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コラム2021/02/19
【健康保険の基礎知識】国保と健保の違いとは? 加入条件、メリット・デメリットを解説

医療・福祉業界で働くうえで知っておきたい“社会保険”の基礎知識についてわかりやすく解説するこのシリーズ。今回取り上げるのはけがや病気に備える“健康保険(公的医療保険)”です。健康保険にはいくつか種類があり、どんな仕事に就いているかによって加入先が異なります。加入条件や保険料、保険給付など加入先による違いについて確認しておきましょう。

社会保険の基礎知識 健康保険編
そもそも社会保険とは?

社会保険とは、けがや病気、休業、失業、障害、老齢、死亡などのリスクを社会全体で支え合う仕組みです。厳密には健康保険介護保険厚生年金の3つが社会保険(狭義の社会保険)に、労災保険雇用保険の2つが労働保険に当たりますが、求人情報にある「社会保険完備」の「社会保険」はこれら5つすべてを指します(広義の社会保険)。社会保険は誰もが必要となりうる必要最低限の保険ですので、要件を満たす人は必ず加入しなければなりません(強制保険)。

社会保険の基礎知識 健康保険編

1. 健康保険(公的医療保険)とは?

健康保険(公的医療保険)とは、けがや病気になったとき、出産時、死亡時に必要な給付を受けられる社会保険の一種です。

代表的な給付が「療養の給付」で、けがや病気の治療にかかる費用の自己負担額が原則3割となります。

医療費の自己負担割合
小学校入学前まで 2割負担
小学校入学後〜70歳未満 3割負担
70歳以上〜75歳未満 2割負担(現役並み所得者は3割)
75歳以上 1割負担(現役並み所得者は3割)

ほかにもさまざまな給付がありますが、加入先によって給付そのものがなかったり、金額が異なったりします。詳しくは後半の「保険給付」の章で解説します。

2. 健康保険(公的医療保険)の種類

「誰もが公平に」「いつでも必要なときに」医療サービスを利用できるよう、日本は国民皆保険制度を採用しています。そのため日本に居住するすべての人がなんらかの健康保険(公的医療保険)の被保険者や被扶養者になっています。

健康保険(公的医療保険)の種類は健康保険(健保)国民健康保険(国保)に大別され、勤め先や働き方によってどちらの健保に加入するかが決まります。

健康保険(公的医療保険)の種類
健康保険(公的医療保険)の種類

このほかにも、公務員が加入する共済組合、75歳以上の方が加入する後期高齢者医療制度があり、それぞれの加入者数は次のようになっています。

健康保険(公的医療保険)の加入先

─参考:厚生労働省|令和2年版厚生労働白書

3. 健保と国保の違い

ここでは健保と国保の加入条件や扶養制度、保険料、保険給付の違いについて解説します。

・加入条件

健保の加入条件を満たす場合は健保に強制加入、満たさない場合は国保に加入という流れになりますので、まずは健保の加入条件を理解しておきましょう。

健保の場合

次のような社会保険の適用事業所で働いている方は、事業主や本人の意思に関わらず強制的に健保に加入することになります。

<強制適用事業所>
  • ・法人事業所(株式会社、医療法人、公益法人、社会福祉法人など)
  • ・従業員が常時5名以上いる個人事業所(理美容院やエステサロンなどのサービス業は対象外)
<任意適用事業所>
  • ・従業員の半数以上が同意したうえで、事業主が申請・厚生労働大臣が認可した事業所

勤務先が病院の場合はもちろん、個人経営のクリニックでも従業員が常時5名以上いるような場合は健保に加入することになります。

なお、パートやアルバイトでも次の条件を満たす方には加入義務があります。

・所定労働時間が週30時間以上の方
・次のすべてに該当する方
  •  1. 所定労働時間が週20時間以上
  •  2. 賃金が月8.8万円以上
  •  3. 雇用期間が見込みで1年以上
  •  4. 学生ではない(夜間・通信・定時制の場合は除く)
  •  5. 次のいずれかに該当する
  •  ─事業所の従業員数が501名以上
  •  ─事業所の従業員数が500名以下でも、労使で合意がなされている

国保の場合

上記の健保の加入条件を満たさない方は国保に加入することになります。例えば、従業員が常時5名に満たない小規模なクリニックで働いている方や未就業の方などが当てはまります。

なお国保には「組合国保」と「市町村国保」がありますが、世帯単位でどちらに加入するか決めなくてはなりません

例えば、両親ともにフルタイムで働いている場合について考えてみましょう。両方とも健保の加入対象外となる場合は、世帯ごとにどの国保に加入するか決めます。片方のみが健保の加入対象となる場合は、もう片方は国保に加入し、子どもは健保の被扶養者となることが一般的です。

