収は14万210円と、全産業平均よりも3万円ほど高い結果です。この理由には、全産業の月間労働時間が平均77.5時間であるのに対し、生活相談員の平均は103.3時間と長いことが挙げられます。
平均時給
生活相談員 | 全産業平均 | |
---|---|---|
パート・アルバイト | 1,357円 | 1,367円 |
厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査」、「令和4年度介護従事者処遇状況等調査」より作成
*生活相談員の給料は賞与(ボーナス)などの一時金1ヶ月分と手当を含む平均月収を実労働時間で割って算出
生活相談員の平均時給は1,357円となっており、全産業平均とほぼ変わりません。ただし、生活相談員の金額には賞与などの一時金(1ヶ月分)と手当も含まれるため実際は記載より低い可能性があります。
平均年収
生活相談員 | 全産業平均 | |
---|---|---|
正職員 | 410万7,960円 | 496万5,700円 |
パート・アルバイト | 168万2,520円 | 131万6,382円 |
厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査」、「令和4年度介護従事者処遇状況等調査」より作成
*全産業の給料はきまって支給する現金給与額12ヶ月分と年間賞与その他特別給与額の合計
*生活相談員の給料は賞与(ボーナス)などの一時金を含む平均給与額の12ヶ月分
正職員として働く生活相談員の年収は410万7,960円でした。全産業平均の496万5,700円とは約86万円の差がみられます。
一方、パート・アルバイトでは、全産業平均よりも生活相談員の給料のほうが約37万円高い結果です。時給は同程度であるため、月収同様に勤務時間の差が金額に影響しているといえます。
平均賞与(ボーナス)
生活相談員 | 全産業平均 | |
---|---|---|
正職員 | 67万7,040円 | 88万4,500円 |
厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査」、「令和4年度介護従事者処遇状況等調査」より作成
生活相談員の平均賞与額は67万7,040円と、全産業平均を約21万円下回っています。
求人サイト・ジョブメドレーの「賞与あり」の求人を見ると、年2回の支給、1回あたり2〜4ヶ月分など支給回数や支給額は勤務先によってさまざまです。
正職員の生活相談員は全産業平均より月収・年収・賞与いずれも下回る結果となりました。
2.エリア別の給料相場
次にジョブメドレーに掲載されている求人(2024年3月時点)から、エリアごとに生活相談員の月収・年収を紹介します。


*数値は「総平均」
*地域区分は、東北(青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県)、北関東(茨城県、栃木県、群馬県)、首都圏(埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県)、甲信越(新潟県、山梨県、長野県)、北陸(富山県、石川県、福井県)、東海(岐阜県、静岡県、愛知県、三重県)、近畿(滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県)、中国(鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県)、四国(徳島県、香川県、愛媛県、高知県)、九州・沖縄(福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県)
*年収は「月収 × 14ヶ月」で試算
エリア別に見ると、首都圏において賃金が高い傾向にあります。最も高い首都圏と最下位の四国地方との差は月収で約4万5,000円、年収で約72万円となっています。
3.職場別の給料相場
生活相談員が活躍する場は多岐にわたります。ジョブメドレーに掲載中の求人(2024年3月時点)から、勤務先別に給料相場を算出しました。


*数値は「総平均」
職場別に見ると、通所介護・デイサービスの賃金が高い結果となりましたが、続く入所施設には大きな差はみられません。
4.勤続年数別の年収相場
次に勤続年数によってどれくらいの変化があるのか、ジョブメドレーに掲載中(2024年1月時点)の求人データをもとに見ていきます。

入職1年目から3年目ではプラス60万円となっており、勤務年数を重ねるにつれて昇給が見込まれるようです。
5.生活相談員の将来性
通所・入所ともに幅広い介護事業所で活躍する生活相談員。超高齢社会が続く今後も生活相談員のニーズは増えることが予想されます。
近年のデータからは、生活相談員の賃金は全産業平均を下回るものの、年々上昇していることがわかりました。

*2018年〜2021年…加算(Ⅰ)を取得している事業所、2022年…介護職員処遇改善支援補助金を取得している事業所が対象
生活相談員の過去5年間の月収推移を見てみると、2018年に32万5,780円だったのが2022年には34万2,330円と、約1万7,000円昇給しています。同期間に全産業平均では33万6,700円から34万100円と3,500円ほどの昇給となっており、生活相談員のほうが上昇額が大きいのが特徴です。
生活相談員をはじめとする介護職員の人材確保と定着を目的に、処遇改善が進められています。2022年度の調査によると、介護職員処遇改善加算を取得している事業所のうち、役職手当などの職務手当が支給されている生活相談員の割合は54.5%、資格手当は60.8%でした。また、介護職員等ベースアップ等支援加算に基づく手当を支給している事業所も52.8%という結果になっています。
生活相談員の給料や業務内容は施設ごとに異なります。昇給・スキルアップを希望する場合、転職を視野に入れるのもおすすめです。求人を探す際は基本給に加えて各種手当があるかなども確認しましょう。
生活相談員の転職体験談もチェック!
>【生活相談員インタビュー】31歳男性の履歴書・志望動機・面接対策(デイサービス介護職員→生活相談員)
>【転職者インタビューvol.6】生活相談員2年目30歳/転職1回(介護職員→生活相談員)
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参考
e-Stat|令和4年度介護事業実態調査