小学生のいる共働き家庭、その放課後事情は?
今まで子どもを保育園に預けて働いていた人や、子どもが小学生になるタイミングで復職する人は、子どもの放課後の過ごし方を考えなくてはならなくなります。小学校では、1998年に児童福祉法に基づく放課後児童健全育成事業として「学童保育」が法制化されました。これにより、現在ではほぼ1校につき1学童保育施設の割合で全国的に普及しています。しかし、学童の中には、預かり時間が親の就業時間より早く終わってしまうところがあります。そうなると残業・夜勤などがあるときには学童終了時間までに迎えに行けません。そういう場合は子どもが先に帰宅することになってしまうので、子どもを家でひとりにしておくことが心配で利用をためらう求職者が多いようです。
学童保育を利用しない鍵っ子対策
共働き家庭の場合、保育園などで親から離れて過ごすことに慣れているお子さんもいます。しっかり者のお子さんであれば、小学校低学年でも鍵っ子も可能かもしれません。学童保育に入れず鍵を持たせ、留守番させるのもひとつの方法。ただしその場合には、親子でしっかりと事前準備をしておくことが重要です。小学生が犯罪に巻き込まれる事件も多い昨今。防犯上鍵をなくさないように管理の方法を話し合ったり、開け閉めの際の不審者確認を指導したりもしておきましょう。また、もしもの際の連絡方法や連絡順序を決めておいたり、GPS機能付きの子ども用携帯電話などを持たせておくなど、対策をとっておくとより安心です。
ご近所さんや知り合いにも協力を呼びかけておきましょう
ひとりで過ごすことに慣れているとはいえ、子どもが家でひとりでいるということにはいろんな危険が伴います。ですから、事前に留守番の練習をしてシミュレーションしておくのがよいでしょう。「火を使わないようにする」「知らない人が訪ねてきても玄関を開けない」など、約束事を決めておくことも重要です。また、祖父母などの親類、ご近所さんや仲の良いママ友・パパ友に事情を説明し、連絡がつかないような状況の際に助けてもらえる関係を築いておくのもよいでしょう。
一緒に過ごせる時間は親子でコミュニケーション!
共働き家庭は帰宅後から就寝まで大忙しです。夕飯、お風呂、子どもの宿題のことなどに追われてしまいがち。それでも就寝前に少しでも親子で話せる時間を作ったりして、コミュニケーションを取ることを心掛けましょう。鍵っ子はひとりで過ごした時間を両親と共有することで寂しさもリセットされます。もし、夜勤などで寝るまでに会えない日がある時は、親子で交換日記を書いたりしてすれ違いを防ぐのもコミュニケーション方法のひとつ。鍵っ子にしていると、時に「かわいそうな思いをさせている」という気持ちが先だってしまいがちです。しかし「医療介護福祉」という人に役立つ仕事をしているパパやママの姿をみて育つ子どもは、きっとその姿を誇らしく感じているはず。家族の状況を理解し応援してくれていることでしょう。