・扶養認定

扶養認定は健保にのみある制度で、国保にはありません。そのため扶養家族が多いと、健保よりも国保のほうが保険料の負担が重くなることがあります

健保の場合

健保の被保険者の家族は、年収が130万円未満かつ被保険者の半分未満の場合、扶養認定を受けることで健保の被扶養者となり、被保険者と同等の保険給付を受けられます。被扶養者となる家族が何人いても、その分の保険料を負担する必要はありません

国保の場合

国保の被保険者の家族は、ほかに加入できる公的医療保険がない場合、国保の被保険者となり、その分の保険料を負担しなければなりません。保険料の計算方法は自治体や国保組合によって異なりますが、被保険者となる家族の数に比例して保険料の負担額も増えてしまいます

・保険料

健保の保険料は被保険者単位、国保の保険料は世帯単位で納めます。保険料のみで「どれがいい」と一概に言えるものではありませんが、保険料の計算方法や納付方法は把握しておきましょう。

健保の場合

健保(協会けんぽ、組合健保)の保険料は収入に比例して増え、給与と賞与から天引きされます。

保険料は給与(標準報酬月額)や賞与(標準賞与額)の概ね10%前後ですが、健保の場合は事業主が従業員の保険料の半分を負担することが義務付けられているため、実質的な負担率は5%前後となります。大企業が運営する組合健保の中には、従業員に対する福利厚生の一環として保険料を多めに負担してくれるところもあります。

(例)健保の保険料率(令和2年度、介護保険料を除く)
従業員負担率 事業主負担率 合計
協会けんぽ 最高値(佐賀県) 5.365% 5.365% 10.730%
中央値(石川県、広島県) 5.005% 5.005% 10.010%
最低値(新潟県) 4.790% 4.790% 9.580%
地域医療振興会健康保険組合 4.800% 4.800% 9.600%
ベネッセグループ健康保険組合 4.410% 5.040% 9.450%

─参考:全国健康保険協会|令和2年度の協会けんぽの保険料率は3月分(4月納付分)から改定されます、地域医療振興協会健康保険組合|保険料、ベネッセグループ健康保険組合|保険料

組合国保の場合

組合国保の保険料は収入に関わらず一定であることが多く、給与から天引きされます。国保の保険料は「月額」のため、健保のように賞与から天引きされることはありません。

保険料は組合員の種類(事業主・従業員・家族)によって異なります。従業員の保険料は事業主よりも少ないとはいえ、健保と比較すると割高になってしまうケースが多くあります。そのため、健保と同様に従業員の保険料を一部負担してくれる事業所もあるようです。

(例)組合国保の保険料率(令和2年度、介護保険料を除く)
開業医・
開業薬剤師
勤務医・
勤務薬剤師
そのほかの
従業員
家族
東京都医師国民健康保険組合 32,500円 18,500円 12,500円
神奈川県歯科医師国民健康保険組合 31,900円 24,300円 17,000円 10,900円
東京都薬剤師国民健康保険組合 29,500円 25,000円 19,500円 12,500円

─参考:東京都医師国民健康保険組合|保険料について、神奈川県歯科医師国民健康保険組合|保険料について、東京都薬剤師国民健康保険組合|資格と保険料

市町村国保の場合

市町村国保の保険料は比例部分定額部分から成ります。市町村国保の保険料は、毎年6月ごろに送られてくる納付書を使うなどして自分で納付しなくてはなりません。

保険料の計算方法は自治体によって計算方法が異なるため比較が難しいのですが、厚生労働省の調査によると、市町村国保の保険料は都市部より地方のほうが割高な傾向にあります。

次の図は平均的な所得水準の世帯における保険料負担の違いを表したものです。全国平均を「1」とした場合に、1より大きい場合は割高、1より小さい場合は割安な水準であることを表しています。

市町村国民健康保険の保険料水準

─画像引用:厚生労働省|平成29年度 市町村国民健康保険における保険料の地域差分析

・保険給付

冒頭で紹介した「療養の給付」以外にも、手厚い給付が受けられるのが日本の公的医療保険制度の特徴です。

健保でも国保でもほぼ同等の給付を受けられますが、傷病手当金や出産手当金があるのは健保と一部の国保のみとなります。

傷病手当金と出産手当金は、健保の場合は法定給付のため必ずありますが、国保の場合は任意給付のため加入先によって有無が分かれるのです。

金額についても、健保が休業前の給与の3分の2なのに対して、組合国保の場合は健保と同等の給付をおこなっているところから日額数千円としているところまで、加入先によってまちまちです。支給期間についても、健保が最長1年半なのに対して、組合国保の場合は数十日としているところが多いようです。

健保と国保の主な保険給付(◯は法定給付)
給付の内容 健保 国保
療養の給付 保険証を持参すれば、かかる医療費の一部を負担することでけがや病気の治療を受けられる
療養費 医療費を全額立て替えたときに、かかった費用の一部が払い戻される*1
高額療養費 医療費の自己負担額が高額になったときに、限度額を超えた分が払い戻される
移送費 医師の指示で緊急入院・転院することになったときに、かかった費用の一部が払い戻される
傷病手当金 けがや病気の治療のために仕事を休んだときに、もらえるはずだった給与の一部が給付される *2 任意給付
出産手当金 出産のために仕事を休んだときに、もらえるはずだった給与の一部が支給される *2 任意給付
出産育児一時金 子どもが生まれたときに、1児につき42万円が支給される *3
埋葬費 本人や家族が亡くなったときに、埋葬費が支給される *3

*1…保険証を忘れたとき以外にも、医師の指示で治療用の補装具(ギプス等)を作ったとき、柔道整復師・鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師による代替医療を利用したとき、海外旅行中に急病で現地の医療機関を受診したときなどが該当します。
*2…傷病手当金や出産手当金を受け取れるのは本人(被保険者)のみで、家族(被扶養者)は対象外となります。
*3…国保において出産育児一時金と埋葬費は「相対的法定給付」と呼ばれ、特別な事情があるときは給付しなくてもよいとされていますが、ほとんどの国保で実施されています。

さらに、組合健保の中には法定給付を上回る付加給付をおこなっているところもあります。

組合健保がおこなう付加給付の例
  • ・医療費の負担額が一定額を超えたときに、その一部を還元(払い戻し)
  • ・傷病手当金(出産手当金)の金額を上乗せ
  • ・傷病手当金(出産手当金)の支給期間を延長
  • ・出産育児一時金の金額を上乗せ、など

4. 健保と国保のメリット・デメリット

健保と国保のメリットとデメリットをまとめると次のようになります。

・健保のメリット・デメリット

メリット
  • ・扶養認定制度がある
  • 任意継続制度がある
  • ・保険料が労使折半
  • ・保険給付の内容が手厚い
  •  ─傷病手当金や出産手当金が必ずある
  •  ─法定給付に加え、付加給付をおこなっている組合健保もある
デメリット ・保険料が収入に比例して高くなる

健保の魅力は手厚い保障内容です。そのぶん収入に比例して保険料が高くなりますが、それ以外に目立ったデメリットもありません。

また、健保には任意継続制度もあります。任意継続制度とは、退職などにより被保険者資格を喪失したあとも最長2年間、引き続き同じ健保に加入できるという制度です。

保険料の事業主負担がなくなるため、納めなければならない保険料は離職前の倍になります。ただし、任意継続の場合は標準報酬月額の上限が30万円(通常は139万円)となるため、所得の高い方や家族(被扶養者)のいる方にとってメリットの大きい制度と言えます。

・国保のメリット・デメリット

メリット ・保険料が収入に関わらず定額(組合国保の場合)
デメリット
  • ・扶養認定制度がない
  • ・健保と比べて保険料が割高になりがち
  • ・傷病手当金や出産手当金がない or 少ない
  •  ─市町村国保の場合、支給実績がほぼない
  • 自家診療は保険給付の対象外(医師国保・歯科医師国保の場合)

一方の国保の場合は保険料が定額ですが、健保と比較して保険料が割高になりがちな点はデメリットと言えます。

また傷病手当金や出産手当金がなかったり、あったとしても健保と比較して少なかったりするため、休業時の収入の減少には別の方法(貯蓄、就業不能保険など)で備える必要があるかもしれません。

また、医師国保や歯科医師国保に加入している方が注意したいのが自家診療についてです。自家診療とは、自身の勤務先で診察・治療を受けることを指します。

ほとんどの医師国保・歯科医師国保では規約によりこの自家診療を保険請求や給付の対象外としているため、自院以外の医療機関を受診することが推奨されています。

5. 組合の手厚い保障を健康維持にも役立てよう

このように健保と国保を比較すると、健保のほうが保険料や給付の面でメリットが多いと言えます。さらに健保の中では協会けんぽよりも組合健保が、国保の中では市町村国保よりも組合国保のほうが手厚い保障を受けられる傾向にあります。

一方で、近年は少子高齢化にともない組合の財政は厳しくなっています。そこで各組合は給付抑制のために保健事業として病気の予防や早期発見にも力を入れています。

多くの組合が特定健診や人間ドック、予防接種にかかる費用を補助したり、健康に関わる情報を積極的に発信したりしています。フィットネスクラブや温泉など、健康維持のための保養施設をお得に利用できる場合もありますので、一度チェックしてみてはいかがでしょうか?

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